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光受波部一体型水中用送受波器

国内特許コード P07A013067
掲載日 2008年1月25日
出願番号 特願2004-369621
公開番号 特開2006-180080
登録番号 特許第3906338号
出願日 平成16年12月21日(2004.12.21)
公開日 平成18年7月6日(2006.7.6)
登録日 平成19年1月26日(2007.1.26)
発明者
  • 三上 宏幸
  • 内田 浩
  • 嶋村 英樹
  • 大河原 千晶
出願人
  • 防衛装備庁長官
発明の名称 光受波部一体型水中用送受波器
発明の概要 【課題】 高性能、低周波広帯域、ハイパワーの送波を具現化させるとともに、光技術の適用による電磁干渉のない広帯域受波感度周波数特性を有する構造の光受波部一体型水中用送受波器を提供する。
【解決手段】 ボルト締めランジュバン振動子1のフロントマス2に、フレックステンショナル振動子3を半楕円シェル5内に収納して、フロントマス2と半楕円シェル5部とを重合させるとともに、光ファイバ7から成る光受波部8を半楕円シェル5の外面上に重合装着して、ボルト締めランジュバン振動子1のフロントマス2にフレックステンショナル振動子3及び光受波部8を一体化とする。また、半楕円シェル5外面の送受波部位にρc樹脂モールド10を用いてモールドを施こし水密構造とする。さらに、音響放射面4となる半楕円シェル5の内面に高分子圧電材6を装着し音響振動をセンシングしてアクティブコントロール用の音波を送出する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


水中においては、遠距離まで指向性エネルギーを伝達する唯一の効果的方法が音波伝搬である。
現在、送波器として、数kHzの低周波で、しかも、広帯域周波数で使用する送受波器が必要とされている。これらの適用分野には、試験用送受波器や魚群探知機用送受波器が含まれる。理想的には、これらの送受波器は、薄いこと、軽量であること、送波においては媒質中に高音響出力を与えること、ができることである。



従来、水中送受波器システムの多くは、ボルト締めランジュバン振動子を用いた構成とされている。ボルト締めランジュバン振動子は、例えば機械的には直列接続、電気的には並列接続とされた円筒形圧電振動子積層から構成される。便宜的に図2を用いて説明すると、この円筒形圧電振動子の積層は、2つの金属製マスである重いリアーマス13と媒質中に音響エネルギーを送波するテーパー状の付いた軽いフロントマス2との間に、ボルト25とナット23で強固に締め付けされて構成され、プレストレスのもとで大電力駆動による大きな音響出力パワーを有している。



この技術における帯域幅の下限周波数は、送受波器の縦振動共振周波数であるため、低周波化するためには音波の波長に従い送受波器が大寸法になるという欠点がある。
また、帯域幅を広げるために音響整合層を複数設けることが知られているが、複数の音響整合層にはその分、接着層も必要になって信頼性を低下するとともに構造的に大型化する恐れもある。



さらに、ボルト締めランジュバン振動子のフロントマスに凹部を設けて、その部位に屈曲振動板を装着して、ボルト締めランジュバン型振動子の縦振動と屈曲振動板の屈曲振動との2つの振動モードを重畳させることにより、広帯域化を図る構造もあるが、屈曲振動モードは、屈曲板が周辺固定の円板であるためボルト締めランジュバン振動子の縦振動モードよりも共振周波数が高く、また、ボルト締めランジュバン型振動子の共振先鋭度も高い影響により、目論見とおりの広帯域化を得るのが至難である。また、同様な他の手法によっても試行錯誤の試みがおこなわれているが、ほとんどがパッシブ的な足し合わせであり、送波時の音響振動をセンシングして、各振動子の駆動制御するフィードバック的なアクティブコントロールで低周波広帯域周波数特性を試みた例が無い。



より低周波で小型軽量のハイパワー音源としては、音響放射面を大振幅で駆動する断面略半楕円シェル型送波器が適している。この送波器は、ボルト締めランジュバン振動子の縦振動モードに対して、これは、金属製ハウジングよりなる断面略半楕円形のシェル内にその長軸方向に沿って積層する構造の圧電振動子を組み込み、これに交番電圧を印加して励振し、断面略半楕円形のシェルの短軸方向の弧面を大振幅で屈曲振動させる機構部により、高出力の小型軽量の音源を得るものであり、半楕円シェルの片面放射型フレックステンショナル駆動による屈曲振動モードである。



また、受波の場合、
1)従来の音響電気変換素子である圧電振動子によるエコー受波では、微弱電圧を電気的に高増幅する必要上、高電圧印加中の送波器回路側から受波器の回路側に電気的に混入の影響を被り、微弱エコーの検出を困難にさせるという欠点がある。



2)また、水中にある供試体の反射能を海上等でパルス法により計測する場合には、供試体のほかに計測機器として水中用送波器及び水中用受波器のそれぞれを、遠距離音場で定義される距離を隔てた計測距離設定を行った後、直線上に配列して海中の所要深度に吊下する。次に水中用送波器からパルス音波を送波し水中にある供試体からのエコーを水中用受波器で受波してデータを収集する、という構成・手順が従来の一般的な計測法である。この場合、供試体の大きさ及び周波数によっては、計測距離を離して計測を行う時があり、このような時には、周囲雑音レベルとの関係上音源レベルが十分に高い水中用送波器、遠距離捜索のための送波周波数のより低周波数化と高感度の送波特性が望ましい。



3)水中用送波器と供試体との間に吊下してある水中用受波器の大きさによっては、音響的に影になって供試体の正確な反射能の計測が行えないことがある。このため、供試体から同心円上の距離に水中用送波器と水中用受波器を隔てて配置する等の工夫を行っているが、これでは、供試体の斜め方向の計測になるので正確な反射能の結果が得られない。また、海上では穏やかな海面よりも荒天時が多く、水中用送波器、水中用受波器及び供試体を個々に吊下、展張する作業には多くの作業員とクレーン船等の所要の設備を必要とし、経費も多大となるほか安全面にも問題があるため、計測機器としての水中用送波器の送波レベルの向上による計測周波数範囲の拡大及び水中用送波器と水中用受波器の小型・軽量化が強く望まれていた。

産業上の利用分野


水中にある供試体の反射能をパルス法により計測する場合の計測機器としての、水中用送波器及び水中用受波器一体形の水中用送受波器に関し、音波を送出する際の音響振動をセンシングして、駆動電圧の位相と振幅調整のフィードバックアクティブコントロールで低周波広帯域周波数特性を実現させる光受波部一体型音源構造の光受波部一体型水中用送受波器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光受波部一体型水中用送受波器において、電気音響変換素子を収納したボルト締めランジュバン振動子1のフロントマス2に、フレックステンショナル振動子3を半楕円シェル5内に収納して、前記ボルト締めランジュバン振動子1のフロントマス2と前記フレックステンショナル振動子3の半楕円シェル5部とを重合させるとともに、光ファイバ7から成る光受波部8を前記半楕円シェル5の外面上に重合装着して、前記ボルト締めランジュバン振動子1のフロントマス2にフレックステンショナル振動子3及び光受波部8を一体化とする構成よりなることを特徴とする光受波部一体型水中用送受波器。

【請求項2】
前記半楕円シェル5が金属製とされ、該半楕円シェル5内に、断面略半楕円形の長軸方向に沿って積層矩形圧電振動子9を積層して組み込み、これに交番電圧を印加して前記半楕円シェル5の短軸方向の弧面を変位拡大機構部11により励振する送波用の音響放射面4上に、音波の受波用とする前記光ファイバ7を装着し、同一面に前記音響放射面4よりなる送波部と前記光ファイバ7よりなる光受波部8とを重合して有する構成とし、前記光受波部8を前記半楕円シェル5外面の音波の送受波部位に、媒質との音響インピーダンス整合を考慮した材料のρc樹脂モールド10を用いてモールドを施こし、これにより水密構造とすることを特徴とする請求項1記載の構成の光受波部一体型水中用送受波器。

【請求項3】
前記半楕円シェル5が金属製とされ、該半楕円シェル5内に、断面略半楕円形の長軸方向に沿って積層矩形圧電振動子9を積層して組み込み、これに交番電圧を印加して前記半楕円シェル5の短軸方向の弧面を変位拡大機構部11により励振する送波用の音響放射面4上に、音波の受波用とする前記光ファイバ7を装着し、同一面に前記音響放射面4よりなる送波部と前記光ファイバ7よりなる光受波部8とを重合して有する構成として、前記半楕円シェル5の前記弧面と対向する平坦底面の距離を隔てた位置に設けた水密コネクタ20に接続する複合伝送線15から電力供給のための第1の通電系導線16、第2の通電系導線17と受波用の光伝送系導線19を個別に導出させ、かつ、前記光受波部8を前記半楕円シェル5外面の音波の送受波部位に、媒質との音響インピーダンス整合を考慮した材料のρc樹脂モールド10を用いてモールドを施こし、これにより水密構造とすることを特徴とする請求項1記載の構成の光受波部一体型水中用送受波器。

【請求項4】
比較的低い共振周波数の前記フレックステンショナル振動子3を前記ボルト締めランジュバン振動子1のフロントマス2に一体化させるとともに、前記音響放射面4とする半楕円シェル5の内面上に高送波感度で広帯域送波特性を保有させるために、アクティブコントロール用の音波を送出する際の音響振動をセンシングする高分子圧電材6を装着させ、かつ、前記光ファイバ7よりなる光受波部を半楕円シェル5外面上に装着することにより電磁干渉の影響のない受波部を構成させたことを特徴とする請求項2又は3記載の光受波部一体型水中用送受波器。

【請求項5】
前記ボルト締めランジュバン振動子1の縦振動モードと前記フレックステンショナル振動子3の屈曲振動モードを重畳させ、両モードが広帯域周波数になるように位相と振幅を駆動制御するフィードバックアクティブコントロールを行うことを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の光受波部一体型水中用送受波器。

【請求項6】
前記光ファイバ7が、前記音響放射面4上に、渦巻き状に配置構成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5のいずれか1つに記載の光受波部一体型水中用送受波器。
国際特許分類(IPC)
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JP2004369621thum.jpg
出願権利状態 登録
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