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耐酸化材料及び耐酸化材料の製造方法

国内特許コード P07A013289
整理番号 18‐4
掲載日 2008年3月28日
出願番号 特願2006-174418
公開番号 特開2008-001962
登録番号 特許第4951756号
出願日 平成18年6月23日(2006.6.23)
公開日 平成20年1月10日(2008.1.10)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 長谷崎 和洋
  • 北川 裕之
出願人
  • 国立大学法人島根大学
発明の名称 耐酸化材料及び耐酸化材料の製造方法
発明の概要

【課題】高耐酸化性を有する耐酸化材料を提供する。
【解決手段】TiAl金属間化合物31の表面上に、Nb層32を有し、Nb層32上に、NbSi層34を有し、且つ、NbSi層34とNb層32との間に、NbSi層34側からNb層32に向かって、Siを、高い濃度から低い濃度に傾斜させたSiの濃度勾配を有する、Siが拡散したNbSi層33を有する。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


地球温暖化に伴うCO削減対策として、例えば、乗用車用エンジンのCO排出量抑制のため、燃料消費を低減する技術が、開発されている。



より具体的に説明すると、エンジンの高効率化を図るため、例えば、従来は、ガソリンエンジンの排気ガス温度は、700℃前後であったが、今後は、1050℃程度の排気ガスになることが一般に予測されている。



このため、例えば、排気ガスのエネルギーを回転エネルギーに変換し、吸気圧を向上させることに使用されている、ターボチャージャーの耐熱・耐酸化温度も、排気ガス温度の上昇から、1050℃程度にすることが求められている。



ところで、TiAl金属間化合物は、Ti及びAl単体よりも高比強度で、高温強度が高い特徴を有している。



しかしながら、TiAl金属間化合物は、800℃以上の高温では、剥離し易い酸化物を形成し、耐酸化性が急激に劣化する、という問題がある。



即ち、1050℃程度の高温酸化雰囲気下では、TiAl金属間化合物の表面には、TiOやAl等の酸化物層が形成されるが、TiOやAl等の酸化物層は、TiAl金属間化合物とは、熱膨張率が異なるため、この酸化物層は、TiAl金属間化合物の表面から容易に剥離してしまうことから、TiAl金属間化合物には、耐酸化性を確保できない、という問題がある。



従来、このような問題を解決するための技術としては、例えば、TiAl金属間化合物(母材)の表面に、タングステン、ニオブ、タンタルのいずれかの金属元素の酸化物よりなる酸化物ゾル溶液をコーティングし、次いで、真空雰囲気中において真空加熱し、TiAl金属間化合物(母材)の表面に、高温耐酸化皮膜(この高温耐酸化皮膜は、外表面側からTiAl金属間化合物(母材)に向かって、WO・TiO・Alよりなる第1層と、TiO・Alよりなる第2層と、Alよりなる第3層とから構成され、第1層、第2層及び第3層には、それぞれ金属Wが分散している。)が形成されたTiAl系合金部品や、チタン-アルミニウム系金属間化合物の表面を被膜の密着性がよくなるように表面処理し、この表面処理された表面上に、上層とチタン-アルミニウム系金属間化合物の表面との密着性をよくする下地層を形成し、この下地層上に密着性のよいPtメッキ層を形成し、このPtメッキ層にアルミニウムを拡散させたものや、原子割合で、Nb-(15~40%)Ti-(5~20%)Alで表されるNb基固溶金属相を体積割合で10%以上含み、残部が耐酸化性に優れる一種以上の金属間化合物相またはセラミック相より構成される複相合金に、高温酸化雰囲気中で表面に主にMgOにより成る緻密な酸化膜を生成するに必要な微量の金属Mgを添加することにより構成したものが、既に、提案されている。



しかしながら、上記した、従来の耐酸化物材料は、1050℃程度に加熱すると、TiOやAl等の酸化物層が形成し、上述したように、これらは、TiAl金属間化合物とは、熱膨張が異なるため、TiOやAl等の酸化物層が、TiAl金属間化合物の表面から容易に剥離してしまうため、耐酸化性が確保できない、という問題がある。



1050℃程度の高温で、耐酸化に優れた材料としてNbSiがある。



しかしながら、TiAl金属間化合物の熱膨張率が、8.7×10-6(1/K)であり、NbSiの熱膨張率が、11.7×10-6(1/K)であるため、NbSiをTiAl金属間化合物の表面上に、直接、コーティングしても、TiAl金属間化合物の熱膨張率と、NbSiの熱膨張率との熱膨張差が大きいために、NbSiが、TiAl金属間化合物の表面から剥離するという問題があった。

【特許文献1】特開平9-125254号

【特許文献2】特開平9-268366号

【特許文献3】特開2001-140030号

【非特許文献1】Kazuya Kurokawa,Akira Yamaguchi and Shinya Matsushita,Improvement of Oxidation Resistance of NbSi2 by addition of Boron,Materials Science Forum vol.505,2005,pp243-248

産業上の利用分野


本発明は、高耐酸化性を有する耐酸化材料及びそのような耐酸化材料の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
TiAl金属間化合物と、
前記TiAl金属間化合物の表面上に設けられたNb層と、
前記Nb層上に設けられたNbSi層とを備え、且つ、
前記NbSi層と前記Nb層との間に、前記NbSi層側から前記Nb層に向かって、Siを、高い濃度から低い濃度に傾斜させたSiの濃度勾配を有する、Siが拡散したNbSi層を有する、耐酸化材料。

【請求項2】
前記TiAl金属間化合物の表面上に、Nb層を、3μm以上200μm以下の範囲の厚さで有する、請求項1に記載の耐酸化材料。

【請求項3】
前記Siが拡散したNbSi層を、2μm以上100μm以下の範囲の厚さで有する、請求項1又は請求項2に記載の耐酸化材料。

【請求項4】
TiAl金属間化合物の表面上に、Nb層を形成し、
前記Nb層の表面上にSi層を形成した後、
前記Si層のSiを前記Nb層に拡散し、
前記TiAl金属間化合物の表面上に、Nb層を有し、
前記Nb層上に、NbSi層を有し、且つ、
前記NbSi層と前記Nb層との間に、前記NbSi層側から前記Nb層に向かって、Siを、高い濃度から低い濃度に傾斜させたSiの濃度勾配を有する、Siが拡散したNbSi層を形成する、耐酸化材料の製造方法。

【請求項5】
TiAl金属間化合物の表面上に、Nb層を形成し、
前記Nb層が表面に形成されたTiAl金属間化合物を、Siを含む溶融塩に浸漬し、
前記TiAl金属間化合物の表面上に、Nb層を有し、
前記Nb層上に、NbSi層を有し、且つ、
前記NbSi層と前記Nb層との間に、前記NbSi層側から前記Nb層に向かって、Siを、高い濃度から低い濃度に傾斜させたSiの濃度勾配を有する、Siが拡散したNbSi層を形成する、耐酸化材料の製造方法。

【請求項6】
前記TiAl金属間化合物の表面上に、Nb層を、3μm以上200μm以下の範囲の厚さで形成した、請求項4又は請求項5に記載の耐酸化材料の製造方法。

【請求項7】
前記Siが拡散したNbSiが、2μm以上100μm以下の範囲の厚さで形成されている、請求項4~6のいずれかに記載の耐酸化材料の製造方法。
産業区分
  • 表面処理
  • 冶金、熱処理
  • 合金
  • 高分子化合物
  • 蒸気原動機
  • 内燃機関
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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