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熱ショックタンパク質HSP60の分離方法

国内特許コード P08A013418
掲載日 2008年5月30日
出願番号 特願2006-219450
公開番号 特開2008-043216
登録番号 特許第4929458号
出願日 平成18年8月11日(2006.8.11)
公開日 平成20年2月28日(2008.2.28)
登録日 平成24年2月24日(2012.2.24)
発明者
  • 又吉 盛健
出願人
  • 国立大学法人 鹿児島大学
発明の名称 熱ショックタンパク質HSP60の分離方法
発明の概要

【課題】簡便で、且つ効率的な熱ショックタンパク質HSP60の分離方法を提供することを目的とする。
【解決手段】細菌のスフェロプラストを1.5%~5%の塩溶液中で撹拌処理する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


従来、細菌を40~45℃の高温で培養すると、HSP60等の熱ショックタンパク質の発現が誘導されて菌体内に発現することが知られている(非特許文献1及び2)。また、熱ショックタンパク質は、細菌の他に、ヒトを含めた真核生物まで存在することが判っている(非特許文献3)。熱ショックタンパク質の真核生物の細胞内局在としては、例えば、ミトコンドリアやクロロプラストが挙げられる(非特許文献4~6)。また、熱ショックタンパク質は、タンパク質の折りたたみや変性タンパク質の修正に関与することが知られている(非特許文献7及び8)。



一方、これまで、例えばHSP60は、細菌でも細胞質内に存在すると考えられていた(非特許文献1、3及び9~11)。そこで、従来より、HSP60等の熱ショックタンパク質の抽出方法では、細胞壁や細胞膜を破砕することが不可欠な工程であった。細胞壁や細胞膜の破砕後、種々の煩雑な分別方法を用いて、熱ショックタンパク質を精製していた(非特許文献12及び13)。このような従来の熱ショックタンパク質の分離方法では、出発材料である細胞を破砕して得られる懸濁液には膜破片、リボソーム、核酸、細胞質内タンパク質が混在するため、熱ショックタンパク質のみを精製するには、多くの工程を必要とし、煩雑で、時間を費やし、また最終的な収量が少ないといった問題がある。



従って、これまでに効率的に熱ショックタンパク質を分離する方法が知られていなかった。




【非特許文献1】Angelo Scorpioら, 「Journal of Bacteriology」, 1994年, 第176巻, p.6449-6456

【非特許文献2】F. Goulhenら, 「Infection and Immunity」, 1998年, 第66巻, p.5307-5313

【非特許文献3】Alejandro M. Vialeら, 「International Journal of Systematic Bacteriology」, 1994年, 第44巻, p.527-533

【非特許文献4】McMullin T.W.ら, 「Molecular and Cellular Biology」, 1987年, 第7巻, p.4414-4423

【非特許文献5】Jindal S.ら, 「Molecular and Cellular Biology」, 1989年, 第9巻, p.2279-2283

【非特許文献6】Paul V. Viitanenら, 「The Journal of Biological Chemistry」, 1992年, 第267巻, p.695-698

【非特許文献7】F. Ulrich Hartl, 「Nature」, 1996年, 第381巻, p.571-580

【非特許文献8】Bernd Bukauら, 「Cell」, 1998年, 第92巻, p.351-366

【非特許文献9】Gupta R.S.ら, 「Molecular Microbiology」, 1995年, 第15巻, p.1-11

【非特許文献10】Rafael A. Gardunoら, 「Journal of Bacteriology」, 1998年, 第180巻, p.505-513

【非特許文献11】Claire Hennequinら, 「Microbiology」, 2001年, 第147巻, p.87-96

【非特許文献12】Zahn R.ら, 「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」, 1996年, 第93巻, p.15024-15029

【非特許文献13】Gabriela E. Bergonzelliら, 「Infection and Immunity」, 2006年, 第74巻, p.425-434

産業上の利用分野


本発明は、例えば、細菌のペリプラズムに存在する熱ショックタンパク質HSP60(以下、「HSP60」という)の分離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a) 細菌のスフェロプラストを1.5%~5%の塩溶液中で撹拌処理することで、溶液中に熱ショックタンパク質HSP60を遊離する工程と、
(b) 工程(a)で得られた溶液を固液分離手段に供することで、液相中に熱ショックタンパク質HSP60を分離する工程と、
(c) 工程(b)で得られた液相をタンパク質精製手段に供し、該液相から熱ショックタンパク質HSP60を分離精製する工程と、
を含む、ペリプラズム局在熱ショックタンパク質HSP60の分離方法。

【請求項2】
上記スフェロプラストが、細菌を細胞壁分解酵素で処理することによって得られるものであることを特徴する、請求項1記載の方法。

【請求項3】
工程(a)の前に、細菌を細胞壁分解酵素で処理することで、スフェロプラストを形成する工程を含む、請求項1記載の方法。

【請求項4】
上記細胞壁分解酵素がリゾチームであることを特徴とする、請求項2又は3記載の方法。

【請求項5】
上記固液分離手段が、遠心分離、濾過及び吸着から成る群から選択されるものであることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。

【請求項6】
工程(c)が、工程(b)で得られた液相を10000~40000rpmでの遠心分離に供することを含む、請求項1~5のいずれか1項記載の方法。

【請求項7】
上記細菌が大腸菌であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項記載の方法。

【請求項8】
40℃~45℃の温度下で培養した細菌を使用することを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項記載の方法。

【請求項9】
上記塩溶液が塩化ナトリウム溶液であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項記載の方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
鹿児島TLOでは鹿児島大学、鹿屋体育大学から特許に関する技術移転を受託しています。
上記の特許・技術に興味を持たれた方はお問合せ下さい。


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