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フィルム状炭素材料を製造する方法およびフィルム状炭素材料

国内特許コード P08A013526
掲載日 2008年6月20日
出願番号 特願2007-228619
公開番号 特開2008-088050
登録番号 特許第5252617号
出願日 平成19年9月4日(2007.9.4)
公開日 平成20年4月17日(2008.4.17)
登録日 平成25年4月26日(2013.4.26)
優先権データ
  • 特願2006-239635 (2006.9.4) JP
発明者
  • 赤木 和夫
  • 京谷 陸征
  • 松井 良夫
  • 長井 拓郎
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 フィルム状炭素材料を製造する方法およびフィルム状炭素材料
発明の概要

【課題】平均繊維径がナノメータレベルのフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムを前駆体として炭素化した場合に、前駆体の形状をそのまま維持したナノメータレベルの平均繊維径のフィブリル構造を維持した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素材料を製造する。
【解決手段】ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムにヨウ素または臭化ヨウ素をドーパントとしてドーピングする。ヨウ素または臭化ヨウ素をドーピングしたポリアセチレンフィルムを前駆体として、不活性ガス雰囲気中で1000℃~2500℃の熱処理温度で熱処理する。
【選択図】図8

従来技術、競合技術の概要


炭素材料は、各種電池の電極用素材、薄型テレビ等の画像用素材、導電用素材、複合材料用素材等、幅広い分野での用途がある。中でも、ナノメータレベルの平均繊維径を有する炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素は、炭素ナノフィブリルが配向する方向に高い導電性を示す構造を有するため、電流方向を特異な方向に制御したり、磁場を発生させたりすることが可能になることから、エネルギー分野、エレクトロニクス分野等において新たな用途が期待されている。このような特異な構造を有するフィルム状炭素を製造することを目的として、発明者は、以下の特許文献に示すように、ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムを前駆体として、高温で炭素化することにより、前駆体の形状を維持したナノメータレベルの平均繊維径を有するグラファイト化した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素の研究を試みてきた。



例えば、特開2004-115354号公報(特許文献1)には、特定の形態(渦巻き状)に固体構造が制御されたポリアセチレン(特許文献1の図1参照)を前駆体物質として、500℃~1800℃の温度で熱処理(炭素化)を行うことにより、ナノメータサイズのグラファイト状物質(特許文献1の図2参照)を製造する技術が開示されている。



また、特開2004-269337号公報(特許文献2)には、金属触媒の存在下で、ポリアセチレンを、500℃~1800℃の温度で熱処理することにより、ナノメータサイズのグラファイト状物質を製造する技術が開示されている。



なお、発明者の研究した技術ではないが、特開昭57-153037号公報(特許文献3の表)には、電子受容体をドーピングしたポリアセチレンを、650℃~760℃の温度で熱処理することにより、導電性ポリアセチレンを製造する技術が開示されている。

【特許文献1】特開2004-115354号公報 図1及び図2

【特許文献2】特開2004-269337号公報

【特許文献3】特開昭57-153037号公報 表

産業上の利用分野


本発明は、ポリアセチレンフィルムを用いてフィルム状炭素材料を製造する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムにヨウ素を電子受容体としてドーピングし、
前記ヨウ素をドーピングした前記ポリアセチレンフィルムを前駆体として、不活性ガス雰囲気中で1000℃~2500℃の熱処理温度で炭素化することにより、前記前駆体の形状を維持したナノメータレベルの平均繊維径を有するグラファイト化した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素材料を製造する方法。

【請求項2】
ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムにヨウ素を電子受容体としてドーピングし、
前記ヨウ素をドーピングした前記ポリアセチレンフィルムを前駆体として、不活性ガス雰囲気中で500℃以上の熱処理温度で炭素化して、前記前駆体の形状を維持したナノメータレベルの平均繊維径を有する炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム形状の炭素材料を作り、
前記フィルム形状の炭素材料を室温に戻した後、2000℃~3000℃の温度で再熱処理することにより、前記ナノメータレベルの平均繊維径を有するグラファイト化した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素材料を製造する方法。

【請求項3】
ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムに臭化ヨウ素を電子受容体としてドーピングし、
前記臭化ヨウ素をドーピングした前記ポリアセチレンフィルムを前駆体として、不活性ガス雰囲気中で1000℃~2500℃の熱処理温度で炭素化することにより、前記前駆体の形状を維持したナノメータレベルの平均繊維径を有するグラファイト化した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素材料を製造する方法。

【請求項4】
ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムに臭化ヨウ素を電子受容体としてドーピングし、
前記臭化ヨウ素をドーピングした前記ポリアセチレンフィルムを前駆体として、不活性ガス雰囲気中で500℃以上の熱処理温度で炭素化して、前記前駆体の形状を維持したナノメータレベルの平均繊維径を有する炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム形状の炭素材料を作り、
前記フィルム形状の炭素材料を室温に戻した後、2000℃~3000℃の温度で再熱処理することにより、前記ナノメータレベルの平均繊維径を有するグラファイト化した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素材料を製造する方法。

【請求項5】
前記前駆体の形状は、前記ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成された形状である請求項1,2,3または4に記載のフィルム状炭素材料を製造する方法。

【請求項6】
ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが凝集して構成されたポリアセチレンフィルムにヨウ素または臭化ヨウ素を電子受容体としてドーピングしたものを原材料として炭素化されて、前記フィブリルの形状を維持した状態でグラファイト化した炭素フィブリルが凝集して構成されたフィルム状炭素材料。

【請求項7】
前記ポリアセチレンフィルムが、前記ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが特定方向に配向して凝集した構造である請求項6に記載のフィルム状炭素材料。

【請求項8】
前記ポリアセチレンフィルムが、前記ナノメータレベルの平均繊維径を有するフィブリルが渦巻き状に旋回して構成されている部分が多数凝集した構造を有することを特徴とする請求項6に記載のフィルム状炭素材料。
産業区分
  • 無機化合物
  • 高分子化合物
  • その他電子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007228619thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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