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パルスレーザー誘起弾性波減衰過程の反射光測定による遠隔非接触音速・熱伝導率測定法

国内特許コード P08A013379
整理番号 12871
掲載日 2008年5月16日
出願番号 特願2006-192468
公開番号 特開2008-020329
登録番号 特許第4831512号
出願日 平成18年7月13日(2006.7.13)
公開日 平成20年1月31日(2008.1.31)
登録日 平成23年9月30日(2011.9.30)
発明者
  • 島田 幸洋
  • 西村 昭彦
出願人
  • 独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 パルスレーザー誘起弾性波減衰過程の反射光測定による遠隔非接触音速・熱伝導率測定法
発明の概要

【課題】
現在使用される音速の測定法は、原理的に接触測定が不可避であるから、放射化材料及び高温材料の測定は困難であり、また、金属の材料表面を熱が伝播する効率をあらわす熱伝導率を測定する方法も種々存在するが、これらの方法も精度良く温度を検出するためには接触しての温度計測が不可欠である。
【解決手段】
本発明では、短パルスレーザーを用いた誘導光散乱法の原理にて物質の表面または内部に音波を生成し、その場所にプローブ光を入射した際の反射光または回折光の時間応答から生成した音波の音速と熱伝導率の同時測定を行う方法である。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


金属組織は機械加工を受けるとその表層に引張応力が残留する。また金属組織はガンマ線や中性子照射などの放射線照射を受けると原子の弾き出しが生じ、硬化及び脆化による破壊を生じる。



前記加工硬化層の変性部分は長時間にわたり水環境に曝されることで応力腐食割れを生じることから、これを防ぐべく超短パルスレーザーの集光により原子力用ステンレス鋼材の表層の引張応力が残留した加工硬化層を蒸発除去し、且つ、材料の内部の残留応力を引っ張り側から圧縮側に変化させる手法が提案された。原子炉内部のステンレス機器をはじめとする応力腐食割れの対策技術の開発が進められていて、特許が出願されている(例えば、特許文献1)。この対策技術を効果的に実施するためには、超短パルスレーザーによる蒸発除去を行うべき加工硬化層の位置及び深さを知る必要がある。



又、固体の弾性異常を測定する手段として、接触法として超音波振動子からの音波の伝播時間から音速(音波の伝播速度)を測定する超音波法、基準硬度探触子を材料に押し付けて測定するビッカース硬度法がある。非接触法としてはレーザー光を用いるブリルアン散乱法や硬X線を用いるX線応力測定法があるが、どの方法も簡便な方法でなく現場で使用可能な小型装置化や対策技術との組み合わせには適さない。



また固体の熱伝導率を測定する手段は接触法としてレーザーフラッシュ法、熱線プローブ法、非接触法としてサーモグラフ法があるが、微小領域の測定は困難であり、かつ前記した弾性異常と同時に測定する手段は皆無である。

【特許文献1】特開2005-131704号(ステンレス鋼表面の超短パルスレーザー光を用いた応力除去法)

産業上の利用分野


本発明は、物質表面における、パルスレーザー誘起弾性波減衰過程の反射光測定による遠隔非接触音速(音波の伝播速度)・熱伝導率測定法に関する。さらに詳しくは、本発明は短パルスレーザー光を用いた誘導光散乱法から物質表面における音速及び熱伝導率を非接触測定し、例えば、原子炉材料の応力腐食割れの原因となる加工硬化層の変性部分の存在(位置及び/又は深さ)の検出を行う測定方法および照射劣化する核破砕中性子源のターゲット水銀容器の健全性検証方法に関する。



本発明の方法は、被測定物質がラス材料等の透明固体では、レーザー光を集光する部位を制御することで変性部分が存在する特定箇所の位置及び/又は深さを音波の伝播速度及び熱伝導率により測定することができる。

特許請求の範囲 【請求項1】
物質表面の応力腐食割れの原因となる表面変性部分の存在を非接触検出するための計測方法において、物質の表面に2分割した超短パルスレーザーを同時刻同一箇所に照射して生じる干渉縞が作る弾性波の減衰過程を別のレーザー光の反射強度の時間変化として測定することで、弾性波の速度と熱伝導率を同時に測定し、表面変性部分の存在を検出する方法。

【請求項2】
前記物質が、原子炉圧力容器壁或いは原子炉圧力容器内のシュラウド又は再循環系配管のステンレス鋼材料から作製した残留応力を有する板状サンプルである請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記物質が、大強度陽子ビームおよび高速中性子ビームに長時間曝露され材料表面が劣化する核破砕中性子源のターゲット水銀容器内壁のステンレス鋼材料である請求項1に記載の方法。

【請求項4】
前記物質表面に2分割した超短パルスレーザーを集光、走査した際に、その物質表面の加工硬化層の硬化度に応じて物質表面に誘起される歪に基づいて誘起される弾性波の速度と熱伝導率が変化することにより、この変化を検出して加工硬化層の存在を非接触的に検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。



産業区分
  • 試験、検査
  • 原子力
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006192468thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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