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磁性半導体薄膜及び磁性半導体薄膜の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P07P005770
掲載日 2008年3月28日
出願番号 特願2006-238022
公開番号 特開2008-060474
登録番号 特許第5119434号
出願日 平成18年9月1日(2006.9.1)
公開日 平成20年3月13日(2008.3.13)
登録日 平成24年11月2日(2012.11.2)
発明者
  • 内富 直隆
出願人
  • 国立大学法人長岡技術科学大学
発明の名称 磁性半導体薄膜及び磁性半導体薄膜の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】半導体プロセスの整合性に優れており、基板と磁性半導体薄膜とが格子整合し、Tcが300K付近でバラツキが少ないII-IV-V族の磁性半導体薄膜及び磁性半導体薄膜の製造方法を提供する
【解決手段】加熱した基板上に緩衝層を形成した後に、該緩衝層上に磁性半導体層として遷移金属元素を添加したZnSnAsをエピタキシャル成長させる。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


スピントロニクスとは、固体中における電子の電荷の自由度を利用するエレクトロニクスに対して、固体中における電子の電荷及びスピンの自由度を利用する技術のことである。スピントロニクスを用いることにより、エレクトロニクスでは実現できなかった機能や性能を有するデバイスを実現することができる。スピントロニクスにおいて、磁性半導体材料により半導体中における電子の電荷及びスピンを制御する技術を特に半導体スピントロニクスと言う。



半導体スピントロニクスを用いたデバイスは、次世代の高機能半導体デバイスとして有望である。半導体スピントロニクスを用いたデバイスを実現するためには、室温において強磁性を示す磁性半導体材料が必要となる。つまり、強磁性転移温度(Tc)が300K程度である磁性半導体材料が必要となる。



磁性半導体材料である希薄磁性半導体材料は、化合物半導体の結晶格子内の原子を、磁性を有する遷移金属元素などの原子で置換した磁性半導体材料である。希薄磁性半導体材料は、添加した遷移金属元素又は組成に応じた磁気特性を示すため、強磁性を有する磁性半導体材料となり得る。



希薄磁性半導体材料としては、II-VI族希薄磁性半導体材料やIII-V族希薄磁性半導体材料などがある。



II-VI族希薄半導体材料を用いた希薄磁性半導体材料としては、遷移金属元素の1つであるMnを添加したZnS(ZnS:Mn)などがある。ZnS:Mnは、磁性を得ることはできるが、Tcが2K程度と極低温であり、室温において磁性を示さない。



III-V族希薄磁性半導体材料を用いた希薄磁性半導体材料としては、Mnを添加したInAs(InMnAs)、Mnを添加したGaAs(GaMnAs)、Mnを添加したGaN(GaMnN)などがある。InMnAs、GaMnAs、GaMnNなどのIII―V族半導体材料は、従来の半導体プロセス技術と整合性に優れている。しかしながら、InMnAsは、Tcが10K程度と極低温であり、室温において強磁性を示さない。また、GaMnAsは、Tcが150K付近と比較的高い温度であるが、室温において強磁性を示さない。さらに、GaMnNは、Tcが30―900Kであり、室温において強磁性を示すものもあるが、製造方法や組成によるバラツキが大きい。このようなTcのバラツキは、GaMnN自体が、非磁性であるGaNと磁性であるMnNに分離するからであると考えられており、実用化における課題となっている。



したがって、希薄磁性半導体材料のTcを向上させ、Tcのバラツキを抑える必要がある。



III-V族希薄磁性半導体材料のTcを向上させる方法として、磁性元素及び非磁性元素を同時に添加する方法が提案されている。(例えば、特許文献1)

【特許文献1】特開2004-63832号公報

産業上の利用分野


本発明は、磁性半導体に関するものであり、特に、室温において強磁性を有するII-IV-V族の磁性半導体薄膜及び磁性半導体薄膜の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
加熱した基板上に緩衝層を形成した後に、該緩衝層上に磁性半導体層として遷移金属元素を添加したZnSnAsをエピタキシャル成長させる磁性半導体薄膜の製造方法において、前記基板であるSi又はGaAsと、前記緩衝層である前記基板から順に形成されたAlSb、GaAsSb、ZnSnAsと、前記磁性半導体層である遷移金属元素を添加したZnSnAsとが格子整合するように形成することを特徴とする磁性半導体薄膜の製造方法。

【請求項2】
前記基板の加熱温度が、250から350℃であることを特徴とする請求項1記載の磁性半導体薄膜の製造方法。

【請求項3】
前記遷移金属元素が、Fe、Co、V、Mn、Ni又はCrであることを特徴とする請求項1記載の磁性半導体薄膜の製造方法。

【請求項4】
基板上に緩衝層と、磁性半導体層となる遷移金属元素を添加したZnSnAsとを順に形成した磁性半導体薄膜において、前記基板であるSi又はGaAsと、前記緩衝層である前記基板から順に形成されたAlSb、GaAsSb、ZnSnAsと、前記磁性半導体層である遷移金属元素を添加したZnSnAsとが格子整合していることを特徴とする磁性半導体薄膜。

【請求項5】
前記遷移金属元素が、Fe、Co、V、Mn、Ni又はCrであることを特徴とする請求項記載の磁性半導体薄膜。

【請求項6】
請求項4又は5に記載の磁性半導体薄膜を備えたことを特徴とするトンネル磁気抵抗素子。

【請求項7】
請求項4又は5に記載の磁性半導体薄膜を備えたことを特徴とする記録素子。

【請求項8】
請求項4又は5に記載の磁性半導体薄膜を備えたことを特徴とする発光素子。

【請求項9】
請求項4又は5に記載の磁性半導体薄膜を備えたことを特徴とするトランジスタ。

【請求項10】
請求項4又は5に記載の磁性半導体薄膜を備えたことを特徴とするスピン偏極素子。
産業区分
  • 固体素子
  • 磁性材料
  • 電子応用機器
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006238022thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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