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植物の根圧測定による栽培環境診断システム

国内特許コード P08P005846
整理番号 380
掲載日 2008年7月25日
出願番号 特願2007-000980
公開番号 特開2008-167662
登録番号 特許第4876257号
出願日 平成19年1月9日(2007.1.9)
公開日 平成20年7月24日(2008.7.24)
登録日 平成23年12月9日(2011.12.9)
発明者
  • 荒木 英樹
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 植物の根圧測定による栽培環境診断システム
発明の概要

【課題】 栽培培地(土壌等)に植えられている植物の活性度、とくに根系や茎などの組織で発生する圧力を直接測定することにより、植物に対する栽培環境の適正診断を正確に行うことができる。
【解決手段】 栽培培地1で栽培されている植物2の活性度を測定することにより栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う栽培環境診断システムであって、栽培培地1に植えられ、根、茎又は枝が切断された検定植物3と、検定植物3の根、茎又は枝の切断部に取り付けられ、検定植物3の根圧を一定期間モニタリングする根圧測定手段4と、根圧測定工程4によりモニタリングされた一定期間の根圧データに基づいて栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う栽培環境診断手段9と、を有する。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


植物の良好な生育には栽培環境、特に土壌の温度や水分、肥料の状態、害虫又は病原菌の有無が密接に関係しており、従来から栽培環境の検査・評価方法はいくつか知られている。一般的な方法は、土壌の一部を採取し化学分析等を行う方法、あるいは温度センサや水分センサ等で植物を取り巻く物理的環境をモニターする、又は病原菌や害虫を単離する方法である。この方法により土壌の含有成分、温度や水分環境、害虫又は病原菌の有無はわかるが、含有成分割合や外環境要因と植物の生育との因果関係、あるいは植物病理学的病徴がわかっていないと、その土壌が植物の生育に対して良好な状態であるのか把握するのは難しい。異なる栽培条件で実際に植物を植えて、その生育状態から栽培環境の適正度を把握する方法もあるが、査定には通常数ヶ月~数年かかるという問題があること、また植物の生育状態を客観的に評価するのは難しい。植物の活性度を短時間で直接測定する方法が望まれている。



従来技術としては以下のものが挙げられる。
特許文献1には、異なる条件の土壌に種子又は苗を植設し、発芽状態を観察することで土壌の評価を行う方法が記載されている。発芽状態を観察しているものの、植物の活性度を直接測定するものではない。
特許文献2も、特許文献1と同様に、植物の生育状態から土壌の評価を行うものであるが、植物の活性度を直接測定はしていない。
特許文献3には、植物の生存率から植物の耐干性を評価する方法が記載されている。特許文献3は土壌の評価をするものではなく、また植物の活性度を直接測定するものでもない。



特許文献4には、植物根の吸水速度の見積方法が記載されている。土壌の状態から植物根の吸水速度を数値計算により見積もる方法であるが、どのように植物の活性度を測定するか、どのように土壌の評価を行うかについては具体的に記載されていない。

【特許文献1】特開2006-262792号公報

【特許文献2】特開平10-123124号公報

【特許文献3】特開2003-230318号公報

【特許文献4】特開2003-166860号公報

産業上の利用分野


本発明は、土壌をはじめとする栽培培地に植えられている植物の活性度を測定することにより栽培環境(土壌、肥料、周辺環境、害虫又は病原菌の有無等)の適正診断を行う栽培環境診断システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
栽培培地で栽培されている植物の活性度を測定することにより栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う栽培環境診断システムであって、
栽培培地に植えられ、根、茎又は枝が切断された検定植物と、
前記検定植物の根、茎又は枝の切断部に取り付けられ、前記検定植物の根圧を一定期間モニタリングする根圧測定手段と、
前記根圧測定工程によりモニタリングされた一定期間の根圧データに基づいて栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う栽培環境診断手段と、
を有する栽培環境診断システム。

【請求項2】
前記検定植物として、前記栽培培地で栽培されている栽培植物の一部を用いる、請求項1記載の栽培環境診断システム。

【請求項3】
前記検定植物として、前記栽培培地で栽培されている栽培植物とは異なる植物であって、栽培環境に対する根圧の挙動が明らかになっている植物を用いる、請求項1記載の栽培環境診断システム。

【請求項4】
前記根圧測定手段は、前記検定植物の根、茎又は枝の切断部に取り付けられるコネクタ部と、前記コネクタ部に接続されるホースと、前記ホースに接続される圧力センサとを有し、
前記コネクタ部と前記圧力センサとは略同一の高さに設置される、請求項1乃至3いずれか記載の栽培環境診断システム。

【請求項5】
前記ホースの途中に気泡除去手段を有する、請求項4記載の栽培環境診断システム。

【請求項6】
前記根圧測定手段は、前記検定植物の根、茎又は枝の切断部に取り付けられるコネクタ部と、前記コネクタ部に接続される抵抗値が既知のキャピラリー管とを有し、
前記キャピラリー管内の流速を測定することにより前記根圧を測定する、請求項1乃至3いずれか記載の栽培環境診断システム。

【請求項7】
前記栽培環境診断手段は、一定期間モニタリングされた根圧データから、根圧の絶対値や日変化及び経時変化を加味して栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う、請求項1乃至6いずれか記載の栽培環境診断システム。

【請求項8】
栽培培地で栽培されている植物の活性度を測定することにより栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う栽培環境診断方法であって、
前記植物の根、茎又は枝を切断して、切断された部分に根圧測定手段を取り付け、前記植物の根圧を一定期間モニタリングする根圧測定工程と、
前記根圧測定工程によりモニタリングされた一定期間の根圧データに基づいて栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う栽培環境診断工程と、
を有する栽培環境診断方法。

【請求項9】
前記植物として、前記栽培培地で栽培されている栽培植物の一部を用いる、請求項8記載の栽培環境診断方法。

【請求項10】
前記植物として、前記栽培培地で栽培されている栽培植物とは異なる植物であって、栽培環境に対する根圧の挙動が明らかになっている植物を用いる、請求項8記載の栽培環境診断方法。

【請求項11】
前記栽培環境診断工程は、一定期間モニタリングされた根圧データから、根圧の絶対値や日変化及び経時変化を加味して栽培管理又は栽培環境の適正診断を行う、請求項8乃至10いずれか記載の栽培環境診断方法。
産業区分
  • 農林
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2007000980thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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