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2光子吸収化合物

国内特許コード P07P005621
整理番号 IP299
掲載日 2008年1月11日
出願番号 特願2006-162583
公開番号 特開2007-332043
登録番号 特許第5130514号
出願日 平成18年6月12日(2006.6.12)
公開日 平成19年12月27日(2007.12.27)
登録日 平成24年11月16日(2012.11.16)
発明者
  • 川俣 純
  • 平川 祥一朗
  • 村藤 俊宏
  • 笠谷 和男
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 2光子吸収化合物
発明の概要

【課題】
本発明は、新規な化合物、特に2光子吸収化合物を提供する。
【解決手段】
本発明は、末端にアズレン環を有することを特徴の一つとする下記一般式(1)の化合物である。
【化8】

(但し、Rは水素又はメチレン基で、該メチレン基は互いに結合し、環を形成している。X、Yは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基及びアミノ基から選ばれる基、nは0から2の整数を表す。)
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


近年、3次の非線形光学材料の中でも、2光子吸収断面積の大きい有機化合物(以下「2光子吸収化合物」という)が関心を集めており、光デバイス及びバイオ関係で種々の応用が期待されている。



有機化合物による非線形光学材料は、多く知られており、例えば、カルバゾール誘導体(特許文献1)、ヨードニウム塩構造を有する化合物(特許文献2)、テトラベンゾポルフィリン誘導体(特許文献3)、金属ポリフィリン類(特許文献4)、フタロシアン系化合物(特許文献5)、テトラアザポルフィン化合物(特許文献6)などがあげられる。中でも、効率よく2光子を吸収する有機材料、すなわち2光子吸収断面積の大きい有機材料として下記化合物が提案されている(特許文献7)。



【化学式2】


(X,Xは置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基を表し、同一でも異なってもよく、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子、または置換基を表しR、R、RおよびRのうちのいくつかが互いに結合して環を形成してもよく、nおよびmは2以上の場合、複数個のR、R,RおよびRは同一でも、それぞれ異なってもよく、nおよびmは、それぞれ独立に1~4の整数を表す。)
一般に非線形光学材料は、印加する光電場の2乗、3乗等に比較する非線形の光学応答を示す物質で、2光子吸収をする、第二高調波や第三高調波等を発生する、2光子励起発光を生ずるなどの特性を示す。



2光子吸収とは、化合物が2つの光子を同時に吸収して、励起される現象である。すなわち、化合物の吸収帯が存在しないエネルギー領域で、2つの光子を同時に吸収し励起状態へと電子が遷移する現象を2光子吸収という。



化合物が2光子吸収により励起された場合であっても、エネルギーを放出する段階においては、1光子吸収励起と同様に種々の形でエネルギーを放出する。例えば、失活過程において、蛍光、リン光や熱としてエネルギーを放出するもの、化合物の分子構造の変化によりエネルギーを消化するものなどがある。



2光子吸収の効率は、印加する光電場の2乗に比例するため、2次元平面にレーザーを照射した場合、レーザースポットの中心部の電界強度の高い位置のみで、2光子の吸収が起こり、周辺部の電界強度の弱い部分では2光子の吸収は生じない状況を作り出すことができる。一方、3次元空間では、レーザー光をレンズで集光し、焦点の電界強度を高めることにより励起し、空間の一点で2光子吸収を起こさせ、焦点のみで2光子発光させたり、或いは高熱を生じさせて化学変化を起こさせるなど、光励起に対して高い空間分解能を与えることができる。このため、物体、特に透光性物体の内部の加工等を可能としたり、物体内部で特殊な発光をさせるなどができる。特に生体組織の造影(バイオイメージング)、フォトダイナミックセラピー、アップコンパージョンレージング等への応用は、光毒性、3次元空間分解能などの観点から、これまでの1光子励起よりも利点が多い。



しかし、生体内等で用いる場合、生体に対して、あまりに強い光を照射することは、生体組織の光による損傷を来たすこと、或いは2光子吸収化合物自体の劣化を生じるなどの悪影響のため、過度に強い光は使用できない。そこで、化合物の2光子吸収効率が高いこと及び2光子吸収による励起状態により発光や発熱の効率が高いことが望まれる。また、使用する化合物としては生体に無害でなければならないこと、生体組織への親和性があることなどの条件を満たす必要もある。



しかるに、かかる条件を満足する2光子吸収化合物は、現在の所ほとんど提案されていない。

【特許文献1】特開2001-264828号

【特許文献2】特開平10-325968

【特許文献3】特開平9-179153号

【特許文献4】特開平7-218939号

【特許文献5】特開平7-218939号

【特許文献6】特開平5-5916号

【特許文献7】特開2003-183213号

産業上の利用分野


本発明は、新規な化合物であり、特に2光子吸収断面積の大きい化合物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される2光子吸収化合物。
【化学式1】


(但し、Rは水素又はメチレン基で、該メチレン基は互いに結合し、環を形成している。X、Yは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基及びアミノ基から選ばれる基、nは0から2の整数を表す。)

【請求項2】
Rがメチレン基であり、互いに結合し、シクロペンタノン環を形成している請求項1記載の2光子吸収化合物。

【請求項3】
Rが水素である請求項1記載の2光子吸収化合物。
産業区分
  • 有機化合物
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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