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採水装置および採水方法

国内特許コード P08A013323
掲載日 2008年4月18日
出願番号 特願2006-083353
公開番号 特開2007-255137
登録番号 特許第4793637号
出願日 平成18年3月24日(2006.3.24)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
登録日 平成23年8月5日(2011.8.5)
発明者
  • 久保田 富次郎
  • 増本 隆夫
  • 松田 周
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 採水装置および採水方法
発明の概要

【課題】深度が深く孔径が小径の地下孔であっても孔内の水を攪乱させることなく正確にかつ緩やかな速度で採水する。
【解決手段】採水装置2は、本体3と索条5と制御装置27とを備え、本体3は、ウエイト部6と、このウエイト部6に接続され採水空間が形成された貯水部9とを備えている。貯水部9には、採水確認電極14が設けられる。本体3は、一端に採水口20が形成され他端が第1の小型電磁弁23を介して貯水部9に連通する採水管21と、上端に開口H1が形成され下端が第2の小型電磁弁24を介して貯水部9に連通する空気抜き管25とを有している。制御装置27は、地上に設置され、第1第2の小型電磁弁23、24を開閉動作させる。貯水部9にエアを密封して本体3を地下孔4内の所望の位置に吊り降ろして貯水部9に水を導入し、採水確認電極14の動作を確認すると、貯水部9を密閉して本体3を吊り上げ回収するようになっている。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


一般に、水質調査の現場では、採水にあたっては正確な深度で採水を行うだけでなく、ボーリング孔内の水を攪乱させないようにすることが求められる。実際には、ボーリングの現場は、ボーリング孔の地表面から地下水面まで例えば45m前後に達するような、地下水が比較的深い位置にあることがある。従来、図3の(A)、(B)に示すような簡易な構造を有する地下水採水器202が知られている。この地下水採水器202は、有底中空円筒状の本体203を備え、この本体203の底部には、下側弁座204が形成される。本体203の上部には、上側弁座205が取り付けられるようになっている。上下の弁座204、205にはそれぞれ、同一中心上にほぼ同一径の弁孔204A、205Aが形成される。本体203には、縦軸206の両端にそれぞれ上下の弁孔204A、205Aを同時に開閉するパッキン207、208を備えた可動弁209が取り付けられるようになっている。本体203は、上端の吊り具210を介して索条211に接続され、ボーリング孔に吊り降ろされるようになっている。この地下水採水器202は、図3の(A)に示すように、観測すべきボーリング孔内に吊り降ろし、観測井の中を下降させると、パッキン207が下降による上向きの流水圧を受けて可動弁209が本体203に対して相対的に上方に変位し、上下の弁孔204A、205Aが開き、内部に水を通しながら降下する。所定の採水深度に達すると、索条211により採水器202を吊り上げる。すると、パッキン208は下向きの流水圧を受けて可動弁209が本体203に対して相対的に下方変位し、両パッキン207、208が弁座204、205に着座し、上下の弁孔204A、205Aが閉じ、本体203内部に水が閉じ込められ、その状態で回収されるようになっている。また、図4の(A)、(B)に示すように、ゴム等により製造されたパッカー302を用いて採水対象となる採水層303の位置を限定する方法も知られている。



上記図3の(A)、(B)に示す採水器202およびこの採水器202を用いた方法では、ボーリング孔内の水中を降下させる際に、採水器内の水が徐々に入れ替わるため、サンプルの上下混合が大きく、比較的薄い帯水層の地下水を正確に採水することが難しいという問題がある。また、上記図4のパッカー302を用いる方法では、図4の(B)に示すように、採水層の透水性が低い場合など、採水層からの浸出量より多くの地下水をポンプ等により無理に採水しようとするとパッカーの位置において漏水が発生する。



また、従来、地下孔内における任意の深さの地下水を採取する機器として、簡易地下水採水器(例えば、特許文献1参照)や、真空ポンプや水中ポンプを用いて採水する装置(例えば、特許文献2参照)、また、空気圧を信号として用いてピストンを作動させ、針を通じて真空チューブに採水する採取方法および採水器(例えば、特許文献3参照)が知られている。

【特許文献1】特開2002-54382号公報(第3頁、図1)

【特許文献2】特開平7-225178号公報(第2頁、図1)

【特許文献3】特公平1-33635号公報(第2頁、第2図(A)~(D))

産業上の利用分野


本発明は、地下水の水質調査に利用される採水装置および採水方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
採水空間が形成された貯水部と、貯水部の採水の完了を検知するセンサと、一端に採水口が形成され他端が第1のバルブを介して貯水部に連通される採水導入通路と、上端が外気に連通され下端が第2のバルブを介して貯水部に連通される空気抜き通路とを有する本体を備え、
この本体を地下孔の地下水内に昇降自在に吊り降ろす昇降手段を設け、
上記センサと上記第1第2のバルブとにそれぞれ電気的に接続され、センサの動作に応じてこれら第1第2のバルブを開閉動作させる制御手段を地上に設置したことを特徴とする採水装置。

【請求項2】
制御手段には、センサの動作の有無を表示する表示部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の採水装置。

【請求項3】
採水導入通路には、採水口と第1のバルブとの間にフィルタ部が設けられ、空気抜き通路には、逆流防止弁が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の採水装置。

【請求項4】
制御手段は、センサからの検知信号に基づいて第1第2のバルブを閉じるようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1に記載の採水装置。

【請求項5】
本体に、水質測定器を取り付けるとともに、この水質測定器と電気的に接続され、水質測定器から送出される計測データを表示する表示装置を地上に設置したことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1に記載の採水装置。

【請求項6】
第1および第2のバルブをそれぞれ小型の電磁弁により構成したことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1に記載の採水装置。

【請求項7】
採水空間が形成された貯水部と、貯水部の採水の完了を検知するセンサと、一端に採水口が形成され他端が第1のバルブを介して貯水部に連通される採水導入通路と、上端が外気に連通され下端が第2のバルブを介して貯水部に連通される空気抜き通路とを有する本体を備え、この本体を地下孔の地下水内に昇降自在に吊り降ろす昇降手段を設けて構成するとともに、地上に設置され、上記センサと上記第1第2のバルブとにそれぞれ電気的に接続され、センサの動作に応じてこれら第1第2のバルブを開閉動作させる制御手段を設けて構成し、
本体の貯水部内に外気を導入して制御手段により第1第2のバルブを閉じる第1のステップと、
貯水部内にエアが閉じこめられた本体を、昇降手段により地下孔内の地下水中の所望の位置に吊り降ろし、制御手段により第1第2のバルブを開き、貯水部内のエアを外部に排出しつつ貯水部に水を導入する第2のステップと、
センサの動作により貯水部内での採水完了とみなし、制御手段により第1第2のバルブを閉じ、貯水部内に水を閉じこめる第3のステップと、
貯水部内に水が閉じこめられた本体を、昇降手段により地上に引き上げて回収する第4のステップとを有することを特徴とする採水方法。

【請求項8】
本体に、水質測定器を取り付けるとともに、この水質測定器と電気的に接続され、水質測定器から送出される計測データを表示する表示装置を地上に設置し、表示装置に表示されたデータに基づいて昇降手段の吊り降ろし位置を決定した後、採水を行うことを特徴とする請求項7に記載の採水方法。
産業区分
  • 土工
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006083353thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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