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有機電荷移動錯体のコヒーレントコントロールによる遠赤外光スイッチ

国内特許コード P07A012622
整理番号 K020P27
掲載日 2008年1月11日
出願番号 特願2003-329123
公開番号 特開2005-092147
登録番号 特許第4427294号
出願日 平成15年9月19日(2003.9.19)
公開日 平成17年4月7日(2005.4.7)
登録日 平成21年12月18日(2009.12.18)
発明者
  • 岩井 伸一郎
  • 岡本 博
出願人
  • 科学技術振興機構
  • 産業技術総合研究所
発明の名称 有機電荷移動錯体のコヒーレントコントロールによる遠赤外光スイッチ
発明の概要 【課題】 遠赤外領域で動作する高感度光スイッチを提供する。
【解決手段】 交互積層型電荷移動錯体の試料層1と、これに対して波長100μm程度の遠赤外光を照射する遠赤外光出射装置16と、試料層1を挟んで遠赤外光出射装置16とほぼ対向する位置に配置される遠赤外光検知装置18と、近赤外~近紫外光、例えば可視光(波長400nmから800nm)のパルス光の対を出射することができるパルス光対の出射装置であってマイケルソン干渉計を含むパルス光対出射装置Wとを有している。マイケルソン干渉計17は、ミラー21、23及び25を有する周知の干渉計であり、パルス光出射装置27から出射するパルス光27aに基づいてΔtの位相差を有するパルス光20の対20a・20bを出射させることができる。
【選択図】 図10
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】半導体又はそのナノ構造体(例えば、量子細線、量子井戸、量子ドットなど)の励起子状態や、金属微粒子の表面プラズモン状態による3次非線形光学効果を用いた光スイッチング現象に関して、数多くの報告がなされている。特に、近紫外光-近赤外光領域(300nm~2μm)に関する報告が多くなされている。例えば、下記非特許文献1のFig1(a)には、SiO中の金微粒子において、光照射前の吸収スペクトル(縦軸光学密度、OD=-logT、但しTは透過率)が示されている。2.3 eVにピークを持つ吸収体は、表面プラズモンによるものである。Fig1(b)には、光照射後に観測される吸収スペクトルの変化分ΔA(正符号が、吸収増加)が示されている。表面プラズモンによる吸収ピーク付近(~2.3eV=540nm)で吸収が減少し、透過率が10%程度増加する。この場合、励起後瞬時(1ps以内)に透過率の変化が起こるため、光スイッチとして動作可能である。また、非特許文献2のFig1は、GaAs量子井戸を用いた技術であって、細い黒線が光照射前の吸収スペクトルを表す。1.47eV=843nmにピークをもつ吸収は、励起子によるピークである。(a)から(c)までは、光照射後のスペクトルを示す。ピーク近傍の光吸収が30%程度減少し、透過率が増加する。この場合も、励起後瞬時(1 ps以内)に透過率の変化が起こるため、光スイッチとして動作可能である。
【非特許文献1】Hamanaka et al. Phys. Rev. B.63, 104302(2001).
【非特許文献2】W. H. Knox et al. Phys. Rev. Lett. 54,1306(1985).
産業上の利用分野 本発明は、遠赤外光スイッチに関し、特に、有機電荷移動錯体における分子間振動を、フェムト秒パルス対によって増幅する現象を用いた遠赤外光スイッチに関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 振動数100cm-1よりも小さいエネルギー領域に分子間振動による共鳴吸収帯を有し、近赤外~近紫外光の照射によって中性-イオン性の相転移を起こす系である交互積層型電荷移動錯体と、 前記分子間振動の周期に対応する時間よりも短いパルス幅であって近赤外~近紫外の波長を有するパルス光の対であって、その時間差が分子間振動の周期の略整数倍であるパルス光の対を出射可能なパルス光出射部とを有する遠赤外光スイッチ。
【請求項2】 さらに、前記交互積層型電荷移動錯体を、その相転移温度の直上近傍の温度に保持する温度保持手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遠赤外光スイッチ。
【請求項3】 さらに、前記パルス光の対のうち、後方のパルス光が前記交互積層型電荷移動錯体に対して照射されるタイミングに同期して前記交互積層型電荷移動錯体に対して遠赤外光を照射する遠赤外光出射部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の遠赤外光スイッチ。
【請求項4】 さらに、前記交互積層型電荷移動錯体を挟んで前記遠赤外光の入射側と反対の位置に配置された遠赤外光検知器を有することを特徴とする請求項3に記載の遠赤外光スイッチ。
【請求項5】 前記交互積層型電荷移動錯体は、π電子骨格を有する平面分子であって、電子供与性の強いドナー分子と電子受容性の強いアクセプター分子の組み合わせからなり、DA分子が疑1次元的に交互に並んだ交互積層型の単結晶であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の遠赤外光スイッチ。
【請求項6】 振動数100cm-1よりも小さいエネルギー領域に分子間振動による共鳴吸収帯を有し、近赤外~近紫外光の照射によって中性-イオン性の相転移を起こす系である交互積層型電荷移動錯体に対して前記分子間振動の周期に対応する時間よりも短いパルス幅を有し前記分子間振動の周期の略整数倍である時間差Δtを有して同位相のパルス光の対を出射するステップとを有する遠赤外光の透過率のスイッチング方法。
【請求項7】 さらに、前記パルス対の後方パルスの照射タイミングに合わせて前記パルス対が照射された領域に遠赤外光を照射するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載のスイッチング方法。
産業区分
  • 光学装置
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ ナノと物性 領域
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