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適応型テストシステムとその方法

国内特許コード P07P005623
整理番号 IP317
掲載日 2008年2月15日
出願番号 特願2006-198891
公開番号 特開2008-026583
登録番号 特許第4923246号
出願日 平成18年7月21日(2006.7.21)
公開日 平成20年2月7日(2008.2.7)
登録日 平成24年2月17日(2012.2.17)
発明者
  • 今井 新悟
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 適応型テストシステムとその方法
発明の概要

【課題】適応型テストを行う際のアイテムの数を小規模なものとしつつも、信頼性を損なわずに簡易に実施できる適応型テストシステムとその方法を提供することである。
【解決手段】予め問題22a、その問題22aに対する解答選択肢22b、及びその問題22aに対する正解23に関するデータをレベル毎に格納する格納部5と、受験者が問題22aに対する解答の選択肢22bを入力する入力部3と、問題22a、その問題22aに対する解答の選択肢22b、及び判定された受験者の能力のレベルを出力する出力部4と、パラメータ生成部9とプレースメント演算部11を備える解析部2とを有する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


語学や情報リテラシなどの知識、スキル等学生の能力のばらつきの大きい学習者集団を教育する場合、あるいは一般社会における企業の専門職におけるスキル訓練に際して、能力別のクラスを編成することが有効な手段の一つである。能力別のクラスを編成するために行うプレースメントテストは、広い範囲の知識やスキルを測定するために、これまで多くの問題数が必要となり、受験所要時間が非常に長くなって受験者に負担を強いることになるか、それを避けて少ない問題数でテストを構成して実施すれば測定精度を十分に確保できないというジレンマがあった。
そこで、このように受験者の能力が広範囲に分布している場合に、この能力の判定を短時間かつ的確に行うことを可能とするテストとして、適応型テスト(アダプティブテスト)がある。
この適応型テストでは、受験者に応じた問題が出題され、受験時間が短く、測定精度も確保できるので、非常に有効である。一般に適応型テストとは、テストを行うにあたり、問題を1題乃至複数題提示して解答させ、その解答群の採点結果によって、次に出題する問題(群)を受験者の能力に近い困難度の問題になるよう決定し、テストの目的(受験者の能力を測定する)を達成したと判断されるある条件を満たした場合にテストを終了する、というものである。受験者の能力に合わせて出題されるため、受験者の心理的な負担が少なく、解答すべき問題も数割減少するのが一般的である。
しかしながら、従来の適応型テストは、数千題の大規模なアイテムバンクが必要とされており、簡単に利用できるものではないという課題があった。
また、従来、この適応型テストは、項目応答理論と結びつけて開発されることが多く、特に英語の検定や教育現場で利用されることが多い。この項目応答理論に基づく適応型テストには2種類の方法がある。推定能力値を逐次計算する方法と、アイテムを固定する方法である。このアイテムとは、問題とその問題の解答としての選択肢のユニットを意味するものである。



前者の推定能力値を逐次計算する方法は、米国Educational Testing Service社が実施しているTOEFL(米国Educational Testing Service社の登録商標)のCBT(Computer-based Testing)がある。これには、膨大なアイテムが必要とされる。また、能力値推定の計算の負荷が受験者数の増大に対して飛躍的に増加するため、これを運用するサーバーの能力も非常に高いものが要求される。従って、例えば教育機関や企業単位で同種の方法によるテストの開発や実施は設備やコスト等の点から現実的ではないという課題があった。
後者のアイテムを固定する方法の例としては、特許文献1に、「コンピュータ適応型検定試験の方法及びシステム」として、項目反応理論によるパラメータ推定法及びアイテムを予め樹状配置し、受験者による解答の正誤に応じて樹状経路に沿ったアイテムを順に受験させ、各アイテムの正誤パターンによる重み付けを加味しながら、受験者の能力を推定するテストの方法が開示されている。
また、特許文献2においても、「テスト・システム及びその制御方法」として、項目応答理論に言及し、正誤の2値的判定の短所と上述の推定能力値を随時計算する方法の計算の複雑さの短所を克服すべく、2値的判定の推定法に近い計算法と部分得点モデルを開示している。




【特許文献1】特開2002-006734号公報

【特許文献2】特許第3645901号公報

産業上の利用分野


本発明は、適応型テストをより実用的に利用可能にした適応型テストシステムとその方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
受験者に対して複数のレベルに分けて問題を出題し、解答の正答率又は誤答率によって前記レベルを昇移動・降移動させ、前記受験者の能力のレベルを判定するテストシステムであって、
予め問題、その問題に対する解答選択肢、及びその問題に対する正解に関するデータを前記レベル毎に格納する格納部と、
受験者が前記問題に対する解答の選択肢を入力する入力部と、
前記問題、その問題に対する解答の選択肢、及び判定された前記受験者の能力のレベルを出力する出力部と、
前記レベルの数、前記レベル間の昇移動・降移動を決定する前記問題に対する解答選択肢の正答率又は誤答率、及び前記昇移動のレベル幅と前記降移動のレベル幅に関するデータを生成するパラメータ生成部と、前記問題及び前記問題に対する解答選択肢を前記格納部から読み出して前記出力部に出力し、前記入力部から入力される前記問題に対する解答選択肢の当否を前記その問題に対する正解を前記格納部から読み出して比較することで判断し、同一レベル内で出題された複数の前記問題に対する正答率又は誤答率を演算し、前記パラメータ生成部で生成された決定に基づいてレベルの昇移動・降移動を判断するプレースメント演算部とを備える解析部と、を有し、
前記プレースメント演算部は、前記問題に対する解答選択肢の正答率又は誤答率によって昇降移動のレベル幅又は降移動のレベル幅で前記レベルの移動先を演算し、その移動先のレベルで前記問題の出題からレベルの昇移動・降移動を繰り返し実行するが、前記レベルの移動先が、そのレベルで既に昇移動が決定したレベルよりも下レベル及びそのレベルで既に降移動が決定したレベルよりも上レベルとなった場合には移動をすることなく停止して、それまで昇移動が決定した最も高いレベルを前記受験者の能力のレベルと決定することを特徴とする適応型テストシステム。

【請求項2】
前記プレースメント演算部は、予め実施したダミー問題の解答結果に応じて、前記受験者の能力の初期レベルを決定し、この初期レベルに含まれる前記問題及び前記問題に対する解答選択肢を読み出すことを特徴とする請求項1記載の適応型テストシステム。

【請求項3】
前記入力部及び/又は出力部は、外部インターフェースを備えて情報通信網に接続され、この情報通信網に接続されるクライアントコンピュータにおいて前記入力部に対する入力及び/又は前記出力部からの出力を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の適応型テストシステム。

【請求項4】
受験者に対して複数のレベルに分けて問題を出題し、解答の正答率又は誤答率によって前記レベルを昇移動・降移動させ、前記受験者の能力のレベルを判定する適応型テストシステムの制御方法であって、
予め問題、その問題に対する解答選択肢、及びその問題に対する正解に関するデータを前記レベル毎に格納部に格納する工程と、
受験者による前記問題に対する解答の選択肢の入力を入力部で受ける工程と、
前記レベルの数、前記レベル間の昇移動・降移動を決定する前記問題に対する解答選択肢の正答率又は誤答率、及び前記昇移動のレベル幅と前記降移動のレベル幅に関するデータをパラメータ生成部にて生成する工程と、
プレースメント演算部が前記問題及び前記問題に対する解答選択肢を前記格納部から読み出して前記出力部に出力する工程と、
プレースメント演算部が前記入力部から入力される前記問題に対する解答選択肢の当否を前記その問題に対する正解を前記格納部から読み出して比較することで判断し、同一レベル内で出題された複数の前記問題に対する正答率又は誤答率を演算し、前記パラメータ生成部で生成された決定に基づいてレベルの昇移動・降移動を判断する工程と、
前記プレースメント演算部が前記問題に対する解答選択肢の正答率又は誤答率によって昇降移動のレベル幅又は降移動のレベル幅で前記レベルの移動先を演算し、その移動先のレベルで前記問題の出題からレベルの昇移動・降移動を繰り返し実行するが、前記レベルの移動先が、そのレベルで既に昇移動が決定したレベルよりも下レベル及びそのレベルで既に降移動が決定したレベルよりも上レベルとなった場合には移動をすることなく停止して、それまで昇移動が決定した最も高いレベルを前記受験者の能力のレベルと決定する工程と、
前記決定された受験者の能力のレベルを前記出力部に出力する工程と、を有することを特徴とする適応型テストシステムの制御方法。
産業区分
  • 運動娯楽用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006198891thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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