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規則的に配列したナノ粒子状シリカ、及びその製造方法

国内特許コード P07A012596
整理番号 N061P14
掲載日 2007年12月28日
出願番号 特願2005-067665
公開番号 特開2006-248845
登録番号 特許第4643314号
出願日 平成17年3月10日(2005.3.10)
公開日 平成18年9月21日(2006.9.21)
登録日 平成22年12月10日(2010.12.10)
発明者
  • 辰巳 敬
  • 横井 俊之
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立大学法人横浜国立大学
発明の名称 規則的に配列したナノ粒子状シリカ、及びその製造方法
発明の概要 【課題】
本発明は、超微粒子でメソポアを有し、規則的な構造を有する新規なシリカ、その製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明は、平均粒子径が4~15nm、好ましくは4~10nmで、これらの粒子が単純立方格子を形成するように規則的に配列していることを特徴とする自己組織化ナノ粒子状シリカ、及びその製造方法に関する。本発明の自己組織化ナノ粒子状シリカは、アルコキシシランと塩基性アミノ酸の水溶液を混合し、この混合液を40~100℃で反応させた後、これを乾燥させる、好ましくは乾燥した後にさらに焼成することにより製造される。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


微粒子は、粒径が約100nmよりも大きなものと100nmよりも小さな、いわゆる超微粒子とに分けられている。100nmよりも大きな微粒子は、古くから、セメント、化粧品、電子コピー用トナー等の構成材料として使用されているが、粒径が100nmよりも小さな微粒子は、セラミックス、磁気テープ、超LSI素子等の材料分野で使用されている。このような超微粒子の製造法としては、金属アルコキシド加水分解法、共沈法、無機塩加水分解法、噴霧乾燥法、プラズマ法、レーザー法等の方法が知られていて、nmオーダーの超微粒子を得ることも可能である。例えば、100nm以下のナノサイズのシリカ微粒子はシリカゾルあるいはコロイダルシリカとして知られ、珪酸ソーダを酸により中和する方法またはテトラアルコキシシランを加水分解し、縮合重合する方法で製造される(非特許文献1及び2参照。)。このコロイダルシリカは球状で水またはアルコール等の極性溶媒中に分散したコロイドであり、溶媒中ですでに単一に分散している。また、カチオン界面活性剤の存在下でテトラアルコキシシランを加水分解し、縮合重合してナノサイズの多孔質構造を有するメソポーラスシリカを合成することも知られている(非特許文献3参照。)。
このようなアルコキシシランの加水分解法によってnmオーダーの超微粒子を製造することができるが、得られる超微粒子の粒径分布均一ではなく、通常は広い粒径分布を持ったものになる。また、粒子形状も不定形である。
このために、表面がシリル化されたデンドリマーを用いて、デンドリマーの表面でシリカ超微粒子を製造することにより、粒径の揃ったシリカ超微粒子を製造する方法が提案されている(特許文献1参照。)。



また、粒子径が0.1~数10μmである膨潤性層状ケイ酸塩化合物の層間に4級アンモニウム塩などを挿入して樹脂中に分散させて、樹脂の耐熱性、機械的特性、ガスバリヤー性などを向上させる検討がなされている(特許文献2参照)。さらに粒子径の小さな超微粒子による樹脂複合材の開発が望まれており、ナノサイズの平板状のシリカ微粒子を製造することができれば、それを各種樹脂に配合する充填剤として使用でき、樹脂への分散性を保持しつつ、その複合体の耐熱性、ガスバリヤー性、低熱膨張率化などの特性を向上させることができると考えられている。このために、溶媒中ですでに単一に分散しているコロイダルシリカを、この分散状態を保ったままシード重合法などにより樹脂との複合化も行われている(特許文献3参照)。しかし、このような方法で製造された複合材では、十分な特性が得られていない。また、このために、カチオン界面活性剤の存在する水中で4官能性加水分解性シラン化合物を加水分解し、縮合重合反応させ、かつ当該反応の途中で当該反応を1官能性の加水分解性オルガノシラン化合物で停止して得られる固体状のシリカ微粒子の粉末が開発されている(特許文献4参照。)。この微粒子は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算で測定される微分分子量分布曲線の面積比で分子量が100万以上の成分の割合が10%以下であり、上記測定で求められる数平均分子量が1500~10万であり、最大長さが200nm未満で、平均が1~50nmであり、かつ、表面に少なくともトリオルガノシリル基を有する平板状シリカ微粒子の粉末であり、造膜性を有し薄膜形成が可能である。



また、携帯電話やノート型パソコンに代表される携帯型電子機器の普及により、高エネルギー密度を持つ薄型2次電池の開発が行われている。このような2次電池の無機系固体電解質として、径の揃ったメソポアが配列した構造を有するメソポーラスシリカが注目されている。このような規則的な細孔構造を有するメソポーラスシリカは、種々のマクロスコピックな形態を示すことが知られており、多様な形態制御が可能であり、触媒や吸着剤などの従来からの知られている用途以外に、光学材料や電子材料等の機能性材料への応用が期待されている。例えば、メソポーラスシリカを用いて、界面活性剤としてアルキルポリエチレンオキシドを用い、電解質としトリフルオロメタンスルホン酸リチウムを用いて、メソポーラスシリカの細孔内に形成される界面活性剤の集合体がイオンチャンネル構造を形成し、電解質のリチウムイオンが集合体中のポリエチレンオキシド部位を通じて移動するイオンチャンネルのモデルが提案されている。このようなメソポーラスシリカを用いることにより、従来の2次電池の欠点が解決された、新しいタイプのイオン伝導性固体電解質の開発が行われてきている。例えば、非イオン性界面活性剤などの分子内にイオン伝導性を有する物質の存在下で、ケイ素化合物を加水分解してラメラ構造を有するメソポーラスなシリカとし、これを磁場中で処理して電解質中のメソ構造体に配向性を付与させてなるイオン伝導性固体電解質が提案されている(特許文献5参照)。



このように、超微粒子でメソポアを有し、規則的な構造を有するシリカは、従来からの触媒や吸着材料としての用途だけでなく、樹脂の特性の改善材料や2次電池における固体電解質などのとして大きな期待が寄せられており、ナノテクノロジー材料として超ファインシリカの開発が注目されてきている。



【特許文献1】
特開2003-2632号公報
【特許文献2】
特開平11-92677号公報
【特許文献3】
特開平9-194208号公報
【特許文献4】
特開2005-2146号公報
【特許文献5】
特開2002-42550号公報
【非特許文献1】
日本化学会編、超微粒子 -科学と応用-、化学総説No.48、学会出版センター (1985)
【非特許文献2】
下平、石島:日化誌、1981、1503-1505
【非特許文献3】
Langmuir(2000)Vol.16,2376

産業上の利用分野


本発明は、平均粒子径が4~15nm、好ましくは4~10nmで、これらの粒子が単純立方格子を形成するように規則的に配列していることを特徴とする自己組織化ナノ粒子状シリカ、及びその製造方法に関する。本発明の自己組織化ナノ粒子状シリカは、アルコキシシランと塩基性アミノ酸の水溶液を混合し、この混合液を40~100℃で反応させた後、これを乾燥させる、好ましくは乾燥した後にさらに焼成することにより製造される。

特許請求の範囲 【請求項1】
平均粒子径が4~15nmで、これらの粒子が単純立方格子を形成するように規則的に配列していることを特徴とする自己組織化ナノ粒子状シリカ。

【請求項2】
平均粒径が、4~10nmである請求項1に記載のナノ粒子状シリカ。

【請求項3】
窒素吸脱着測定による比表面積が、200~350m/gである請求項1に記載のナノ粒子状シリカ。

【請求項4】
平均ポアサイズが、3~5nmである請求項1に記載のナノ粒子状シリカ。

【請求項5】
平均ポアサイズが、3~4nmである請求項4に記載のナノ粒子状シリカ。

【請求項6】
アルコキシシランを塩基性アミノ酸の存在下で加水分解して製造し得る請求項1に記載のナノ粒子状シリカ。

【請求項7】
塩基性アミノ酸が、リジン又はアルギニンである請求項6に記載のナノ粒子状シリカ。

【請求項8】
アルコキシシランと塩基性アミノ酸の水溶液を混合し、この混合液を40~100℃で反応させた後、これを乾燥させることからなる平均粒子径が4~15nmで、これらの粒子が単純立方格子を形成するように規則的に配列していることを特徴とする自己組織化ナノ粒子状シリカを製造する方法。

【請求項9】
塩基性アミノ酸の水溶液の塩基性アミノ酸の含有量が、0.1~20質量%である請求項8に記載の方法。

【請求項10】
塩基性アミノ酸の水溶液のpHが、pH8~11に調整されている請求項8に記載の方法。

【請求項11】
塩基性アミノ酸の水溶液が、さらに有機助剤を含有するものである請求項8~10のいずれかに記載の方法。

【請求項12】
有機助剤が、炭化水素又はアルコールである請求項11に記載の方法。

【請求項13】
乾燥した後、乾燥物をさらに焼成してなる請求項8~12のいずれかに記載の方法。

【請求項14】
焼成が、空気中で450~700℃で行われるものである請求項13に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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19696_01SUM.gif
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 環境保全のためのナノ構造制御触媒と新材料の創製 領域
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