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高速切削試験装置 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P07P005275
整理番号 IBAD-17
掲載日 2008年1月25日
出願番号 特願2006-181078
公開番号 特開2008-008821
登録番号 特許第4171808号
出願日 平成18年6月30日(2006.6.30)
公開日 平成20年1月17日(2008.1.17)
登録日 平成20年8月22日(2008.8.22)
発明者
  • 篠塚 淳
出願人
  • 茨城大学
発明の名称 高速切削試験装置 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】管路内に装填した切削工具を圧縮気体により加速させて,管路に接続した切削雰囲気を制御できる加工チャンバ内に設置した被削材の一部を高速で削り,切削終了後も高速で飛翔し続ける工具と切りくずを,切削過程以外の変形や損傷を受けること無しに停止させる機能を有する高速切削試験装置を提供する。
【解決手段】小型の切削工具の切れ刃を内蔵した飛翔容器を,管路内で圧縮気体により加速させ,加工チャンバ内で切削過程を実現させる。切削過程で生成した切りくずは切削工具を内蔵した飛翔容器の中に格納する。切削終了後も管路内を飛翔しつづける切削工具と切りくずを内蔵した飛翔容器に対し飛翔方向から圧縮気体により減速力を負荷させて,衝撃吸収材などに衝突すること無しに飛翔容器を所定の個所で停止させる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】切削速度を高速化すると,切削時間の短縮による加工能率の向上効果のほか,焼き入れ鋼などの高強度材料をそのまま切削加工できることや,切削仕上げ面の加工変質層の低減など切削性能が向上する効果があると期待されており,高速回転の主軸機構や高速送り機構の開発など,切削速度を高速化するための工作機械の要素技術の進歩は目覚しい。しかしながら,高速切削速度が切削機構(切りくず生成機構,切削力,切削温度,加工仕上げ面品位,工具損傷など)に及ぼす影響については不明な点が多いため,切削速度を高速化すればするほど切削性能が向上するのか,どこまで高速化できるのか,高速切削速度には限界があるのか,などについては不明な点が多い。さらに高速切削過程では,切削温度が高いため切削仕上げ面表層の温度も高くなり,切削仕上げ面の界面での化学的反応が切削仕上げ面品位に大きな影響を与えると考えられるため,切削速度による影響のほか切削雰囲気も考慮に入れた高速切削過程の切削機構の解明が望まれている。こうした切削雰囲気も考慮に入れた高速切削過程の切削機構を解明するためには,切削雰囲気が制御可能で高速切削過程を実現できる加工装置を用いて,切削雰囲気と切削速度が,切りくず生成状態,切削力や切削温度,切削仕上げ面品位や工具損傷状態に及ぼす影響を実際に高速切削を行って体系的に調べ,得られた結果を包括的に検討することが必要である。切削速度や切取り厚さなどの切削条件が,切りくず生成状態や切削力や切削温度などの切削機構に与える影響を切削実験により解明するための切削形式は,平面状の加工物(被削材)の表面を切取り厚さを一定として切削する平削り形式が,二次元切削過程も容易に実現でき,また後の分析も行い易いので有利である。これまでに提案されている上記の切削形式による高速切削試験装置には,被削材を弾丸として,これを火薬の爆発による高圧力により高速で飛翔させ,銃口付近に設置した工具が弾丸状の被削材の一部を削り取る方法がある。非特許文献1,2はその例を示す。一方,工具を先端に設置した棒を管路内に挿入し,棒を圧縮気体の圧力により加速させて,静止させた被削材の一部を削り取る方法,逆に被削材を先端に設置した棒を管路内に挿入し,棒を圧縮空気の圧力により加速させて,静止させた工具により被削材の一部を削り取る方法,さらに両者を組み合わせて工具と被削材の両方を加速させて高速切削過程を実現する方法がある。非特許文献3,4,5はその例を示す。 上記のいずれの方法も,高速切削過程の切削力や切削温度は,固定している工具あるいは被削材の下部に力測定器や温度測定器を設置することで把握できる。また切削雰囲気を大気と隔離するように切削が行われる領域を密閉するか,あるいは装置全体を大気と隔離できる空間に設置すれば,切削雰囲気の影響も考慮可能である。 この中で,大きな設備を要せずに手軽に高速切削実験を行うためには,1.0MPa未満の圧縮気体を使用するのが良い。被削材を加速させる方法では,切削距離を長くするには加速する被削材の質量が増加してしまい速度を上げることが困難となること,また工具や被削材を設置した棒を加速させる方法も棒の質量を軽量化することが困難であるため,やはり高速に飛翔させるのが困難となる。一方,工具を飛翔させる方法は,切削工具の切れ刃部分があれば全体を小型化することは可能であり質量を小さくすることができる。 そこで,小型の工具を圧縮気体で加速させる方法が適していると言える。ところで切削実験において,切削過程で生成する切りくずは,その厚さからせん断角の大きさやせん断ひずみ量,その形態から切りくず生成機構が把握できるため,切削機構を解明する上で非常に重要である。高速で飛翔する切削工具の切れ刃が停止している被削材を切削する場合,生成する切りくずは,概ね工具と同程度の大きさの速度で工具と共に飛散する。切削終了後も高速で飛翔する工具と切削過程で生成した切りくずは,実験装置の大きさの制限により短い距離で停止させる必要があるため,これまでの技術によると,何らかの衝撃吸収材に直接これらを衝突させることで強制的に運動エネルギを消費させ停止させていた。
【非特許文献1】田中義信,津和秀夫,角園睦美,“超高速切削に関する研究(第1報)”,精密機械,30巻,8号,(1964) p.637-644.
【非特許文献2】貴志浩三,江田弘,上野秀雄,“1200m/sに及ぶ超高速切削における表面創成(第1報)-超高速実験装置の試作と若干の実験-”,精密機械,46巻,12号,(1980) p.1499-1505.
【非特許文献3】G.Sutter, A.Molinari, L.Faure, J.R.Klepaczko, D.Dudzinski, ”An Experimental Study of High Speed Orthogonal Cutting”, Transaction of ASME Journal of Manufacturing Science and Engineering, Vol.120, February, (1998) p.169-172.
【非特許文献4】K.M.Vernaza-Pena, J.J.Mason and M.Li, ”Experimental Study of the Temperature Field Generated During Orthogonal Machining of an Aluminum Alloy”, Experimental Mechanics, Vol.42, No.2, June, (2002) p.221-229.
【非特許文献5】J.Shinozuka and T.Obikawa, ”Development of Orthogonal Impact Cutting Testing Machine”, Key Engineering Materials, Vols.291-292, August, (2005) p.507-512.
産業上の利用分野 この発明は,高速切削速度と切削雰囲気が切削機構や加工仕上げ面品位に及ぼす影響を実験的に検討するための高速切削試験装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 切削試験用の切れ刃を設置した飛翔体容器を被削材に飛翔させ、該披削材の一部を削る高速切削過程により切削試験を行う高速切削試験装置であって、前記飛翔体容器に密に内接する第1の管路と、該第1の管路の一端から該第1の管路に供給する圧縮気体を収納する第1圧力容器と、該第1の管路の一端と該第1圧力容器の間に設けた第1開閉弁と、前記飛翔体容器に密に内接する第2の管路と、該第2の管路の一端から該第2の管路に供給する圧縮気体を収納する第2圧力容器と、該第2の管路の一端と該第2圧力容器の間に設けた第2開閉弁とからなり、該第1の管路と該第2の管路を同一直線上に配置し、前記被削材は該第1の管路の他端と該第2の管路の他端の間に配置し、該第1限閉弁を作動させた後、該第2開閉弁を作動させる構成としたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項2】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記第1圧力容器又は前記第1圧力容器に収納する圧縮気体の圧力を調整する手段を設け、前記飛翔体容器が前記第2の管路の出側において停止するよう前記圧縮気体の圧力を調整することを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項3】 請求項1記載の高速切削試験装置において、該第1の管路の他端と該第2の管路の他端は接続され前記被削材を収容し大気から隔離するチャンバを設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項4】 請求項3記載の高速切削試験装置において、該チャンバに接続され該チャンバを真空排気する真空排気装置を設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項5】 請求項3記載の高速切削試験装置において、該チャンバに接続され該チャンバを大気開放する大気開放弁を設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項6】 請求項3記載の高速切削試験装具において、該チャンバに接続され該チャンバに特定の気体を導入する気体導入弁を設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項7】 請求項1記載の高速切削試験装置において、該第1の管路の他端と該第2の管路の他端の間に、前記被削材の近傍に飛翔してきた前記飛翔体容器を検出する検出器を設置し、該検出器の出力により前記第1開閉弁を閉じることを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項8】 請求項1記載の高速切削試験装置において、該第1の管路の他端と該第2の管路の他端の間に、前記被削材の近傍に飛翔してきた前記飛翔体容器を検出する検出器を設置し、該検出器の出力により前記第2開閉弁を開くことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項9】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記被削材の前方又は後方に飛翔してきた前記飛翔体容器を検出する検出器を設置し、該検出器の出力により前記第1開閉弁を閉じることを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項10】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記被削材の前方又は後方に飛翔してきた前記飛翔体容器を検出する検出器を設置し、該検出器の出力により前記第2開閉弁を開くことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項11】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記被削材の前方に飛翔してきた前記飛翔体容器を検出する第1検出器を設置し、該第1検出器の出力により前記第1開閉弁を閉じるとともに、前記被削材の後方に飛翔してきた前記飛翔体容器を検出する第2検出器を設置し、該第2検出器の出力により前記第2開閉弁を開くことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項12】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記被削材は該第1の管路の他端と該第2の管路の他端の間に配置されたステージの上に設置され、削られる前記被削材の厚さの調整は、前記ステージの高さを制御することにより行う構成としたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項13】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記飛翔体容器の飛翔方向前部に切りくず収納空間を有するキャップ部を設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項14】 請求項12記載の高速切削試験装置において、前記切削工具刃先と前記キャップ部の間に前記被削材を導入する導入口を設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項15】 請求項12記載の高速切削試験装置において、前記キャップ部に切り取る前記被削材の干渉を防止する窪みを設けたことを特徴とする高速切削試験装置。
【請求項16】 請求項1記載の高速切削試験装置において、前記第2の管路の一端に飛翔容器回収容器を設け、該飛翔容器回収容器の断面積を前記第2の管路の断面積より大きくしたことを特徴とする高速切削試験装置。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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