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多相ポリマー微粒子及びその製造法 新技術説明会

国内特許コード P07P005517
整理番号 P2005-297/L18-H49
掲載日 2008年1月11日
出願番号 特願2006-162535
公開番号 特開2007-332187
登録番号 特許第5103611号
出願日 平成18年6月12日(2006.6.12)
公開日 平成19年12月27日(2007.12.27)
登録日 平成24年10月12日(2012.10.12)
発明者
  • 藪 浩
  • 樋口 剛志
  • 下村 政嗣
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 多相ポリマー微粒子及びその製造法 新技術説明会
発明の概要

【課題】2種以上のポリマーからなる相構造を有する微粒子とその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、溶解度パラメータの差が0.1以上10以下である2種以上のポリマーからなり、該2種以上のポリマーがそれぞれ集合して形成される2種以上のポリマー相を有する、多相ポリマー微粒子に関する。また本発明は、溶解度パラメータの差が0.1以上10以下である2種以上のポリマーを該ポリマーに対する良溶媒に溶解して良溶媒溶液を調製する工程、及び該溶液に該良溶媒と相溶する前記2種以上のポリマーに対する貧溶媒を添加した後に良溶媒を蒸発除去する工程を含む、2種以上のポリマーからなり、該2種以上のポリマーがそれぞれ集合して形成される2種以上のポリマー相を有する多相ポリマー微粒子の製造方法に関する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


nm~μmの領域の大きさを持った微粒子は、そのサイズにおいて材料が持つ本来の量子的な性質が顕著に現れること、体積に対する表面の比が平滑な基板などよりも非常に大きく、活性の高い表面状態を持っていること、などの理由から、光機能性、電子機能性、生体機能性などの機能を有する機能性材料として注目されている。



特に、特性の異なる2種以上の材料を用いてナノサイズの微粒子を製造することができれば、1の微粒子に2以上の特性を付与することが出来、その応用範囲をさらに広げることができると期待される。



ポリマー微粒子の製造法としては、既存の高分子溶液をSPG(Shirasu Porous glass Membrane)と呼ばれる多孔質膜に通して均一なW/O、あるいはW/O/Wエマルジョンとして10μmオーダーの微粒子を得る方法(非特許文献1)、高分子のエマルジョン溶液中での乳化重合反応やミクロエマルジョン重合反応によって微粒子を調製する方法(非特許文献2)などが知られている。しかし、前者の方法は製造される微粒子の粒径に限界がある、後者の方法は乳化剤や安定剤の混入が避けられないという問題を有している。また、後者の方法では、安定剤としてポリビニルアルコールやアルギン酸ナトリウム等の親水性ポリマーを用いるため、これらが表面に局在した微粒子しか得ることが出来ない。この様に、2種以上のポリマーを用いて良質かつ所望の特性を備えた微粒子を得ることは、依然として難しい課題である。



2種以上の材質からなる微粒子を製造する方法としては、微粒子を適当な基板上に塗布した後に、その上面にスパッタリング等を行って金属を塗布する、あるいはその上面に高分子ブラシを合成するなどして、非対称な微粒子(Janus微粒子)を調整する方法がある(非特許文献3)。しかしこれらの方法も多段階の工程を必要とし、大量生産化が難しいと言う問題を有している。また、エマルジョンを用いてシリカ粒子にポリスチレン微粒子を結合させ、ダンベル上の微粒子を調製した後、高分子ブラシを合成する方法も知られている(非特許文献4)が、この方法も多段階の工程を必要とし、また生産効率が低いという問題を有している。



また、非対称な異形微粒子を形成する方法として、シード重合と呼ばれる方法が知られている(特許文献1)。しかし、この方法も煩雑な操作を必要とし、また使用される2種のポリマーのうちの一方が必ず微粒子の表面側に配置されることになり、微粒子におけるポリマー間の配向性が著しく制限されるという問題がある。



前記の方法とは異なる原理に基づく高分子からなる微粒子の製造方法として、良溶媒に溶解した有機材料溶液中に該良溶媒と相溶する前記材料の貧溶媒を添加して該材料の濃度を低下させることで、有機材料からなる微粒子を調製する方法が報告されている(特許文献2、非特許文献5)。しかし、この方法で用いられている有機系材料はいずれもホモポリマーやブロックコポリマーなどの単一材料であり、2種以上のポリマーからなる微粒子を製造する技術は開示されていない。

【非特許文献1】SPGテクノ株式会社のカタログ

【非特許文献2】小山昇ら、現代界面コロイド化学の基礎、1997年、日本化学会編、丸善発行

【非特許文献3】V. N. Paunovら、Advanced Materials、2004年、第16巻、第9号、788頁

【非特許文献4】Adeline Perroら、Chemical Communications、2005年、第44号、5542頁

【非特許文献5】Hiroshi Yabuら、Advanced Materials、2005年、第17巻、第17号、2062頁

【特許文献1】特開2003-226708

【特許文献2】特開2004-67883

産業上の利用分野


本発明は、電子材料、光学材料、生分解性材料又は生理活性物質などを含む広範な分野において適用できる、均一な粒径を有する微粒子を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
溶解度パラメータの差が0.1以上10以下である2種以上のポリマーを該ポリマーに対する良溶媒に溶解して良溶媒溶液を調製する工程、及び
前記良溶媒と相溶する前記2種以上のポリマーに対する貧溶媒を前記良溶媒溶液に添加した後に、前記良溶媒を蒸発除去する工程を含む、
2種以上のポリマーからなり、該2種以上のポリマーがそれぞれ集合して形成される2種以上のポリマー相を有する多相ポリマー微粒子の製造方法。

【請求項2】
2種以上のポリマーの溶解度パラメータとの差が5.0以下である溶解度パラメータを有する良溶媒を使用する、請求項に記載の製造方法。

【請求項3】
良溶媒の溶解度パラメータとの差が30以下である溶解度パラメータを有する貧溶媒を使用する、請求項又はに記載の製造方法。

【請求項4】
良溶媒を減圧下で蒸発除去する、請求項に記載の製造方法。

【請求項5】
減圧時の雰囲気圧力が10-3Pa~10kPaである、請求項に記載の製造方法。

【請求項6】
毎秒0.01容積%以上の割合で良溶媒を蒸発除去する、請求項に記載の製造方法。
産業区分
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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