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抽出分離方法 コモンズ

国内特許コード P08A013502
整理番号 ShIP-6074
掲載日 2008年6月13日
出願番号 特願2006-257218
公開番号 特開2007-114195
登録番号 特許第4452837号
出願日 平成18年9月22日(2006.9.22)
公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
登録日 平成22年2月12日(2010.2.12)
優先権データ
  • 特願2005-277072 (2005.9.26) JP
発明者
  • 菅沼 英夫
  • 宮下 直
出願人
  • 学校法人静岡大学
発明の名称 抽出分離方法 コモンズ
発明の概要

【課題】抽出剤を用いて高レベル放射性廃液中のアクチノイドと希土類元素を抽出分離する方法であり、従来の抽出剤と比較して、その抽出剤の合成・取り扱いが容易で、従来の抽出剤よりも分離係数が大きい抽出分離方法を提供する。
【解決手段】本発明の第1の抽出分離方法は、抽出剤としてジオクチルアンモニウムジオクチルジチオカーバメイト(DOA・DODTC)を用いて、マイナーアクチノイドと希土類元素とが共存する水溶液中からマイナーアクチノイドを選択的に抽出分離する方法である。本発明の第2の抽出分離方法は、抽出有機溶媒、二硫化炭素(CS)、及びジオクチルアミン(DOA)を用いたin-situ抽出剤生成抽出により、マイナーアクチノイドと希土類元素とが共存する水溶液中からマイナーアクチノイドを選択的に抽出分離する方法である。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


使用済み核燃料の再処理によってウランとプルトニウムを分離・回収した後のいわゆる高レベル放射性廃液中には様々な放射性元素が含まれている。この中で特に問題となるのは半減期が非常に長いマイナーアクチノイドのアメリシウムなどの超ウラン元素である。これらの選択的除去が可能となれば高レベル放射性廃液の処理問題は大幅に低減される。このため以前より各国において超ウラン元素の分離・除去の研究が長期間にわたり続けられてきた。



ここで問題となるのはアメリシウムなどの3価の超ウラン元素と化学的性質が類似した3価の希土類元素の存在である。超ウラン元素をそのまま高レベル放射性廃液から直接分離できることが最も好ましいが、それは非常に困難なので、現在各国ともまず超ウラン元素を希土類元素と共に高レベル放射性廃液から一括して分離し、それから両者の分離を行うという方策を指向している。



超ウラン元素と希土類元素とを一括して抽出・分離する抽出剤として、米国では、オクチル(フェニル)-N,N-ジイソブチルカーバモイルメチレンホスフィンオキシド[octyl(phenyl)-N,N-diisobutylcarbamoylmethylene phosphine oxide](CMPO)が開発され、これを用いた分離プロセスであるTRUEX法が開発された。
また、フランスでは、N,N’-ジメチル-N,N’-ジブチルテトラデシルマロンアミド[N,N'-dimethyl -N,N'-dibutyltetradecyl malonamide](DMDBTDMA)のようなジアミド型抽出剤の研究が行われ、これを用いる分離プロセスであるDIAMEX法が開発された。



また、わが国においては、日本原子力研究所においてDMDBTDMAを遥かに上回る分離性能を有するN,N,N’,N’-テトラオクチル-3-オキサペンタン-1,5-ジアミン(N,N,N',N'-tetraoctyl-3-oxapentane-1,5-diamide)(TODGA)が開発された(非特許文献1)。これらの抽出剤では超ウラン元素と希土類元素とが3M程度の濃度の硝酸水溶液である高レベル放射性廃液中より一括して抽出・分離され、稀薄濃度の硝酸中に逆抽出される。



一方、このような逆抽出液から超ウラン元素を選択的に抽出することにより希土類元素との分離を達成する抽出剤の検索も各国で行われてきた。
中国のZhuらは、ビス(2,4,4’-トリメチルフェニル)ジチオホスフィン酸[bis(2,4,4'-trimethylpentyl)dithiophosphinic acid]であるCyanex301がこのような目的に適していることを見出した(非特許文献2)。ユーロピウムからのアメリシウムの分離係数は6000以上と報告されている。しかし、このCyanex301は、空気により容易に酸化を受け易く、場合によっては1週間程度で酸化されることにより両者の分離機能を失う。



ドイツのKolarikらは2, 6-ジ(5,6-ジプロピル-1,2,4-トリアジン-3-イル)-ピリジン[2,6-di(5,6-dipropyl-1,2,4-triazin-3-yl)-pyridine](DPTP)がこのような目的に適した抽出剤であることを見出した(非特許文献3)。しかし、この抽出剤は合成が煩雑で、抽出中に沈殿物を生ずるなどの問題点を抱えている。



また、井上勝利らは、ジチオカーバメイトの官能基を有するキトサン誘導体(ジチオカ-バメイト型O,O’-デカノイルキトサン)がユウロピウムからのアメリシウムの分離係数が約1200を示し、分離目的に適した抽出剤であることを見出した(特許文献1)。しかし、この抽出剤の合成は、DPTPより改良されてはいるが、それでもかなりの煩雑さを残している。この他にも、後述するin-situ抽出剤生成抽出や他の抽出剤(例えば、N,N,N’,N”-テトラメチルピリジルエチレンジアミンとジ-2-エチルヘキシル-リン酸とを含む抽出剤等。)などが開発されている(例えば特許文献2参照)。

【非特許文献1】館盛勝一,日本原子力学会誌,42巻,2000年,p.1124-1129

【非特許文献2】「Solvent Extraction Ion Exchange」,14巻,1996年,p.61-68

【非特許文献3】「Solvent Extraction Ion Exchange」,17巻,1999年,p.1155-1170

【特許文献1】特開2003-185792号公報

【特許文献2】特開2004-108837号公報

産業上の利用分野


本発明は、高レベル放射性廃液中のアメリシウムを代表とする3価マイナーアクチノイドを効果的に抽出・分離・除去する技術に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
抽出剤としてジオクチルアンモニウムジオクチルジチオカーバメイト(DOA・DODTC)を用いて、マイナーアクチノイドと希土類元素とが共存する水溶液中からマイナーアクチノイドを選択的に抽出分離することを特徴とする抽出分離方法。

【請求項2】
抽出有機溶媒、二硫化炭素(CS)、及びジオクチルアミン(DOA)を用いたin-situ抽出剤生成抽出により、マイナーアクチノイドと希土類元素とが共存する水溶液中からマイナーアクチノイドを選択的に抽出分離することを特徴とする抽出分離方法。

【請求項3】
前記抽出有機溶媒がニトロベンゼンであることを特徴とする請求項2記載の抽出分離方法。

【請求項4】
前記水溶液が放射性廃液であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の抽出分離方法。

【請求項5】
前記マイナーアクチノイドがアメリシウムであり、前記希土類元素がユウロピウムであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の抽出分離方法。

【請求項6】
前記抽出分離をpH=6~7の液性下で行うことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の抽出分離方法。
産業区分
  • 原子力
  • 処理操作
  • 無機化合物
  • 放射性物質処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006257218thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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