TOP > 国内特許検索 > レーザスペックルによるナノメートル変位測定方法と装置

レーザスペックルによるナノメートル変位測定方法と装置

国内特許コード P07P005091
整理番号 H18-G08
掲載日 2008年3月10日
出願番号 特願2006-219881
公開番号 特開2008-045922
登録番号 特許第4843789号
出願日 平成18年8月11日(2006.8.11)
公開日 平成20年2月28日(2008.2.28)
登録日 平成23年10月21日(2011.10.21)
発明者
  • 田代 発造
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 レーザスペックルによるナノメートル変位測定方法と装置
発明の概要

【課題】 簡単な光学系及び装置により、測定精度が高く処理も容易なレーザスペックルによるナノメートル変位測定方法と装置を提供する。
【解決手段】 半導体レーザ12と、半導体レーザ12からの光を1点に収束させるレンズ14と、半導体レーザ12からのレーザ光を分岐するビームスプリッタ16と、ビームスプリッタ16から分岐した一方のレーザ光が照射される参照粗面18と、半導体レーザ12からのレーザ光の他方が照射される測定粗面20を有する。参照粗面18と測定粗面20とから反射した各レーザ光がビームスプリッタ16を介して重なり、スペックル干渉した光を受光する光センサ22を備える。スペックル干渉光の入射による光センサ22の出力の最大値と最小値の間で、ほぼ直線的に出力値が変化する電圧範囲を測定範囲として、光センサ22の出力電圧の変化により測定粗面20の変位を求めるコンピュータ26を備える。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


従来から、ナノメートルオーダーの測定方法においては、例えばSTM(走査型トンネル顕微鏡)等のように、非接触であることが必須である。また、粗面物体の表面形状は数μmの凹凸があり、この変位を直接ナノメートル(nm)の単位で計ることは困難であった。



物体が鏡面であればレーザ測長などの技術でナノメートルの測定は可能であり、粗面物体の変位を直接測定せずに、鏡などを貼り付けるなどの方法が用いられている。



一方、表面に微小な凹凸を持つ粗面物体の変位や形状の測定方法として、レーザ光の集光性を利用した非接触の計測方法が知られている。例えばレーザ光をプローブとして被測定対象物の表面に照射し、そのレーザ光の焦点位置を一定として、被測定物を載置したステージまたはレーザプローブ自体を相対的に変位させ、反射光の強度が最大になるステージ位置座標を記録して、被測定物の表面の凹凸を測定している。



その他、粗面にレーザ光を照射した場合、スペックルという斑点状の模様が見られ、これを利用したスペックル干渉法による変位測定も従来から行われている。この測定法により物体の変位をミクロンメートル(μm)単位で測定することができる。



さらに、特許文献1に開示されているように、光源からの光束を複数の光束に分割し、一つの光束を測定粗面に、他方の光束を参照粗面に照射し、スペックル干渉パターンを得、このスペックル干渉パターンのうちの同位相の領域を抽出する窓を有する空間的なフィルタを光路中に配置し、このフィルタにより同位相のスペックル干渉パターンを選択して、必要とする位相情報を取り出すスペックル干渉装置が提案されている。



また、特許文献2に開示されているように、コンピュータによる画像処理を行う電子的スペックル干渉法を利用した測定方法も提案されている。特許文献2には、スペックル干渉計によって形成される測定物から反射されたレーザ光と、測定物を経由しないレーザ光とを重ね合わせたスペックル画像を所定の時間間隔で複数形成して記憶装置に記憶させ、記録されたスペックル画像の中の二枚を取り出して、計算機によって画像の差分をとる測定方法が開示されている。これにより、その二枚の画像が記録された時間に測定物が起こした変形が干渉縞模様として見られる。その干渉縞模様は変形分布を等高線として表わしており、一本の干渉縞は用いたレーザ光の波長の半分の長さに相当する。これを次々とくり返して、それぞれの変形を加算することによって、通常のスペックル干渉法では測定できない大きな変形やスピードの速い変形の分布でも、非接触で、連続に、サブミクロン程度の変形まで測定することが可能となるものである。



特許文献3には、電子的スペックル干渉法を用いて得られた、動的被観察体の位相情報を担持したスペックルパターン画像に基づき、所定位相範囲に位相ラッピングされた被観察体の位相変化曲線を解析により求め、この後、該位相変化曲線を位相アンラッピングする変位測定方法が開示されている。この測定方法では、所定時間毎に得られた複数のスペックルパターン画像に基づき、画像各点毎の時間領域における強度信号を求め、該強度信号の余弦成分を抽出し、抽出された該余弦成分に、時間領域におけるヒルベルト変換処理を施して前記強度信号の正弦成分を求め、求められた該正弦成分と前記余弦成分の比に基づいて前記画像各点毎の位相変化を求め、被観察体の位相変化曲線を求めて、被観察体の動的な変形、振動、歪み等を高精度に計測している。

【特許文献1】特開平5-196419号公報

【特許文献2】特開平6-94434号公報

【特許文献3】特開2004-109075号公報

産業上の利用分野


この発明は、部材の表面状態が微小な凹凸を持つような粗面物体に対し、レーザ光を用いたスペックル干渉を利用して非接触で測定可能なレーザスペックルによるナノメートル変位測定方法と装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
レーザ光源と、このレーザ光を1点に収束させるレンズと、前記レーザ光源からのレーザ光を分岐するビームスプリッタと、このビームスプリッタで分岐した一方のレーザ光が照射される参照粗面と、前記レーザ光の他方が照射される測定粗面と、前記参照粗面と測定粗面とから反射した各前記レーザ光が前記ビームスプリッタを介して重なりスペックル干渉した光を受光する光センサと、前記参照粗面を変位させる変位装置を備え、前記参照粗面を所定量ずつ変位させ、前記スペックル干渉光の入射による前記光センサの出力の最大値と最小値の間で、ほぼ直線的に出力値が変化する電圧範囲を測定範囲としてこの測定範囲における検出変位の感度を算出し、前記電圧範囲のほぼ中央の出力値を得る位置に前記参照粗面を固定し、前記光センサの出力電圧の変化により前記測定粗面の変位を求めることを特徴とするレーザスペックルによるナノメートル変位測定方法。

【請求項2】
レーザ光源と、このレーザ光を1点に収束させるレンズと、前記レーザ光源からのレーザ光を分岐するビームスプリッタと、このビームスプリッタで分岐した一方のレーザ光が照射される参照粗面と、前記レーザ光の他方が照射される測定粗面と、前記参照粗面と測定粗面とから反射した各前記レーザ光が前記ビームスプリッタを介して重なりスペックル干渉した光を受光する光センサと、前記参照粗面を変位させる変位装置を備え、前記参照粗面を所定量ずつ変位させ、前記スペックル干渉光の入射による前記光センサの出力の最大値と最小値のほぼ中央値を前記光センサの出力電圧の基準値として、前記光センサの出力電圧が前記基準値となるように前記参照粗面を変位させて、その変位量により前記測定粗面の変位を求めることを特徴とするレーザスペックルによるナノメートル変位測定方法。

【請求項3】
レーザ光源と、このレーザ光を1点に収束させるレンズと、前記レーザ光源からのレーザ光を分岐するビームスプリッタと、このビームスプリッタで分岐した一方のレーザ光が照射される参照粗面と、前記レーザ光の他方が照射される測定粗面と、前記参照粗面と測定粗面とから反射した各前記レーザ光が前記ビームスプリッタを介して重なりスペックル干渉した光を受光する光センサと、前記参照粗面を変位させる変位装置を備え、前記変位装置により前記参照粗面を所定量ずつ変位させ、前記スペックル干渉光の入射による前記光センサの出力の最大値と最小値の間で、ほぼ直線的に出力値が変化する電圧範囲を測定範囲として、この測定範囲における検出変位の感度を算出し、前記電圧範囲のほぼ中央の出力値を得る位置に前記参照粗面を固定し、前記光センサの出力電圧の変化により前記測定粗面の変位を求める処理装置を備えたことを特徴とするレーザスペックルによるナノメートル変位測定装置。

【請求項4】
レーザ光源と、このレーザ光を1点に収束させるレンズと、前記レーザ光源からのレーザ光を分岐するビームスプリッタと、このビームスプリッタで分岐した一方のレーザ光が照射される参照粗面と、前記レーザ光の他方が照射される測定粗面と、前記参照粗面と測定粗面とから反射した各前記レーザ光が前記ビームスプリッタを介して重なりスペックル干渉した光を受光する光センサと、前記参照粗面を変位させる変位装置を備え、前記スペックル干渉光の入射による前記光センサの出力の最大値と最小値のほぼ中央値を前記光センサの出力電圧の基準値として、前記光センサの出力電圧が前記基準値となるように前記参照粗面を変位させて、その変位量により前記測定粗面の変位を求める処理装置を備えたことを特徴とするレーザスペックルによるナノメートル変位測定装置。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2006219881thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) TOYAMA-PG06E08JP
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close