TOP > 国内特許検索 > カルボン酸エステルの製造方法及びエステル化触媒

カルボン酸エステルの製造方法及びエステル化触媒 新技術説明会

国内特許コード P08A013436
整理番号 GI-H16-22
掲載日 2008年6月6日
出願番号 特願2006-548770
登録番号 特許第4092406号
出願日 平成17年12月5日(2005.12.5)
登録日 平成20年3月14日(2008.3.14)
国際出願番号 PCT/JP2005/022312
国際公開番号 WO2006/064685
国際公開日 平成18年6月22日(2006.6.22)
優先権データ
  • 特願2004-359319 (2004.12.13) JP
  • 特願2005-168884 (2005.6.8) JP
発明者
  • 杉 義弘
  • 小村 賢一
  • クシュディラム マントリ
出願人
  • 岐阜大学
発明の名称 カルボン酸エステルの製造方法及びエステル化触媒 新技術説明会
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】従来、カルボン酸エステルの製造方法として、アルコールとカルボン酸とを触媒の存在下で反応させる方法が知られている。触媒としては、シリカ、アルミナ、ゼオライト、ニオブ酸等の固体酸触媒や、硫酸、リン酸、塩酸、ヘテロポリ酸等の無機酸が用いられている。また、カルボン酸の誘導体を用いる方法として、カルボン酸塩化物とアルコールとを塩基の存在下で反応させ、エステルとする方法も知られている。エステル化反応に用いられる触媒のうち、固体酸触媒は、反応後に生成物の分離が容易であり、廃酸を発生することもないという利点があるため、エステル化触媒として広く用いられている。しかし、アルコールとカルボン酸の炭素数がともに10以上であるような、大きな分子同士のエステル化反応に対しては、従来の固体酸触媒は触媒活性がほとんどないというのが、これまでの当業者の常識であった。しかしながら、高級アルコールの高級カルボン酸エステルは、化粧品、可塑剤、潤滑剤、表面光沢剤、和ロウソク等の機能性材料として用いられる重要なエステルであり、その効率的な製造方法が求められている。こうした高級アルコールと高級カルボン酸のエステル化の方法としては、従来、濃硫酸等の無機強酸が使用されている。しかし、この方法は(1)反応に長時間を要すること、(2)重質成分のコークが大量に副生し、その抑制も困難であること、(3)種々の副反応が起こり、高純度化のための精製が困難であること、等の問題点がある。また、反応終了後に、使用した無機酸を回収して再利用することは困難であるため、廃酸が大量に発生し、その処理が問題となる。また、カルボン酸を酸塩化物にした後、塩基の存在下でアルコールと反応させ、エステルとする方法も行われてきたが、酸塩化物の製造のために塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン等の有害な物質を用いなければならず、多量の副生成物が生成し、製造コストも高いという問題があった。一方、近年、エステル化のための新たな酸触媒として、ジルコニウム化合物やハフニウム化合物が報告されている。例えば、特許文献1には、四価のハフニウム化合物や四価のジルコニウム化合物からなるエステル化触媒が記載されている。これらのエステル化触媒の存在下において、アルコールとカルボン酸とを等モルで反応させた場合、比較的高収率でエステルを得ることができる。このため、原料の無駄が少なく、エステルの分離も容易であるという利点がある。しかしながら、アルコール及びカルボン酸がともに炭素数10以上の分子からなるカルボン酸エステルについては、得られたという報告はされていない。
【特許文献1】特開2002-121170号公報
また、特許文献2には、四価のジルコニウム化合物や四価のハフニウム化合物からなるエステル化触媒を用いて、炭素数10以上のアルコールであるシクロドデカノールと、炭素数が10以上のカルボン酸である4-フェニル酪酸とのエステル化反応を行うことができる旨の記載がなされている。しかし、ここで用いられたカルボン酸は4-フェニル酪酸であり、エステル化反応の活性が低い炭素数が10以上の脂肪族カルボン酸については報告されていない。
【特許文献2】特開2004-250388号公報 段落番号0047~0048
比較的大きな分子同士を高収率でエステル化することができる触媒としては、ヘテロポリ酸の金属塩を触媒とする方法が知られている(非特許文献1)。この文献によれば、各種のヘテロポリ酸塩触媒を用いて、カプリン酸と1-オクタノールという比較的大きな分子同士のエステルが得られている。
【非特許文献1】第35回中部化学関係学協会支部連合秋季大会 要旨集(2004)190ページ
また、特許文献3には、高級アルコールと高級脂肪酸のエステル化反応の触媒として、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化スズ、塩化チタン、塩化アンチモン等のルイス酸を用いることができる旨記載されている。これらの化合物をルイス酸として機能させるためには、水の無い状態で反応させなければならない(もし水が存在するならば、水和してプロトン供与体、すなわちブレンステッド酸となるからである)。すなわち、この特許文献3には、上記の金属塩の水和物がエステル化触媒として機能するか否かについては、何ら記載されていない。
【特許文献3】特公平6-721号公報 カラム6 14行目から19行目
なお、本発明に関連し、金属化合物を用いたエステル化触媒に関する先行技術として、以下のものがある。
【非特許文献2】Indian Chemical Manufacturers, Vol. 17, No.1, 27-30 (1979)
【非特許文献3】Tetrahedron Letters, No.21, 1823(1973)
【非特許文献4】Indian Journal Chemistry, section B, vol. 16, 725-728 (1978).
【非特許文献5】Chemical Engineering Technology, Vol. 19, No. 12, 538-542 (1996)
【非特許文献6】Microporus and Mesoporuos Materials, Vol. 46, No. 10, 179-183 (2001)
【非特許文献7】Studies in Surface Science and Catalysis, Vol. 130, D,3429-3434 (2000)
産業上の利用分野 本発明は、高級カルボン酸の高級アルコールエステルを製造するためのカルボン酸エステルの製造方法、及びそれに用いるエステル化触媒に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 アルコールとカルボン酸とを触媒の存在下で反応させるカルボン酸エステルの製造方法において、 前記触媒はアルミニウム、ガリウム、インジウム、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛及びニオブから選ばれた少なくとも一種の金属塩水和物を含み、前記アルコールは炭素数が10以上のアルコールであり、前記カルボン酸は炭素数10以上のカルボン酸であることを特徴とするカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項2】 前記金属塩水和物は、ハロゲン化金属水和物以外の金属塩水和物であることを特徴とする請求項1記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項3】 前記金属塩水和物は、硝酸塩水和物、硫酸塩水和物、カルボン酸塩水和物及び過塩素酸塩水和物の少なくとも一種であることを特徴とする請求項2記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項4】 アルコール及びカルボン酸は、ともに炭素数12以上の分子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項5】 エステル化反応終了後に触媒を回収し、再使用することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項6】 前記金属塩水和物が担体に担持されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項7】 担体の表面は疎水性であることを特徴とする請求項6記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項8】 担体の表面が疎水化処理されていることを特徴とする請求項7記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項9】 担体はメソポーラスシリカであることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のカルボン酸エステルの製造方法。
【請求項10】 アルミニウム、ガリウム、インジウム、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛及びニオブから選ばれた少なくとも一種の金属塩水和物であって、炭素数10以上のアルコールと炭素数10以上のカルボン酸をエステル化するエステル化触媒。
【請求項11】 前記金属塩水和物は、ハロゲン化金属水和物以外の金属塩水和物であることを特徴とする請求項10記載のエステル化触媒。
【請求項12】 前記金属塩水和物は、硝酸塩水和物、硫酸塩水和物、カルボン酸塩水和物及び過塩素酸塩水和物の少なくとも一種であることを特徴とする請求項11記載のエステル化触媒。
【請求項13】 アルコール及びカルボン酸は、ともに炭素数12以上の分子であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載のエステル化触媒。
【請求項14】 前記金属塩水和物が担体に担持されてなることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項記載のエステル化触媒。
産業区分
  • 有機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

21117_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close