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糖供与体

国内特許コード P07A013159
整理番号 20660
掲載日 2008年3月10日
出願番号 特願2006-055774
公開番号 特開2007-230930
登録番号 特許第5078108号
出願日 平成18年3月2日(2006.3.2)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
登録日 平成24年9月7日(2012.9.7)
発明者
  • 眞鍋 史乃
  • 伊藤 幸成
  • 石井 一之
出願人
  • 独立行政法人理化学研究所
発明の名称 糖供与体
発明の概要

【課題】立体選択的な1,2-cis グリコシル化反応を行うことができる糖供与体化合物を提供すること。
【解決手段】下記式(1)で示される化合物。
【化1】

(式中、X1及びX2はそれぞれ独立に水素原子又は水酸基の保護基を示す。Yは、ハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基から選択される1以上の置換基を有していてもよい炭素数7~20のアラルキル基を示し、Zはハロゲン原子、炭素数1~4のアルキルチオ又はアリールチオを示す)
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


通常のオリゴ糖合成は、立体選択的なグリコシル化が可能な場合にのみ可能である。一般に、アノマー位の選択性は、溶媒、温度、プロモーター、脱離基、及び保護基のパターンなどの反応条件を最適化することによって可能となる。現在の所、1,2-cisグリコシドの立体的選択的な合成は、複雑なオリゴ糖合成における難題である。特に、2-アミノ-2-デオキシ糖についての1,2-cis立体選択的なグリコシル化の進行に関しては、Lemieux及びPaulsenが約30年前に隣接基関与をしない保護基として2位にアジド基を導入することを報告している(非特許文献1及び2)。しかし、Lemieux及びPaulsenの方法では、1,2-cis 体が優先的に合成されるものの必ずしも満足すべき選択性を与えるわけではない。また、糖供与体の合成はアジドナイトレーションといわれる特殊な手法を用いるもの、または、爆発の危険があるトリフリックアジドを用いなければならないという問題があった。



2001年、Kernsは、2,3-trans-オキサゾリジノンを有する糖供与体が高い選択性を示すことを報告した(非特許文献3)。しかしながら、この糖供与体には幾つかの欠点があることが報告されている(非特許文献4及び非特許文献5)。第一に、少なくとも2当量の活性化剤(フェニルスルフェニルトリフラート)が必要となるということである。そして、アミノ基のスルフェニル化及びグリコシル化は重大な副反応である。窒素原子をアセチル化すると、選択性が顕著に減少し、逆にβ選択性が見られる場合がある。また、アセトアミド基をアミノ基の保護基として用いた糖供与体の場合、2,3-位のtrans-oxazolidinone を塩基性条件においての脱保護に問題点がある。すなわち、アセトアミド基を残して、trans-oxazolidinone構造を加水分解したいが、アセトアミド基の加水分解が競争してしまい、選択的な加水分解が難しく、様々な生成物が生じる欠点がある。




【非特許文献1】H.Paulsen, et al., Chem.Ber. 1978, 111, 2358-2369

【非特許文献2】R.U. Lemiuex, et al., Can.J.Chem. 1979, 57, 1244-1251

【非特許文献3】K.Benakli, et al., J.Am.Chem.Soc. 2001, 123, 9461-9462

【非特許文献4】P.Wei, et al., J.Org.Chem., 2005, 70, 4195-4198

【非特許文献5】P.Wei, et al., Tetrahedron Lett. 2005, 46, 6901-6905

産業上の利用分野


本発明は、糖鎖合成反応において糖供与体として有用な新規化合物に関する。より詳細には、本発明は、1,2-cisグルコシル化反応における糖供与体として有用な新規化合物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(1)で示される化合物。
【化学式1】


(式中、X1及びX2はそれぞれ独立に水素原子、ベンジル基、クロロアセチル基、アセチル基、レブリノイル基、p-メトキシベンジル基、シリルエーテル又はベンゾイル基を示す。Yは、ハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基から選択される1以上の置換基を有していてもよい炭素数7~20のアラルキル基を示し、Zはハロゲン原子、炭素数1~4のアルキルチオ又はアリールチオを示す)

【請求項2】
Yがベンジル基であり、Zが-SCである、請求項1に記載の化合物。

【請求項3】
X1がベンジル基であり、X2がクロロアセチル基である、請求項1又は2に記載の化合物。

【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の化合物からなる糖鎖合成用の糖供与試薬。

【請求項5】
請求項1から3の何れかに記載の化合物と糖受容体とを反応させて結合する工程を含む、糖鎖の合成方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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