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レーザ加工装置及び金属接合材の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P07P005816
整理番号 276-634
掲載日 2008年3月14日
出願番号 特願2006-227238
公開番号 特開2008-049365
登録番号 特許第4296280号
出願日 平成18年8月24日(2006.8.24)
公開日 平成20年3月6日(2008.3.6)
登録日 平成21年4月24日(2009.4.24)
発明者
  • 西本 浩司
  • 藤井 洋郎
出願人
  • 国立高等専門学校機構
発明の名称 レーザ加工装置及び金属接合材の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】金属管の外周に耐食性金属箔をスパイラル上に連続的に巻き付けて被覆してなる金属積層材の製造において、金属管に耐食性金属箔を直接接合することで能率良く確実に被覆し、かつ、これを連続的に接合し得る金属積層材の製造装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】金属管1の外周面に、材質の異なる帯状の金属箔3をスパイラル上に巻き付け、その界面にレーザ光を走査させ金属を溶融させる。金属の溶融部を供給ユニット5により加圧することで、せん断強度及び継手強度の強い金属接合材を得ることができる。
【選択図】図1(a)
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】最近、多くの工業製品には必要とされる機械的性能及び使用環境に応じて、高性能化、高付加価値化や軽量化への要求が高くなってきており、低コスト化や高リサイクル性も同時に求められるようになってきた。例えば海洋構造物の基礎として海中に設立される鋼管杭は、海水に洗われる飛沫帯の腐食が大きく進行する。この腐食を防止するために、杭本体を、耐食性に優れるチタンの金属箔で被覆し溶接したものが開発されている(特許文献1参照)。この鋼管杭の製造方法は、まず、芯材に帯状の鋼箔をスパイラル状に巻き付け、鋼箔の帯幅の重なり部分を溶接し、鋼製の杭本体を形成する。同時に、この鋼製の杭本体の外面に、帯状のチタンの金属箔をスパイラル状に巻き付け、チタン箔の帯幅の重なり部分を溶接して鋼管杭と成す。つまり同種の金属を溶接した技術である。一方、鉄の表面にアルミニウムを被覆、溶接した接合材等異種金属を接合する研究も進められている。しかしながら鉄とアルミニウムのように金属間化合物を生成するような異種金属の組み合わせにおいては、従来の溶融溶接法では両金属を大きく溶融融合してしまうため、金属間化合物が厚く生成されてしまう。一般に金属間化合物は脆く十分な継手強度を得ることができないうえ、高温割れが発生しやすく成形加工が困難である。脆弱な金属間化合物が広範囲に形成されると、せん断強度及び剥離強度の強い接合部を得ることができない。さらに、鉄とアルミニウムのように融点や熱伝導度等、物性が大きく異なる場合、従来の溶融溶接方では、融点が低い側、つまりアルミニウム側が溶け落ちてしまう。このため、圧接接合、抵抗溶接、重ね溶接等の種々の接合法が検討されている。圧接接合では、接合材の余熱が必要である。余熱温度が低い場合、圧下率を大きくする必要があり、表面の割れが生じやすくなる。また、接合面の清浄化が大変重要である。例えば、アルミニウムのように表面に強固な酸化膜を有するような場合、機械的前処理やフラックスの塗布が必要になる。またフラックスを塗布した場合、後処理としてフラックスを除去しなければいけない欠点がある。さらに、抵抗溶接等の加熱方式では、出力を止めても蓄熱されるため金属の冷却速度が遅くなり、結晶組織を変質してしまう虞があった。また重ね溶接においては、金属間化合物の問題に加え、両金属の融点や熱伝導度等物性が大きく異なる場合、融点が低い側の金属が溶け落ちてしまうことがあった。上記のような問題を鑑みて、異種金属の接合方法としてレーザを使用することが注目されている。レーザ溶接法は、各種接合法の中でロボット化、自動化、システム化、ライン化及び省力化等が可能な高品質・高精度・低変形・高柔軟性・高速・高生産性の接合法である。このようなレーザを使用した異種金属の接合方法が開発されている(特許文献2参照)。この異種金属の接合方法は、融点の異なる2種の金属の接合面にYAGレーザ等のビームを照射して異種金属を溶接する方法である。接合面を挟んで両金属間にビームをウィービングし、両金属を低融点金属の融点より低い温度までに加熱した後、前記ビームを高融点金属側が溶融するまで加熱することで、両者の金属を溶融させ異種金属を接合させている。しかしながら、アルミニウム合金や銅合金等を使用した場合、レーザ反射率が高く、従ってレーザ照射入熱が十分に活用されていないという欠点があった。
【特許文献1】特開平9-174153号公報
【特許文献2】特開2002-336983号公報
産業上の利用分野 本発明は、レーザ溶接法により異種及び同種の金属を接合するレーザ加工装置及び金属接合材の製造方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 一方向に延長された棒状の金属棒(1)の外周面に、金属棒(1)を構成する材質とは異なる耐食性を有する材質で構成された帯状の金属箔(3)を被覆させるためのレーザ加工装置であって、 前記金属棒(1)の外周面と、前記金属箔(3)の一方の面との界面で、該金属棒(1)の外周面と該金属箔(3)の一方の面とが接するよう金属箔(3)を金属棒(1)に向かって供給し、且つ前記金属箔(3)が前記金属棒(1)の外周面において、側縁の一部を重ね合わせつつスパイラル状に巻き付けるように金属箔(3)の位置決めをするための供給ユニット(5)と、 前記金属棒(1)の外周面と、前記金属箔(3)の一方の面との界面にレーザ光を照射する加熱ユニット(2)とを有しており、 前記加熱ユニット(2)は、 前記金属箔(3)の幅方向側面の内、前記金属棒(1)への巻き付け方向において先行する第1サイド(3a)と、該第1サイド(3a)に接する前記金属棒(1)の外周面と、の異種金属の界面にレーザ光を照射する異種金属加工用レーザ(2a)と、 前記金属箔(3)の第1サイド(3a)と対向する他方側面である第2サイド(3b)と、該第2サイド(3b)より一周先行して金属棒(1)の外周に既に被覆されている第1サイド(3a')と、の同種金属の界面にレーザ光を照射する同種金属加工用レーザ(2b)と、を有しており、 さらにレーザ光で加熱された異種金属の界面と同種金属の界面とが各々接合されるよう、前記供給ユニット(5)が両方の界面を各々押圧するよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項2】 請求項1に記載のレーザ加工装置であって、 前記異種金属加工用レーザ(2a)が、異種金属の界面を境にして、界面に水平な方向にレーザ光を走査させながら該金属棒(1)と該金属箔(3)の両方にレーザ光を照射し、 前記同種金属加工用レーザ(2b)が、同種金属の界面を境にして、界面に水平な方向にレーザ光を走査させながら該金属箔(3)同士にレーザ光を照射するよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項3】 請求項1又は2に記載のレーザ加工装置であって、 前記異種金属加工用レーザ(2a)が異種金属にレーザ光を照射する際、該金属棒(1)と該金属箔(3)のいずれか一方への照射時間を長くし、 前記同種金属加工用レーザ(2b)が同種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属箔(3)への照射時間を長くするよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項4】 請求項1~3のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、 前記異種金属加工用レーザ(2a)が異種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属側への照射面積を大きくするよう構成してなり、 前記同種金属加工用レーザ(2b)が同種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属箔(3)への照射面積を大きくするよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項5】 請求項1~4のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、 前記異種金属加工用レーザ(2a)が前記異種金属の界面にレーザ光を走査する照射面積を、前記同種金属加工用レーザ(2b)が前記同種金属にレーザ光を走査する照射面積よりも広くしてなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項6】 一方向に延長された棒状の金属棒(1)の外周面に、金属棒(1)を構成する材質とは異なる耐食性を有する材質で構成された帯状の金属箔(3)を被覆させるためのレーザ加工装置であって、 前記金属棒(1)の外周面と、前記金属箔(3)の一方の面との界面で、該金属棒(1)の外周面と該金属箔(3)の一方の面とが接するよう金属箔(3)を金属棒(1)に向かって供給し、且つ前記金属箔(3)が前記金属棒(1)の外周面において、側縁の一部を重ね合わせつつスパイラル状に巻き付けるように金属箔(3)の位置決めをするための供給ユニット(5)と、 前記金属棒(1)の外周面と、前記金属箔(3)の一方の面との界面にレーザ光を照射する加熱ユニット(2)とを有しており、 前記加熱ユニット(2)は、 前記金属箔(3)の幅方向側面の内、前記金属棒(1)への巻き付け方向において先行する第1サイド(3a)と、該第1サイド(3a)に接する前記金属棒(1)の外周面と、の異種金属の界面にレーザ光を照射する異種金属加工用レーザ(2a)と、 前記金属箔(3)の第1サイド(3a)と対向する他方側面である第2サイド(3b)と、該第2サイド(3b)より一周先行して金属棒(1)の外周に既に被覆されている第1サイド(3a')と、からなる重なり合った2層の同種金属において、上層の第2サイド(3b)の外面側にレーザ光を照射する同種金属加工用レーザ(2b)と、を有しており、 さらにレーザ光で加熱された異種金属の界面と同種金属の界面とが各々接合されるよう、前記供給ユニット(5)が両方の界面を各々押圧するよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項7】 請求項1~6のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、 前記供給ユニット(5)が、 前記金属棒(1)の外周面と、前記金属箔(3)の一方の面との界面で、該金属棒(1)の外周面と該金属箔(3)の一方の面とが接するよう金属箔(3)を金属棒(1)に向かって供給し、且つ前記金属箔(3)が前記金属棒(1)の外周面において、側縁の一部を重ね合わせつつスパイラル状に巻き付けるように金属箔(3)の位置決めをするためのガイドロール(5a)と、 レーザ光で加熱された界面の該金属棒(1)の外周面と、該金属箔(3)の一方の面とが接合するよう、界面を押圧する加圧ロール(5b)と、を有することを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項8】 請求項1~7のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、さらに、 前記同種金属の界面及び異種金属の界面の、各々の加熱度合いを感知する検出ユニット(7)と、 前記検出ユニット(7)で検出された加熱度合いに応じて前記供給ユニット(5)の押圧量を調節する制御ユニット(8)と、 を有することを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項9】 請求項1~8のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、 前記加熱ユニット(2)が、前記異種金属加工用レーザ(2a)を複数備えることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項10】 請求項1~9のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、 前記加熱ユニット(2)の異種金属加工用レーザ(2a)及び同種金属加工用レーザ(2b)が各々、一のレーザ光源から分岐された複数のレーザ光で構成されてなることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項11】 請求項1~10のいずれか一に記載のレーザ加工装置であって、 前記金属棒(1)が円筒状の金属管であることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項12】 一方向に延長された棒状の金属棒(1)の外周面に、金属棒(1)を構成する材質とは異なる耐食性を有する材質で構成された帯状の金属箔(3)を被覆させる金属接合材の製造方法であって、 前記金属棒(1)の外周面に、前記金属箔(3)の一方の面が接するよう金属箔(3)を金属棒(1)に向かって供給し、且つ前記金属箔(3)が前記金属棒(1)の外周面において、側縁の一部を重ね合わせつつスパイラル状に巻き付ける第1ステップと、 前記金属箔(3)の幅方向側面の内、前記金属棒(1)への巻き付け方向において先行する第1サイド(3a)と、該第1サイド(3a)に接する前記金属棒(1)の外周面と、の異種金属の界面にレーザ光を照射し、 ほぼ同時に、前記金属箔(3)の第1サイド(3a)と対向する他方側面である第2サイド(3b)と、該第2サイド(3b)より一周先行して金属棒(1)の外周に既に被覆されている第1サイド(3a')と、の同種金属の界面にレーザ光を照射し、 ほぼ同時に、レーザ光で加熱された異種金属の界面と同種金属の界面とが各々接合されるよう、両方の界面を各々押圧する第2ステップと、 を含むことを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項13】 請求項12に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 異種金属の界面を境にして、界面に水平な方向にレーザ光を走査させながら該金属棒(1)と該金属箔(3)の両方にレーザ光を照射し、 同種金属の界面を境にして、界面に水平な方向にレーザ光を走査させながら該金属箔(3)同士にレーザ光を照射することを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項14】 一方向に延長された棒状の金属棒(1)の外周面に、金属棒(1)を構成する材質とは異なる耐食性を有する材質で構成された帯状の金属箔(3)を被覆させる金属接合材の製造方法であって、 前記金属棒(1)の外周面に、前記金属箔(3)の一方の面が接するよう金属箔(3)を金属棒(1)に向かって供給し、且つ前記金属箔(3)が前記金属棒(1)の外周面において、側縁の一部を重ね合わせつつスパイラル状に巻き付ける第1ステップと、 前記金属箔(3)の幅方向側面の内、前記金属棒(1)への巻き付け方向において先行する第1サイド(3a)と、該第1サイド(3a)に接する前記金属棒(1)の外周面と、の異種金属の界面にレーザ光を照射し、 ほぼ同時に、前記金属箔(3)の第1サイド(3a)と対向する他方側面である第2サイド(3b)と、該第2サイド(3b)より一周先行して金属棒(1)の外周に既に被覆されている第1サイド(3a')と、からなる重なり合った2層の同種金属において、上層の第2サイド(3b)の外面側にレーザ光を照射し、 ほぼ同時に、レーザ光で加熱された異種金属の界面と同種金属の界面とが各々接合されるよう、両方の界面を各々押圧する第2ステップと、 を含むことを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項15】 請求項12~14のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 異種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属側への照射時間を長くし、 同種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属箔(3)への照射時間を長くすることを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項16】 請求項12~15のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 異種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属側への照射面積を大きくし、 同種金属にレーザ光を照射する際、いずれか一方の金属箔(3)への照射面積を大きくすることを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項17】 請求項12~16のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 前記異種金属の界面にレーザ光を走査する照射面積を、前記同種金属の界面或いは外面側にレーザ光を走査する照射面積よりも広くしてなることを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項18】 請求項12~17のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 第1のレーザ光にて、前記異種金属の界面にレーザ光を照射し、 第2のレーザ光にて、前記同種金属の界面或いは外面側にレーザ光を照射することを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項19】 請求項12~17のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 一のレーザ光を走査させて、前記異種金属の界面及び同種金属の界面に各々レーザ光を照射することを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項20】 請求項12~19のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 前記同種金属の界面及び異種金属の界面の、各々の加熱度合いを検出し、検出された加熱度合いに応じて押圧量を調節することを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項21】 請求項12~18及び20のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 前記異種金属の界面及び同種金属の界面に各々レーザ光を照射する際、一のレーザ源を光分岐して、分岐されたレーザ光を照射することを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項22】 請求項12~21のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記第2ステップにおいて、 前記異種金属の界面にレーザ光を照射する際、界面内で複数のレーザ光を略等間隔にて照射することを特徴とする金属接合材の製造方法。
【請求項23】 請求項12~22のいずれか一に記載の金属接合材の製造方法であって、 前記金属棒(1)が円筒状の金属管であることを特徴とする金属接合材の製造方法。
産業区分
  • 加工
  • 加工
  • 工業用ロボット
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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