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超音波形質転換法

国内特許コード P08A013340
掲載日 2008年4月18日
出願番号 特願2007-099922
公開番号 特開2007-300915
登録番号 特許第5201497号
出願日 平成19年4月5日(2007.4.5)
公開日 平成19年11月22日(2007.11.22)
登録日 平成25年2月22日(2013.2.22)
優先権データ
  • 特願2006-107585 (2006.4.10) JP
発明者
  • 萩尾 高志
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 超音波形質転換法
発明の概要 【課題】従来法と比較して簡便かつ迅速な植物形質転換方法を確立するために、植物に対して極めて簡便かつ迅速な植物の形質転換法を提供することを、本発明の課題とした。
【解決手段】上記課題は、a)細胞と核酸との混合物を調製する工程、b)混合物を大気圧と異なる圧力下に維持する工程;および、c)混合物を超音波処理する工程、を包含し、必要に応じて、さらに、混合物を、エレクトロポーレーションが起きる条件下に配置する工程を包含する方法によって解決される。簡便な本発明の方法はこの分野の開発研究において重要な大量処理・大量解析を容易にせしめ、ひいては飛躍的な研究の進歩を誘発し、画期的な組換え作物の開発につながる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


コムギ、オオムギ、イネ、トウモロコシ、ダイズなどの主要穀物は人類の生存にとって必須のものであるが、世界的な人口増加に見合った食料を確保していくためには、現在より収量の多い作物を開発していく必要がある。収率を上げる品種改良の一つとして、組換えDNA技術を用いた形質転換作物の開発が行われている。



また、例えば、ハクサイ、トマト、キュウリなどの野菜類は食生活を豊かにし、栄養面でも必須の作物である。しかしながら、これらの野菜は様々な病虫害に弱く、遺伝子組換え技術の利用により耐病虫害性を付与することができるならば、収穫量を安定させることが可能となる。そのため、有用な遺伝子の単離と共にこれらの遺伝子を用いる形質転換方法が開発されてきた。



形質転換を行うためには、植物の場合、一般に、植物に対して直接的に遺伝子導入を行う方法(直接的遺伝子導入法)、または植物に対して間接的に遺伝子導入を行う方法(間接的遺伝子導入法)が行われる。



現在までに、間接的な遺伝子導入法として、アグロバクテリウムを利用した方法が広く利用されている。例えばイネの完熟種子を培養して3週間後に得られたカルスに対してアグロバクテリウムを感染させる方法(非特許文献1を参照)あるいは、数日間、前培養した種子に対してアグロバクテリウムを感染させて形質転換体を迅速に得ることができる方法(特許文献1を参照)を挙げることができる。しかし、間接的遺伝子導入法を用いた場合、培養時間を短くすると、遺伝子導入ができなくなるか、または遺伝子導入効率が低下するという欠点がある。



また、コムギについては、従来:(1)コムギの形質転換については、品種間差が大きく、培養に必要な期間も長いという問題があったこと(非特許文献2を参照);(2)コムギの形質転換においてアグロバクテリウムを利用する方法は成功していなかったこと(非特許文献2);ならびに、(3)コムギの形質転換では、その対象に開花後10日から2週間程度の未熟胚を用いなければならないという材料調製の困難性に加え、形質転換頻度が低いことなどから未だにパンコムギ等のコムギの形質転換は敬遠されがちであるという現状がある。



そこで、従来の遺伝子導入法の欠点を改善する必要がある。また、簡便かつ大量処理が可能な遺伝子導入法を開発することも望まれている。従って、本発明は、植物形質転換体を得ることが必要な産業分野のみならず、植物を用いる開発研究においても大量処理・大量解析を容易にせしめ、ひいては飛躍的な研究の進歩を誘発し、画期的な組換え作物の開発につながる。
【特許文献1】
特許第3141084号明細書
【非特許文献1】
Hieiら,Plant Journal,6:271-282,1994
【非特許文献2】
Biotechnology in Agriculture and Forestry 46、Trangenic Crops I、Y.P.S.Bajaj編、Springer社発行、2000年、特に33頁のT.A.Loebによる記載

産業上の利用分野


本発明は、超音波処理を用いて、所望の核酸を細胞および/または組織に導入する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
核酸を植物細胞内に導入する方法であって、以下:
a)該植物細胞と該核酸との混合物を調製する工程、
b)該混合物を減圧処理する工程
c)該混合物を超音波処理する工程;および
d)該混合物をエレクトロポーレーションが起きる条件下に配置する工程、
を包含する方法。

【請求項2】
前記超音波処理工程が2~4W/cmの出力で行われる、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記超音波処理工程が4W/cmの出力で行われる、請求項に記載の方法。

【請求項4】
前記超音波処理工程が3分間~6分間行われる、請求項1に記載の方法。

【請求項5】
前記超音波処理工程が6分間行われる、請求項に記載の方法。

【請求項6】
前記超音波処理工程の周波数が0.1MHz~10MHzである、請求項1に記載の方法。

【請求項7】
前記超音波処理工程の周波数が1MHzである、請求項1に記載の方法。

【請求項8】
前記減圧処理する工程が、大気圧よりも0.02MPa低い減圧下で行われる、請求項に記載の方法。

【請求項9】
前記減圧処理する工程が、大気圧よりも0.096MPa低い減圧下で行われる、請求項に記載の方法。

【請求項10】
前記植物細胞が、植物の休眠組織の細胞である、請求項に記載の方法。

【請求項11】
前記植物の休眠組織が種子である、請求項1に記載の方法。

【請求項12】
前記植物の種子が完熟種子である、請求項1に記載の方法。

【請求項13】
前記植物細胞が、単子葉植物由来である請求項に記載の方法。

【請求項14】
前記単子葉植物がイネ科植物である、請求項1に記載の方法。

【請求項15】
前記イネ科植物がコムギである、請求項1に記載の方法。

【請求項16】
前記イネ科植物がイネである、請求項1に記載の方法。

【請求項17】
前記イネ科植物がトウモロコシである、請求項1に記載の方法。

【請求項18】
前記植物細胞が、双子葉植物由来である請求項に記載の方法。

【請求項19】
前記双子葉植物がマメ科植物である、請求項18に記載の方法。

【請求項20】
前記マメ科植物がダイズである、請求項19に記載の方法。

【請求項21】
前記双子葉植物がアブラナ科植物である、請求項18に記載の方法。

【請求項22】
前記アブラナ科植物がハクサイである、請求項2の方法。

【請求項23】
前記アブラナ科植物がシロイヌナズナである、請求項2の方法。

【請求項24】
前記双子葉植物がヒルガオ科植物である、請求項18に記載の方法。

【請求項25】
前記ヒルガオ科植物がアサガオである、請求項2に記載の方法。

【請求項26】
前記双子葉植物がナス科植物である、請求項18に記載の方法。

【請求項27】
前記ナス科植物がトマトである、請求項26に記載の方法。

【請求項28】
前記双子葉植物がウリ科植物である、請求項18に記載の方法。

【請求項29】
前記ウリ科植物がウリである、請求項28に記載の方法。

【請求項30】
前記超音波処理工程が非接触超音波処理工程である、請求項1に記載の方法。

【請求項31】
前記非接触超音波処理工程が0.01~1.0W/cmの出力で行われる、請求項3に記載の方法。

【請求項32】
前記非接触超音波処理工程が0.543W/cmの出力で行われる、請求項3に記載の方法。

【請求項33】
前記超音波処理工程が1秒~60分行われる、請求項3に記載の方法。

【請求項34】
前記超音波処理工程が6分間行われる、請求項3に記載の方法。

【請求項35】
前記超音波処理工程の周波数が0.1MHz~10MHzである、請求項3に記載の方法。

【請求項36】
前記超音波処理工程の周波数が1MHzである、請求項3に記載の方法。

【請求項37】
形質転換植物を作製する方法であって、以下の工程:
e)請求項1に記載の方法によって、形質転換された種子を作製する工程;および
f)該種子を成長させる工程、
を包含する方法。

【請求項38】
請求項37に記載の方法であって、前記植物細胞を、分化、成長および/または増殖させる工程をさらに包含する、方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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20885_01SUM.gif
出願権利状態 登録


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