TOP > 国内特許検索 > 咬合確認装置

咬合確認装置 UPDATE

国内特許コード P07S000053
整理番号 NUBIC-2002JP0049
掲載日 2008年3月14日
出願番号 特願2004-539558
登録番号 特許第4552004号
出願日 平成15年9月26日(2003.9.26)
登録日 平成22年7月23日(2010.7.23)
国際出願番号 JP2003012345
国際公開番号 WO2004028396
国際出願日 平成15年9月26日(2003.9.26)
国際公開日 平成16年4月8日(2004.4.8)
優先権データ
  • 特願2002-283250 (2002.9.27) JP
発明者
  • 新井 嘉則
  • 秋山 裕
  • 石塚 亨
  • 綱島 均
  • 山田 鮎太
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 咬合確認装置 UPDATE
発明の概要 より患者個人の実際の顎関節運動に近い若しくは理想とする、咬合時の関節運動を再現可能な咬合器及びその咬合器のために使用されるフェイスボウを提供する。このために、基準面に対する咬合平面を精度良く採取可能な本願のフェイスボウFを使用して、当該咬合平面を精度良く採取する。また、実際の患者の顎関節形状に近い顎関節部の立体モデルを、咬合器Kの関節部に使用すると共に、上記フェイスボウFを使用して咬合状態も3次元的に生体の位置関係を当該咬合器1に再現可能とする。また、より患者個人の実際の顎関節運動に近い若しくは理想とする、咬合時の関節運動を再現可能な咬合器を使用した咬合確認システム、及び顎関節再現システムを提供する。そのために、生体の顎関節部を局所X線CT装置で撮影して3次元画像データを求め、該3次元画像データから上記顎関節部の立体モデルを作製する。この立体モデルを咬合器Kの関節部に使用すると共に、咬合状態も3次元的に生体の位置関係を再現する。
従来技術、競合技術の概要


従来の咬合器は、例えば特開2000-262545号公報(第1図参照)に記載されているように、下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部とを備えると共に、その上弓部と下弓部とを連結する関節部とを設けることで、歯形模型の開閉等の疑似関節運動を可能として、咬み合わせの状態を再現する。そして、この咬合器は、上下の歯の噛み合わせの治療や補綴物を作製する際に使用される。
上記従来文献に記載の関節部は、下弓部と一体の凹部である矢状顆路傾斜角に対し、上弓部と一体の断面円形の上顎部回転軸(2)を上側から載置することで構成されている。なお、板バネ(3)で外れないように付勢している。そして、上記矢状顆路傾斜角を特定することで、目的とする関節運動を再現しようとするものである。
また、従来の咬合器としては、特開平11-28217号公報(第4図参照)に記載されている形式もある。この咬合器の関節部の構成は、下弓部に取り付けられて上方に突出した球体からなる顆頭球(12)と、上弓部に取り付けられたコンダイルボックス(17)とから構成され、上記コンダイルボックスの平面で関節窩(顆路)を表現している。



そして、後者の従来例の咬合器によれば、下弓部(基台)に、顆頭球から、コンダイルボックスと独立して上顎歯形模型をリフトするベネットリフト機構(15)を設けることで、生体の現状のままに忠実・正確に取り付けた下顎歯形模型の位置に対し、生体に最適と診断された下顎の位置に咬合器上で任意に再設定することを可能として、目的とする関節運動を確保しようとするものである。
ここで、上記のような従来の咬合器にあっては、過補償再現の理論が採用され、この過補償理論に基づいて関節部の構成が考えられたり当該関節部の調整が実施される。この過補償再現の理論は、実際の生体の顎関節運動よりもやや過剰に運動するように、咬合器の顆路調節機構を設定しておけば、この咬合器上で製作された補綴物は、口腔内で側方運動を営む際に離開しやすくなる、という理論である。この理論を採用することで、調節性の劣る咬合器でも為害作用の少ないそこそこの補綴物が製作できる。



しかしながら、調節性の劣る半調節性咬合器によって再現される下顎運動には、必ずある程度の誤差が伴うものであり、このような咬合器上で作られた補綴物は、側方運動中に対合歯と衝突するか、離れるか、いずれかのエラーを引き起こす可能性がある。特に、総義歯のバランスドオクルージョンを与える場合には、これらのエラーのうち、いずれが起きても補綴が失敗する可能性がある。
離開すること(総義歯の左右の人工歯が作業側は咬んで、平衡側は離れること)は、少数の歯の補綴物作製のときは問題がない。しかし、多数の歯の欠損や、総義歯の場合は、上記の理論を拡大解釈すると、人工歯の咬合面は平坦な面を与えるほうが良いと思われるが、これは誤った考え方を招く恐れがある。平坦な咬合面は、咀嚼効率が悪く、顎提や歯根膜に多大な負担を加えるため、決して好ましいものではない。むしろ臼歯の咬頭はできる限り鋭利にするほうが良い。



そういった意味から、平均値咬合器(顆路角として平均値を採用している)や、半調節性咬合器、全調節性咬合器(顆路角が個人的に調節できる咬合器。ただし、調整がむずかしく、しかも、3次元的には忠実ではない。)が従来、種々作られ、その咬合器による咬合の再現によって補綴物が作られてきた。
しかしながら、上記の従来例のように、咬合器上の関節運動について種々の発明が行われているが、いずれも断面円形の棒体や球体による関節構造を前提として、角度や位置調整等を上記過補償理論に基づき行うことで、補綴に必要な関節運動を得ようとする発想であり、実際の関節形状を再現しようとする発想ではない。すなわち、歯学関係者にあっては、従来、上述のように過補償再現の理論が前提にあり、実際の形状で顎関節を再現しようとする発想自体が無い。このことは、例えば、人工顎関節の発明である特開平11-146889号公報において、関節頭をラグビーフットボール形状としていることからも明白である。



ここで、対象とする患者の所定の基準面(例えばフランクフルト平面やカンペル平面などの基準とする平面)に対する咬合平面を採取して咬合器に再現するために、フェイスボウが使用される。
従来のフェイスボウでは、例えば、その左右の足部先端部に設けたイヤロッドを、それぞれ患者についての外耳道に挿入すると共にフェイスボウ本体を所定基準面に位置するように配置させて、そのフェイスボウに取り付けられたバイトフォークによって患者の上顎の咬合平面位置を採取する。
そして、上記採取した咬合平面に、上顎歯形模型と下顎歯形模型の咬合位置が来るようにして、当該上顎歯形模型と下顎歯形模型は、対応する咬合器にマウントして再現される。



ここで、例えば、咬合器がフランクフルト平面基準の咬合器であれば、フェイスボウを患者に装着させる際にはフランクフルト平面に位置するように当該フェイスボウを設定させる方が良いが、上述のように咬合器の関節部を球体と平面のようなもので構成しているためにフェイスボウを基準平面に正確に位置合わせる必要がないためと、従来のフェイスボウの機構上、正確に基準平面に設定し難いことから、それほど正確にフェイスボウを基準面に合わせることは通常行われていない。
また、従来のフェイスボウは、例えば金属製など、X線非透過物質から作られている。

産業上の利用分野


本発明は、咬合を確認するための歯科用の咬合確認装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
咬合器を含む咬合確認装置であって、
印象をとる人物の顎関節をCT装置により撮影し、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節の3次元画像データに基づいて、上記人物の下顎関節頭の輪郭形状を再現した形状を有する下顎関節頭モデルおよび上記人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状を有する上顎関節窩モデルを一つの立体モデルとして光造形成形する光造形手段と、
下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部と、上記下弓部と上弓部とを連結して開閉運動や側方運動などを可能とする左右の関節部とを備えた上記咬合器とを有し、
上記咬合器の関節部は、
上記下弓部に着脱可能に取り付けられ、上記下顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の下顎関節頭を再現した輪郭形状で上方に突出する疑似関節頭と、
上記上弓部に着脱可能に取り付けられ、上記疑似関節頭に上方から対向し、上記上顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状となっている疑似関節窩とを備え、
上記疑似関節頭として上記下顎関節頭モデルを使用し、上記疑似関節窩として上記上顎関節窩モデルを使用し、
更に、顎関節頭の理想モデルを保持するモデルデータ保持手段と、
上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節のうちの顎関節頭の外形輪郭と、上記モデルデータ保持手段に保持された顎関節頭の理想モデルを比較する比較手段と、
上記比較手段の比較結果に応じて、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記関節頭が所定以上摩耗していると判定された場合、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される関節頭の外形輪郭を、上記理想モデルに近づく方向に肉盛りした輪郭となるように補正する補正手段とを備えることを特徴とする咬合確認装置。

【請求項2】
咬合器と、顎関節と咬合平面との位置関係を上記咬合器上に再現するためのフェイスボウとを備える咬合確認装置であって、
印象をとる人物の顎関節をCT装置により撮影し、上記CT装置が撮影した画像情報により特定される上記顎関節の3次元画像データに基づいて、上記人物の下顎関節頭の輪郭形状を再現した形状を有する下顎関節頭モデルおよび上記人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状を有する上顎関節窩モデルを一つの立体モデルとして光造形成形する光造形手段と、
下顎歯形模型が取り付けられる下弓部と、上顎歯形模型が取り付けられる上弓部と、上記下弓部と上弓部とを連結して開閉運動や側方運動などを可能とする左右の関節部とを備えた上記咬合器とを有し、
上記咬合器の関節部は、
上記下弓部に着脱可能に取り付けられ、上記下顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の下顎関節頭を再現した輪郭形状で上方に突出する疑似関節頭と、
上記上弓部に着脱可能に取り付けられ、上記疑似関節頭に上方から対向し、上記上顎歯形模型を作製する際に印象をとる人物の上顎関節窩の輪郭形状を再現した形状となっている疑似関節窩とを備え、
上記疑似関節頭として上記下顎関節頭モデルを使用し、上記疑似関節窩として上記上顎関節窩モデルを使用し、
更に、上記咬合器は、上記咬合器における左右方向で対をなす位置にそれぞれフェイスボウを連結するための連結部を備え、
上記フェイスボウは、
左右対称に延在する左右一対の足部を備えたフェイスボウ本体と、
その各足部の先端部に設けられて咬合器側の上記連結部に連結可能な連結部と、上記フェイスボウ本体に支持されて患者の鼻上部の窪みに当接させる鼻当てと、を備え、
上記鼻当ては、少なくともフェイスボウ本体に対し上下方向及び前後方向の位置を調整可能な位置調整機構を備え、
上記足部先端部に設けた連結部は、患者の外耳道に挿入可能なイヤロッドであって、咬合器側の連結部は、そのイヤロッドを挿入可能な挿入穴からなり、
上記フェイスボウ本体は、X線に対し透過性の性質を有する素材からなると共に、上記イヤロッドより前方位置で患者の下顎関節頭中心若しくはその近傍と左右方向で対向するX線非透過物質からなるマーキング部材と、そのマーキング部材を各足部に支持させる支持部材とを備えることを特徴とする咬合確認装置。

【請求項3】
上記フェイスボウ本体には水準器が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の咬合確認装置。

【請求項4】
上記関節部は、対向する上関節部と下関節部とを有し、
上記上関節部は、上弓部に支持される上取付け部材と、上顎関節窩モデルと、上顎関節窩モデルの台座を上記上取付け部材に着脱可能に取り付ける第1取付け手段とからなり、上記下関節部は、下弓部に固定される下取付け部材と、下顎関節頭モデルと、下顎関節頭モデルの台座を上記下取付け部材に着脱可能に取り付ける第2取付け手段とからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の咬合確認装置。

【請求項5】
上記第1取付け手段は、上記上取付け部材に形成された雄ねじ部と、上記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじが内径面に形成された筒部材と、その筒部材と一体に形成されて上記上顎関節窩モデルが通過可能な穴を形成すると共に上記上顎関節窩モデルの台座の周縁部に当接可能な内向きフランジと、からなり、上記雄ねじ部に上記雌ねじを螺合させることで、上記上顎関節窩モデルの台座の外周部を、上取付け部材と上記内向きフランジとで挟み込み、
上記第2取付け手段は、上記下取付け部材に形成された雄ねじ部と、上記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじが内径面に形成された筒部材と、その筒部材と一体に形成されて上記下顎関節頭モデルが通過可能な穴を形成すると共に上記下顎関節頭モデルの台座の周縁部に当接可能な内向きフランジと、からなり、上記雄ねじ部に上記雌ねじを螺合させることで、上記下顎関節頭モデルの台座の外周部を、下取付け部材と上記内向きフランジとで挟み込むことを特徴とする請求項4に記載の咬合確認装置。

【請求項6】
上記第1取付け手段は、上記上取付け部材の先端部に形成されて内周の凹部側に上顎関節窩モデルの台座を差し込み可能な環状部と、上記環状部とネジ結合しつつ当該環状部を横方向に貫通し且つその先端部を上記上顎関節窩モデルの台座側面であって雌ねじの形成されていない部分から当該内部にねじ込ませる第1の固定ネジとを備え、上記第2取付け手段は、上記下取付け部材の先端部に形成されて内周の凹部側に下顎関節頭モデルの台座を差し込み可能な環状部と、上記環状部とネジ結合しつつ当該環状部を横方向に貫通し且つその先端部を上記下顎関節頭モデルの台座側面であって雌ねじの形成されていない部分から当該内部にねじ込ませる第2の固定ネジとを備えることを特徴とする請求項4に記載された咬合確認装置。

【請求項7】
上記上顎関節窩モデルおよび下顎関節頭モデルの台座の横断面形状および上記上顎関節窩モデルおよび下顎関節頭モデルの環状部の凹部形状は共に多角形状であり、かつ上記台座は上記環状部の凹部に係合可能な形状となっていることを特徴とする請求項に記載の咬合確認装置。

【請求項8】
上記上取付け部に対する上顎関節窩モデルの台座の位置を規制する上側位置決め手段および上記下取付け部に対する下顎関節頭モデルの台座の位置を規制する下側位置決め手段を備えることを特徴とする請求項乃至7のいずれか1項に記載した咬合確認装置。

【請求項9】
上記疑似関節頭及び疑似関節窩の少なくとも一方の位置を、左右方向に位置決め調整する位置調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載した咬合確認装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2004539558thum.jpg
出願権利状態 登録
日本大学産官学連携知財センター(通称NUBIC,ニュービック)は,技術移転機関と知的財産本部の機能を兼ね備えた日本大学の産学連携の窓口です。
NUBICは,日本大学全教職員や大学院生・学部学生の豊富なアイデアや研究成果を,知的財産として戦略的に創出・保護・管理し,産業界のニーズとのマッチングを図り,企業の研究開発,新製品開発,新規事業の立上げが円滑に行われるようサポートいたします。
お気軽にご相談ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close