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骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システムおよびプログラム、ならびに情報記憶媒体 新技術説明会

国内特許コード P08A013543
掲載日 2008年7月18日
出願番号 特願2006-300360
公開番号 特開2008-113872
登録番号 特許第4887498号
出願日 平成18年11月6日(2006.11.6)
公開日 平成20年5月22日(2008.5.22)
登録日 平成23年12月22日(2011.12.22)
発明者
  • 稲田 全規
  • 宮浦 千里
  • 田中 あかね
  • 松田 浩珍
  • 折戸 謙介
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システムおよびプログラム、ならびに情報記憶媒体 新技術説明会
発明の概要

【課題】定量的な病態評価および/または薬効評価を行なうことができる、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システムおよびプログラム、ならびに情報記憶媒体を提供する。
【解決手段】骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システムは、候補物質が投与された被験動物の走行を下方より撮影するための動画カメラと、モータで駆動され任意の速度に調整可能である透明な歩行板とを含む歩行装置と、前記動画カメラにより撮影され、前記歩行板から前記被験動物の肢が離地するタイミングを含む、該被験動物の肢の動きに関する動画像を取得する動画像取得部と、前記動画像を静止画像に変換する静止画像作成部と、前記静止画像を解析して解析結果を得る静止画像解析部と、前記解析結果に基づいて骨系統疾患の病態および/または候補物質の薬効を評価する評価部と、を含む。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


現在、日本国内では約1000万人以上の骨粗鬆症患者が存在するといわれている。骨粗鬆症患者は、歩行等の運動機能の低下ならびに運動機能の低下が原因による骨折に起因する寝たきりが社会問題となっている。したがって、骨粗鬆症の治療薬の開発が急務である。



また、癌患者の生存率の上昇に伴い、骨転移癌の症例が増加している。骨転移癌の症例の主な特徴は、(i)骨破壊とそれに伴う骨折と寝たきり、(ii)免疫作用や造血作用の低下と易感染症の拡大、(iii)激しい疼痛、である。



骨転移癌は癌疾患の中でも難治性であり、根治的な治療が難しいといわれている。骨転移癌の治療は、外科的除去、放射線療法、および化学療法による治療に大別されるが、このうち最も侵襲性が低い化学療法による治療が汎用されている。しかしながら、現在までに、副作用が少なくかつ治療効果が高い治療薬の開発には至っていない。



骨粗鬆症の病態観察は一般に、骨粗鬆症モデルマウスのX線像や骨密度の測定により行われている。同様に、骨転移癌においても、病態観察は一般に骨転移癌モデルマウスを用いて行われている(特開2003-21631号公報)。しかしながら、この方法では、骨の状態の観察や骨密度の測定を行なうことができるが、痛み、安全性、運動機能、健康状態および病理状態などを定量的に数値化することができない。



すなわち、現状は、骨粗鬆症や骨転移癌等の骨系統疾患のための定量的な病態評価方法や骨系統疾患治療薬のための有効な薬効評価方法が存在しない。このため、前臨床試験で用いることができる骨系統疾患のための有効な病態評価方法および骨系統疾患治療薬の探索のための有効な薬効評価方法が求められている。

【特許文献1】特開2003-21631号公報

産業上の利用分野


本発明は、歩行装置を用いて、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索を行うためのシステムおよびプログラム、ならびに情報記憶媒体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被験動物の走行を下方より撮影するための動画カメラと、モータで駆動され任意の速度に調整可能である透明な歩行板とを含む歩行装置と、
前記動画カメラにより撮影され、前記歩行板から前記被験動物の肢が離地するタイミングを含む、該被験動物の肢の動きに関する動画像を取得する動画像取得部と、
前記動画像を静止画像に変換する静止画像作成部と、
前記静止画像を解析して解析結果を得る静止画像解析部と、
前記解析結果に基づいて骨系統疾患の病態および/または候補物質の薬効を評価する評価部と、
を含み、
前記静止画像作成部は、前記被験動物の左肢および右肢が連続して各2歩離地するのを1セットとして、前記離地する各タイミングにおける静止画像を取得し、所定時間内における複数のセットについてそれぞれ前記静止画像を取得し、
前記静止画像解析部は、
前記複数のセットのセット毎に、前記静止画像に基づいて、左肢の離地時間と右肢の離地時間との比(STR)を作成するSTR算出部と、
前記STRそれぞれに基づいて、STRの分布を示す離地時間指数(STI)を作成するSTI算出部と、
前記所定時間内における、STI値に対するSTI頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
前記ヒストグラムを線形変換して線形パターンを作成する線形パターン作成部と、
を含む、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システム。

【請求項2】
請求項において、
前記被験動物には候補物質が投与されており、
前記評価部は、前記被験動物のSTI頻度の最大値と、疾患群のSTI頻度の最大値とを比較し、前記被験動物のSTI頻度の最大値が疾患群のSTI頻度の最大値より大きい場合、前記候補物質を薬効有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システム。

【請求項3】
請求項において、
前記評価部は、候補物質が投与された前記被験動物の線形パターンの面積と、疾患群の線形パターンの面積とを比較し、前記被験動物の線形パターンの面積が疾患群の線形パターンの面積より大きい場合、前記候補物質を薬効有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システム。

【請求項4】
請求項において、
前記評価部は、前記被験動物のSTI頻度の最大値と、正常群のSTI頻度の最大値とを比較し、前記被験動物のSTI頻度の最大値が正常群のSTI頻度の最大値より小さい場合、前記被験動物を骨系統疾患有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システム。

【請求項5】
請求項において、
前記評価部は、前記被験動物の線形パターンの面積と、正常群の線形パターンの面積とを比較し、前記被験動物の線形パターンの面積が正常群の線形パターンの面積より小さい場合、前記被験動物を骨系統疾患有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システム。

【請求項6】
請求項1ないしのいずれかにおいて、
前記骨系統疾患が骨粗鬆症または骨転移癌である、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索システム。

【請求項7】
被験動物が歩行板から肢を離地するタイミングを含む、前記被験動物の肢の動きに関する動画像を取得する動画像取得部と、
前記動画像を静止画像に変換する静止画像作成部と、
前記静止画像を解析して解析結果を得る静止画像解析部と、
前記解析結果に基づいて骨系統疾患の病態および/または候補物質の薬効を評価する評価部と、
を含み、
前記静止画像作成部は、前記被験動物の左肢および右肢が連続して各2歩離地するのを1セットとして、前記離地する各タイミングにおける静止画像を取得し、所定時間内における複数のセットについてそれぞれ前記静止画像を取得し、
前記静止画像解析部は、
前記複数のセットのセット毎に、前記静止画像に基づいて、左肢の離地時間と右肢の離地時間との比(STR)を作成するSTR算出部と、
前記STRそれぞれに基づいて、STRの分布を示す離地時間指数(STI)を作成するSTI算出部と、
前記所定時間内における、STI値に対するSTI頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
前記ヒストグラムを線形変換して線形パターンを作成する線形パターン作成部と、
を含む、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索プログラム。

【請求項8】
請求項において、
前記評価部は、候補物質が投与された前記被験動物のSTI頻度の最大値と、疾患群のSTI頻度の最大値とを比較し、前記被験動物のSTI頻度の最大値が疾患群のSTI頻度の最大値より大きい場合、前記候補物質を薬効有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索プログラム。

【請求項9】
請求項において、
前記評価部は、候補物質が投与された前記被験動物のSTRパターンの面積と、疾患群のSTRパターンの面積とを比較し、前記被験動物のSTRパターンの面積が疾患群のSTRパターンの面積より大きい場合、前記候補物質を薬効有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索プログラム。

【請求項10】
請求項において、
前記評価部は、前記被験動物のSTI頻度の最大値と、正常群のSTI頻度の最大値とを比較し、前記被験動物のSTI頻度の最大値が正常群のSTI頻度の最大値より小さい場合、前記被験動物を骨系統疾患有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索プログラム。

【請求項11】
請求項において、
前記評価部は、前記被験動物のSTRパターンの面積と、正常群のSTRパターンの面積とを比較し、前記被験動物のSTRパターンの面積が正常群のSTRパターンの面積より小さい場合、前記被験動物を骨系統疾患有りと判断する、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索プログラム。

【請求項12】
請求項ないし11のいずれかにおいて、
前記骨系統疾患が骨粗鬆症または骨転移癌である、骨系統疾患の病態評価および/または骨系統疾患の治療薬探索プログラム。

【請求項13】
請求項ないし12のいずれかに記載のプログラムを記憶する、コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006300360thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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