TOP > 国内特許検索 > 多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法

多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P07A012521
整理番号 A062P88
掲載日 2007年12月28日
出願番号 特願2001-355461
公開番号 特開2003-154272
登録番号 特許第3666588号
出願日 平成13年11月21日(2001.11.21)
公開日 平成15年5月27日(2003.5.27)
登録日 平成17年4月15日(2005.4.15)
発明者
  • 粕谷 厚生
  • 田路 和幸
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】 太陽光の波長のほぼ全域で作用する化合物半導体薄膜からなる多層光触媒の作製方法と、該多層光触媒を用いた水素製造方法とを提供する。
【解決手段】 化合物半導体原料となる化学種を含有してなる溶液に、導電性基材を陰極とし、参照電極および対向電極とともに浸漬し、該基材の表面に、第1の化合物半導体層および、該第1の化合物半導体層のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する第2の化合物半導体層を電析により順次、或いは両半導体の混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させて多層薄膜状光触媒を作製する。また、該多層薄膜状光触媒をアルカリ性溶液に浸漬し、光を照射することによって水素ガスを製造する。
従来技術、競合技術の概要


光触媒技術の応用は、環境汚染物質や悪臭成分・雑菌などの分解など、様々な化学反応を促進する特性を利用した実用化が始まっている。その例としては、病院の手術室などで利用される抗菌タイル、空気清浄機やエア・コンディショナーのフィルタ、高速道路などの照明灯のガラスなどが挙げられる。これら光触媒の酸化促進能力を利用した実用化の一方で、水などに光触媒を作用させて水素を得ることや、炭酸ガスに作用させて炭素を固定還元することを目的とした研究も行われている。



一方、化石エネルギー資源の枯渇や地球温暖化による大気汚染など環境問題の観点から、クリーンで安全なエネルギーの獲得技術および環境汚染物質の浄化技術の確立が求められている。中でも光触媒の利用は有望であり、例えば、光触媒を石油精製や金属精練の脱硫工程に応用することが考えられる。



現在、一般的に行われている原油の脱硫工程を図4に示す。原油を蒸留する際に、重質ナフサを水素化精製して原油に含まれる硫黄分を全て硫化水素に変化させて回収している。
さらに、ここで発生した硫化水素は、図5に示すように、クラウス法と呼ばれるプロセスを経て、酸化して硫黄を回収している。このクラウス法は、硫化水素の3分の1を酸化して亜硫酸ガスとし、これと残りの硫化水素とを反応させて硫黄とするプロセスである。すなわち、化学式では以下のように表される。



【化1】
2HS + 3O → 2HO + 2SO
4HS + 2SO → 4HO+ 6S



この硫黄回収工程は、亜硫酸ガスと硫化水素の反応だけでなく、加熱や凝集を繰り返すため、膨大なエネルギーを要している。また、亜硫酸ガスの管理にコストがかかるなどの問題を有している。



図4に示した原油の脱硫工程の重質ナフサの水素化生成には水素ガスが用いられるが、その水素ガス作製方法の1つは図6に示す方法である。
図6に示す水素ガス作製方法は、深冷水素精製法もしくは窒素洗浄法と呼ばれ、水素に富んだガスから水素を生成するもので、前述の炭化水素分解以外の工程から生成する粗ガスにも適用できる。



この作製方法では、原料ガスを圧縮し、水酸化ナトリウムで洗浄して炭酸ガス、硫化水素などをまず除去する。次に、熱交換器で低温の精製水素ガスによって冷却し、メタン及びC4以上の炭化水素ガスを液化除去する。ついで、窒素洗浄塔において塔底から塔頂へ上昇させて塔頂から下降する液化窒素によって洗浄することによって、一酸化炭素及び窒素が液状で塔底から排出され、精製分離された水素が塔頂から取り出される。



これらの水素作製方法では、主に硫化水素などの硫黄化合物による触媒の被毒を避けるための精製工程を必要とし、また加熱や凝集を繰り返すために膨大なエネルギーを要している。

産業上の利用分野


本発明は、水素や硫黄などの化学物質を生成する化学工業分野、脱硫工程などで発生した硫化水素などを処理する化学工業分野、および悪臭物質や大気汚染物質を除去する環境保全分野などで利用可能な多層薄膜状光触媒の作製方法、およびその多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
化合物半導体原料となる化学種を含有してなる溶液に導電性基材を浸漬し、該基材表面に、第1の化合物半導体層および、該第1の化合物半導体層のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する第2の化合物半導体層を電析により順次、或いは両半導体の混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させた多層薄膜状光触媒を、硫化水素を含有する溶液中に浸漬し、光を照射することにより水素を製造することよりなり、
前記第1の化合物半導体および前記第2の化合物半導体は、硫化亜鉛および硫化カドミウムの組み合わせであることを特徴とする多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2001355461thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 極限環境状態における現象 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close