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単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法、単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法、イオン注入アニール方法及び単結晶炭化ケイ素基板、単結晶炭化ケイ素半導体基板 実績あり

国内特許コード P07A013284
整理番号 KG0042
掲載日 2008年3月28日
出願番号 特願2006-187415
公開番号 特開2008-016691
登録番号 特許第5152887号
出願日 平成18年7月7日(2006.7.7)
公開日 平成20年1月24日(2008.1.24)
登録日 平成24年12月14日(2012.12.14)
発明者
  • 金子 忠昭
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法、単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法、イオン注入アニール方法及び単結晶炭化ケイ素基板、単結晶炭化ケイ素半導体基板 実績あり
発明の概要

【課題】単結晶SiC基板の炭素面のみならずケイ素面の平坦化を行うことが可能で、かつ環境への負荷も低い表面改質方法を熱エッチングで提供する。
【解決手段】タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるように上下が勘合した収納容器16に単結晶SiC基板15を収納する。それとともに、加熱室を予め減圧下で1500℃以上2300℃以下の温度に調整しておく。そして、収納容器16を加熱室へ移動することにより、収納容器16の内部をシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1500℃以上2300℃以下の温度で加熱処理し、単結晶SiC基板15の表面を分子レベルに平坦化熱エッチングする。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


炭化ケイ素(SiC)は、耐熱性及び機械的強度に優れ、放射線にも強く、不純物の添加によって電子や正孔の価電子制御も容易にできるとともに、広い禁制帯幅(6H型の単結晶SiCで約3.0eV、4H型の単結晶SiCで3.3eV)を有するという特徴を備えている。従って、ケイ素(Si)やガリウムヒ素(GaAs)などの既存の半導体材料では実現できない高温、高周波、耐電圧・耐環境性を実現することが可能であるとされ、次世代のパワーデバイス、高周波デバイス用半導体の材料として期待が高まっている。



この単結晶SiC基板から半導体デバイスを製造する方法に関し、当該単結晶SiC基板の表面を平坦化して表面改質を行う方法として、シラン(SiH)による化学エッチングを行う方法が従来から一般に知られている。

【特許文献1】特開2005-277229号公報

産業上の利用分野


本発明は、主要には、単結晶炭化ケイ素(SiC)基板の表面を改質する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
単結晶炭化ケイ素基板の表面の平坦化工程としての機械的及び化学的研磨(CMP)を必要とせずに単結晶炭化ケイ素バルクインゴットより直接切り出した単結晶炭化ケイ素ウエファーの基板表面欠陥の除去を行うと共に切削加工により失われた表面ステップ形状モフォロジーを形成させる単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法であり、
前記単結晶炭化ケイ素基板の結晶構造が4H-SiC及び6H-SiCのいずれかであって、表面改質される基板表面が(0001)Si面又は(000-1)C面であり、
タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるように上下が嵌合した収納容器に前記単結晶炭化ケイ素基板を収納するとともに、前記収納容器の内部圧力を外部圧力よりも高く且つシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1500℃以上2300℃以下の温度で前記収納容器を均一に加熱処理する加熱処理工程を含む熱処理工程を備えており、
単結晶炭化ケイ素基板表面を分子レベルの精度で熱エッチングして、機械的切削加工により発生した表面損傷の基板表面欠陥を除去するとともに、基板表面全体にステップ高さが0.5nm以下の表面ステップ形状モフォロジーを形成して、基板表面の算術平均粗さを1.0nm以下とすることを特徴とする単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法。

【請求項2】
単結晶炭化ケイ素基板の表面の平坦化工程で機械的及び化学的研磨により生ずる基板表面欠陥の除去を行うと共に研磨加工により失われた表面ステップ形状モフォロジーを形成させる単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法であり、
前記単結晶炭化ケイ素基板の結晶構造が4H-SiC及び6H-SiCのいずれかであって、表面改質される基板表面が(0001)Si面又は(000-1)C面であり、
タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるように上下が嵌合した収納容器に前記単結晶炭化ケイ素基板を収納するとともに、前記収納容器の内部圧力を外部圧力よりも高く且つシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1500℃以上2300℃以下の温度で前記収納容器を均一に加熱処理する加熱処理工程を含む熱処理工程を備えており、
単結晶炭化ケイ素基板表面を分子レベルの精度で熱エッチングして、機械的及び化学的研磨により発生した表面損傷の基板表面欠陥を除去するとともに、基板表面全体にステップの高さが0.5nm以下の表面ステップ形状モフォロジーを形成して、基板表面の算術平均粗さを1.0nm以下とすることを特徴とする単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法。

【請求項3】
請求項1または2に記載された表面改質方法で改質された前記単結晶炭化ケイ素基板上に、気相法のエピタキシャル成長法で基板のマイクロパイプ欠陥を閉塞修復する単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法であり、
タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるようにして備える上下が嵌合した収納容器に前記単結晶炭化ケイ素基板に対向して多結晶炭化ケイ素基板を近接設置させて前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板との隙間にケイ素分子の気相雰囲気を介在させた複合体を収納するとともに、前記収納容器の内部圧力を外部圧力よりも高く且つシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1500℃以上2300℃以下の温度で前記収納容器を均一に加熱処理する加熱処理工程を含む熱処理工程を備えており、
単結晶炭化ケイ素基板表面のマイクロパイプ欠陥を気相エピタキシャル成長した単結晶炭化ケイ素薄膜で閉塞修復することを特徴とする単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法。

【請求項4】
請求項1または2に記載された表面改質方法で改質された前記単結晶炭化ケイ素基板上に、液相法のエピタキシャル成長法で基板のマイクロパイプ欠陥を閉塞修復する単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法であり、
タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるようにして備える上下が嵌合した収納容器に前記単結晶炭化ケイ素基板に対向して多結晶炭化ケイ素基板を近接設置させて前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板との隙間にケイ素分子の液相融液を介在させた複合体を収納するとともに、前記収納容器の内部圧力を外部圧力よりも高く且つシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1500℃以上2300℃以下の温度で前記収納容器を均一に加熱処理する加熱処理工程を含む熱処理工程を備えており、
単結晶炭化ケイ素基板表面のマイクロパイプ欠陥を液相エピタキシャル成長した単結晶炭化ケイ素薄膜で閉塞修復することを特徴とする単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法。

【請求項5】
請求項3または4に記載された単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法でマイクロパイプ欠陥を閉塞修復した単結晶炭化ケイ素薄膜の表面を平坦化し表面ステップ形状モフォロジーを形成させる単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法であり、
タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるように上下が嵌合した収納容器に前記単結晶炭化ケイ素基板を収納するとともに、前記収納容器の内部圧力を外部圧力よりも高く且つシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1500℃以上2300℃以下の温度で前記収納容器を均一に加熱処理する加熱処理工程を含む熱処理工程を備えており、
単結晶炭化ケイ素薄膜表面を分子レベルの精度で熱エッチングして、前記単結晶炭化ケイ素薄膜表面にステップの高さが0.5nm以下の表面ステップ形状モフォロジーを形成して、単結晶炭化ケイ素基板薄膜の算術平均粗さを1.0nm以下とすることを特徴とする単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法。

【請求項6】
請求項3または4に記載された単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法でマイクロパイプ欠陥を閉塞修復した単結晶炭化ケイ素薄膜の表面に、p型又はn型半導体のドーピングイオンを注入し活性化熱アニールするイオン注入アニール方法であり、
タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させるようにして備える上下が嵌合した収納容器に前記単結晶炭化ケイ素基板を収納するとともに、前記収納容器の内部圧力を外部圧力よりも高く且つシリコンの飽和蒸気圧下の真空に保った状態で1600℃以上2100℃以下の温度で前記収納容器を均一に加熱処理する加熱処理工程を含む熱処理工程を備えており、
p型又はn型半導体のドーピングイオンを活性化熱アニールすると同時にドーピングイオンが注入された前記単結晶炭化ケイ素薄膜表面を分子レベルの精度で熱エッチングして、ドーピングイオンが注入された単結晶炭化ケイ素半導体基板の表面にステップの高さが0.5nm以下の表面ステップ形状モフォロジーを均一に形成して、基板の算術平均粗さを1.0nm以下とすることを特徴とするイオン注入アニール方法。

【請求項7】
請求項1、2、5の何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法であり、
前記熱処理工程は、前記加熱処理工程の前において、前記単結晶炭化ケイ素基板を収納した前記収納容器を800℃以上の温度で加熱する予備加熱工程をさらに備えており、
前記加熱処理工程は、予め減圧下で1500℃以上2300℃以下の温度に調整された本加熱室で行われるものとし、
前記加熱処理工程は、前記予備加熱工程を行う予備加熱室から前記本加熱室へ前記収納容器を移動することにより行われることを特徴とする単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法。

【請求項8】
請求項3または4に記載の単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法であり、
前記熱処理工程は、前記加熱処理工程の前において、前記単結晶炭化ケイ素基板を収納した前記収納容器を800℃以上の温度で加熱する予備加熱工程をさらに備えており、
前記加熱処理工程は、予め減圧下で1500℃以上2300℃以下の温度に調整された本加熱室で行われるものとし、
前記加熱処理工程は、前記予備加熱工程を行う予備加熱室から前記本加熱室へ前記収納容器を移動することにより行われることを特徴とする単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法。

【請求項9】
請求項6に記載のイオン注入アニール方法であり、
前記熱処理工程は、前記加熱処理工程の前において、前記単結晶炭化ケイ素基板を収納した前記収納容器を800℃以上の温度で加熱する予備加熱工程をさらに備えており、
前記加熱処理工程は、予め減圧下で1600℃以上2100℃以下の温度に調整された本加熱室で行われるものとし、
前記加熱処理工程は、前記予備加熱工程を行う予備加熱室から前記本加熱室へ前記収納容器を移動することにより行われることを特徴とするイオン注入アニール方法。

【請求項10】
請求項1、2、5の何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法であり、
前記加熱処理工程は、前記収納容器の外部圧力が10-4Pa以下の減圧下で行われることを特徴とする単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法。

【請求項11】
請求項3または4に記載の単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法であり、
前記加熱処理工程は、前記収納容器の外部圧力が10-4Pa以下の減圧下で行われることを特徴とする単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法。

【請求項12】
請求項6に記載のイオン注入アニール方法であり、
前記加熱処理工程は、前記収納容器の外部圧力が10-4Pa以下の減圧下で行われることを特徴とするイオン注入アニール方法。

【請求項13】
請求項1、2、5の何れか一項に記載の表面改質方法によって表面が改質された単結晶炭化ケイ素基板。

【請求項14】
請求項6に記載のイオン注入アニール方法によって表面が改質された単結晶炭化ケイ素半導体基板。

【請求項15】
請求項4に記載の単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法であり、
前記加熱処理工程は、前記単結晶炭化ケイ素基板とそれに対向して近接設置させた前記多結晶炭化ケイ素基板との間にスペーサで隙間を設けた状態でケイ素分子の液相融液を介在させ前記スペーサの厚みより液相エピタキシャル成長した単結晶炭化ケイ素薄膜が薄くなる様に制御して成長を終了して加熱を停止するものであり、
前記熱処理工程は、前記加熱処理工程の後において、前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板の複合体を前記収納容器内に収納せずに直接真空加熱する工程をさらに備えており、
前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板との間のケイ素を真空中に蒸発気化させることで隙間が出来るので前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板が冷却後剥離が容易となることを特徴とする単結晶炭化ケイ素薄膜の形成方法。

【請求項16】
請求項6に記載のイオン注入アニール方法であり、
p型又はn型半導体のドーピングイオンは、アルミニウム、ボロン、又はリンを少なくとも含むことを特徴とする単結晶炭化ケイ素半導体基板。

【請求項17】
請求項1または2に記載の単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法であり、
前記単結晶炭化ケイ素基板において表面改質される表面の結晶方位が、ジャスト面又はオフ角を持つことを特徴とする単結晶炭化ケイ素基板の表面改質方法。
産業区分
  • 固体素子
  • 処理操作
  • 無機化合物
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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