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マイクロスフィアの製造装置

国内特許コード P08A013314
掲載日 2008年4月18日
出願番号 特願2006-050728
公開番号 特開2007-229543
登録番号 特許第5045874号
出願日 平成18年2月27日(2006.2.27)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
登録日 平成24年7月27日(2012.7.27)
発明者
  • 中嶋 光敏
  • 小林 功
  • 植村 邦彦
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 マイクロスフィアの製造装置
発明の概要

【課題】 円盤状、板状、棒状或いは糸状などの形状のマイクロスフィアを大量かつ効率的に安定して製造できる装置と方法を提供する。
【解決手段】 円盤状をなす分散相粒子を含むエマルションは、プレート3と蓋体6下面との間の回収流路20を介して蓋体6に形成した回収流路9に入る。そして、この実施例にあっては回収流路20に臨む下半体1aの内側面に固化手段としての光照射装置21を配置し、この光照射装置21によって回収流路20内を流れるエマルション中の分散相粒子に光を照射すると、光重合によって分散相粒子の表面は固化し、円盤状の形状を維持したままのマイクロスフィア22が得られる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


水相と有機相のように熱力学的には分離している状態が安定状態である二相系を乳化によって準安定な状態であるエマルションとする技術が従来から知られている。



一般的な乳化方法としては、非特許文献1に記載されるように、ミキサー、コロイドミル、ホモジナイザー等を用いる方法や超音波等で分散させる方法が知られている。



前記した一般的なエマルションの製造方法にあっては、連続相中の分散相粒子(マイクロスフィア)の粒径分布の幅が大きいという欠点がある。そこで、ポリカーボネイトからなる膜を用いて濾過を行う方法(非特許文献2)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜を用いて繰り返し濾過を行う方法(非特許文献3)、比較的均一な細孔を持つ多孔質ガラス膜を通して連続相に送り込み比較的均質なエマルションを製造する方法(特許文献1)も提案されている。また、ノズルや多孔板を用いるエマルションの製造方法として、層流滴下法(非特許文献4)も知られている。更に、外側が一定速度で回転する二重円筒の隙間部分に形成される比較的均一な剪断場においてサイズが大きく不均質なエマルションからサイズが小さく比較的均質なエマルションを製造する方法も提案されている(非特許文献5)。



ポリカーボネイトからなる膜を用いて濾過を行う方法とPTFE膜を用いて繰り返し濾過を行う方法にあっては、原理的に膜の細孔より大きいものは製造できず、膜の細孔よりも小さいものは分別できないという問題点がある。従って、特に大きいサイズのエマルションを製造する場合には適さない。



比較的均一な細孔を持つ多孔質ガラス膜を用いる方法にあっては、膜の平均細孔径が小さい場合には粒径分布が広がらず、比較的均質なエマルションを得ることが出来るが、膜の平均細孔径を大きくすると粒径分布が広がり、均質なエマルションを得ることができない。また、層流滴下法では1000μm以上の粒径となり、分布も広く、均質なエマルションが得られない。更に、二重円筒を用いる方法では、供給されるエマルションが不均一であるために、比較的均一な剪断場をかけても均一なエマルションと呼べる程度に粒径分布を狭くすることは困難である。



そこで、本発明者等は連続的に均質なエマルションを製造し得る方法として、特許文献2を提案している。この特許文献2には、分散相と連続相とを仕切る中間プレートに貫通孔を形成し、この貫通孔を介して分散相を連続相中に押し出す際に、前記貫通孔の形状を矩形などの非円形とすることで、連続相中に押し出される分散相の界面に不均一な剪断力を作用させることで、分散相と連続相の界面の状態が不安定になり、界面の剪断が促進され、分散相が分離してマイクロスフィアになるきっかけが容易に得られ、細かく均一な粒径のマイクロスフィアが生成されることが開示されている。



また、本発明者等は分散相と連続相との境界部に土手部(突条)を設け、この土手部の上に多数の突部を間隔をあけて形成し、突部間をマイクロチャネルとし、且つマイクロチャネルの幅および高さを1~300μmとし更にマイクロチャネルの幅と高さの比を1:20~20:1にすることでエマルションの粒子サイズを均一とする提案をなしている。



更に本発明者らはマイクロチャネルの形状を2段状としたりマイクロチャネルの出口側にテラスを設けることで、分散相粒子の形状を円盤状にして連続相内に押し出すことで、均一な粒径のマイクロスフィアを得る提案を特許文献4に行っている。




【特許文献1】特開平2-95433号公報

【特許文献2】特開2002-119841号公報

【特許文献3】特開2005-211857号公報

【特許文献4】特願2004-302529号公報

【非特許文献1】エマルションの化学(朝倉書店:1971)

【非特許文献2】Biochimica et Biophysica Acta, 557(1979) North-Holland Biochemical Press

【非特許文献3】化学工学会第26回秋期大会 講演要旨集:1993

【非特許文献4】化学工学第21巻第4号:1957

【非特許文献5】Langmuir, 4600 (1997) American Chemical Society Publications

産業上の利用分野


本発明は、食品工業、医薬或いは化粧品製造等に利用されるエマルション、DDS(ドラッグデリバリーシステム)用のエマルション、マイクロカプセル、イオン交換樹脂、クロマトグラフィー担体、造影剤、マイクロバブルカラムなどとして用いられる液体微粒子や気体微粒子や固体微粒子であるマイクロスフィア(マイクロ液滴やマイクロバブルを含む)の製造装置およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
分散相が供給される分散相領域と、連続相が供給される連続相領域と、前記分散相領域と連続相領域とを連通せしめるマイクロチャネルと、前記マイクロチャネルを介して分散相粒子が連続相内に押し出されることで形成されるエマルションを回収するエマルション回収路と、エマルションを構成する分散相粒子を円盤状、偏平板状、棒状若しくは糸状などの非球形に成形する成形部と、エマルションを構成する分散相粒子の少なくとも表面を固化せしめるべくエマルション回収路またはエマルション回収路の下流側に配置される固化手段を備えたマイクロスフィアの製造装置において、
前記成形部はテラス状突条の上に対向面が長尺壁である複数の突部を設けて構成され、前記突部の長尺壁間に前記マイクロチャネルが形成され、前記突部の高さ(h1)と前記突条の高さ(h2)の比(h1/h2)を分散相粒子の形状が非球形となるように設定していることを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。

【請求項2】
請求項1に記載のマイクロスフィアの製造装置において、前記成形部は、前記エマルション回収路に設けられていることを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。

【請求項3】
請求項1に記載のマイクロスフィアの製造装置において、前記固化手段は、冷却装置、加熱装置または光照射装置であることを特徴とするマイクロスフィアの製造装置。
産業区分
  • 混合分離
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006050728thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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