TOP > 国内特許検索 > 多段無線中継方法

多段無線中継方法

国内特許コード P08A013591
整理番号 QP050013
掲載日 2008年8月22日
出願番号 特願2005-141617
公開番号 特開2006-319787
登録番号 特許第4168152号
出願日 平成17年5月13日(2005.5.13)
公開日 平成18年11月24日(2006.11.24)
登録日 平成20年8月15日(2008.8.15)
発明者
  • 古川 浩
出願人
  • 学校法人九州大学
発明の名称 多段無線中継方法
発明の概要

【課題】
無線マルチホップ中継の中継経路は、一般に枝分かれがあり周期的間欠送信を適用すると、分岐点でフレーム中継が滞り効率が低下する。
【解決手段】複数の周辺ノードならびに複数の経路ノードからなり、当該経路ノードはさらにひとつの始点ノード、ひとつもしくは複数の中間ノード、およびひとつの終点ノードからなり、各経路ノードは互いに中継しあうことで1本の中継経路を形成し、前記始点ノードから前記終点ノードへ向けての多段無線中継において、周辺ノードの一部のノードの送信を一時停止にする無線チャネル予約ステップと、前記ステップにより予約された無線チャネル上で始点ノードが送信フレームを間欠送信する際の送信周期を設定する周期設定ステップと、予約された無線チャネル上で始点ノードが前記周期設定ステップにより設定された送信周期で送信フレームを間欠送信するフレーム中継ステップからなる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


数10Mbpsクラスのブロードバンドを収容する次世代の移動通信システムではセル半径の狭小化は必須であるとされる。しかし、セルを狭小化する場合、面的に広いエリアをサービスエリアとするためには極めて多数の基地局を設置しなくてはならない。最大の問題は、各基地局を基幹ネットワークに接続するための有線回線敷設に膨大な投資が必要となることである。そこで、有線ネットワークに接続された基地局(コアノード)を所々に設置し、このコアノード群でカバーしきれないエリアを無線マルチホップ中継で接続した中継ノードによりカバーするセルラーネットワーク(以下、無線基地局中継網)が検討されている。この無線基地局中継網を用いると、有線回線の敷設はコアノードのみでよいため投資を抑制することが可能となる。ここでの課題は、無線マルチホップネットワークにおいて如何にして伝送効率の高いパケット中継伝送を実現するかにある。



伝送効率の高いパケット中継伝送を実現するパケット中継伝送法として、非特許文献1では周期的間欠送信法(Intermittent Periodic Transmit)が提案された。以下、当該パケット伝送方式について説明する。
図12は非特許文献1に示された周期的間欠送信法を説明するシーケンス図である。図12では各ノードは一次元等間隔で配列している場合を想定している。図12の例では、周波数リユース距離は3である。すなわち例えば始点ノードN_Sと中継ノードN_4とで同一の周波数を繰り返して利用可能であることを意味する。
周期的間欠送信法では、始点ノードN_Sにおいて一定の送信周期P_S_3でフレームを伝送し、一方中継ノードN_iではパケットを受信後即座に中継先ノードへ中継伝送することを特徴とする。図12のように送信周期P_S_3を与えることにより例えば時刻T1における同一周波数を再利用するノードはN_SとN_4であり、周波数リユース距離3を満足していることが分かる。
図13に周波数リユース距離5の場合の非特許文献1に示された周期的間欠送信法による中継伝送を説明するシーケンス図を示す。図12との違いはリユース距離が長くなったことにより、始点ノードN_Sにおける送信周期をP_S_5とすることである。P_S_5はP_S_3よりも長く設定する。時刻T1における同一周波数を利用するノードはN_SとN_5であり、同一周波数リユース距離5が得られている事が分かる。
以上のように周期的間欠送信法では始点ノードにおいて周期的、間欠的にフレームを送信し、一方中継ノードでは即フレームを中継伝送することにより周波数リユース間隔を制御する事が可能となり、所要の周波数リユース間隔となる送信周期を与えることでスループットの最大化を達成する事が可能となる。
また、図12ならびに図13より明らかなように周期的間欠送信法によると終点ノードN_Eにおいて観測されるスループットは中継段数によらず一定に保つ事ができる。

【非特許文献1】H. Furukawa, “Hop Count Independent Throughput Realization by A New Wireless Multihop Relay,” in Proc. IEEE VTC 2004 Fall, 4.4.2.2, Sep. 2004.

産業上の利用分野


本発明は、無線ノードが存在し、各無線ノードが無線により互いにパケットの中継を行う無線マルチホップネットワークにおける無線中継方法に関するものであり、事前に中継経路が与えられている場合に適用される。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数の周辺ノードならびに複数の経路ノードからなり、当該経路ノードはさらにひとつの始点ノード、ひとつもしくは複数の中間ノード、およびひとつの終点ノードからなり、各経路ノードは互いに中継しあうことで枝分かれのない1本の中継経路を形成し、前記始点ノードから前記終点ノードへ向けて当該中継経路に沿って前記中間ノードを経由してフレームが中継伝送される多段無線中継方法であって、
前記複数の経路ノードに隣接する前記複数の周辺ノードのうちの一部のノードの送信を一時停止にする無線チャネル予約ステップと、
無線チャネル予約ステップにより予約された無線チャネル上で始点ノードが送信フレームを間欠送信する際の送信周期を設定する周期設定ステップと、
無線チャネル予約ステップにより予約された無線チャネル上で始点ノードが前記周期設定ステップにより設定された送信周期で送信フレームを周期的に間欠送信するフレーム中継ステップからなる多段無線中継方法。


【請求項2】
複数の周辺ノードならびに複数の経路ノードからなり、当該経路ノードはさらにひとつの始点ノード、ひとつもしくは複数の中間ノード、およびひとつの終点ノードからなり、各経路ノードは互いに中継しあうことで枝分かれのない1本の中継経路を形成し、前記始点ノードから前記終点ノードへ向けて当該中継経路に沿って前記中間ノードを経由してフレームが中継伝送され、前記始点ノードから前記終点ノードへ向かう中継方向を順方向とし、前記終点ノードから前記始点ノードへ向かう中継方向を逆方向とし、前記経路ノードのうちの始点ノードを除く各ノードから見て、逆方向経路上のすぐ隣に位置する経路ノードを先行ノード,順方向経路上のすぐ隣に位置する経路ノードを後続ノードとする多段無線中継方法であって、
前記無線チャネル予約ステップでは、前記始点ノードより前記中間ノードを経て順方向に前記終点ノードまで予約ビーコンフレームを中継し、当該予約ビーコンフレームを受信した前記周辺ノードは送信を見合わせ、前記予約ビーコンフレームを受信した前記終点ノードは予約ACKフレームを前記始点ノードへ向けて前記中間ノードを経て逆方向に中継し、
前記周期設定ステップでは、前記予約ACKフレームを受信した前記始点ノードより送信周期設定先行フレームを送信し、さらに時間Tss後に送信周期設定後続フレームを送信し、送信周期設定先行フレームならびに送信周期設定後続フレームは、それぞれ前記中間ノードを経由して前記終点ノードまで順方向に中継され、前記送信周期設定後続フレームが終点ノードまで到達しなかったならば始点ノードは時間Tssを増大させて再度送信周期設定先行フレームの送信からやりなおし、前記送信周期設定後続フレームが終点ノードにおいて正しく受信されたならば当該終点ノードより前記中間ノードを経由して始点ノードまで周期設定ACKフレームが中継され、
前記フレーム中継ステップでは、周期設定ACKフレームを受信した始点ノードは時間Tssの最終値毎に送信フレームを間欠送信し、前記各経路ノードでは先行ノードもしくは後続ノードより送信された送信フレームを待ち受け、送信フレームを受信したら当該送信フレームをバッファに蓄え、一定時間経過の後、バッファ内の送信フレームの一つを前記先行ノードもしくは前記後続ノードへ向けて送信することを特徴とする請求項1に記載の多段無線中継方法。



【請求項3】
前記予約ビーコンフレームには前記複数の経路ノードが無線回線を占有する時間を記載し、当該予約ビーコンフレームを受信した周辺ノードは当該予約ビーコンフレームが指定した無線回路を占有する時間の間、送信を見合わせることを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項4】
前記送信周期設定後続フレームには当該フレームを発信した始点ノードが用いた送信周期Tssの値を記載し、各経路ノードは当該フレームの受信により送信周期を知ることができることを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項5】
始点ノード以外の各経路ノードは前記送信周期設定先行フレームを先行ノードより受信したのち当該送信周期設定先行フレームの後続ノードへの送信に成功し、その後、前記送信周期設定後続フレームを先行ノードより受信したものの当該送信周期設定後続フレームの後続ノードへの送信に失敗したことを検出すると、周期再設定要求フレームを始点ノードへむけて送信し、当該周期再設定要求フレームは前記中間ノードを経由して始点ノードへ中継され、前記周期再設定要求フレームを受信した始点ノードは送信周期Tssを増大させた後、前記送信周期設定先行フレームの送信からやり直すことを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項6】
前記送信周期設定先行フレームもしくは送信周期設定後続フレーム、いずれかを前記先行ノードより受信した前記ノードAは、ある一定時刻経過後直ちに受信した当該送信周期設定先行フレームもしくは送信周期設定後続フレームを前記後続ノードへ中継伝送することを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項7】
前記始点ノードより送信された送信周期設定先行フレームが後続の経路ノードより順方向へ中継されることによりキャリア検出される期間をT_busyとし、T_busyに意図的周期Tsを加えた値に定数をかけたものを前期送信周期Tssとすることを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項8】
ある経路ノードSが新たに始点ノードとして送信フレームを終点ノードDへ向けて伝送しようとする場合に、当該経路ノードSが過去に中間ノードとして同一の終点ノードDへ向けて送信フレームを中継した事があるならば、当該中継時の送信周期Tssを用い、直ちに送信フレームを周期的に間欠送信することを特徴とする請求項4に記載の多段無線中継方法。


【請求項9】
前記送信フレームはデータフレームもしくは制御フレームからなることを特徴とする請求項1もしくは2記載の多段無線中継方法。


【請求項10】
前記送信フレームは、いずれも長さが一定となるように整形されることを特徴とする請求項1もしくは2記載の多段無線中継方法。


【請求項11】
前記終点ノードは前記待ち受けバッファに当該終点ノードで新たに発生したデータフレームを任意の時間に任意の数だけ格納することができることを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項12】
終点ノードは、当該終点ノードに対する先行ノードより伝送された送信フレームを受信の後、新たに終点ノードで発生した送信フレームを始点ノードへ向けて送信可能であることを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項13】
各中間ノードでは順方向の送信フレームと逆方向の送信フレームの中継伝送比率が一定となるように順方向と逆方向の送信フレームの送信優先度を決定することを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項14】
前記始点ノードにおいて送信すべき送信フレームがなくなった場合、グループACK要求フレームを送信し、グループACK要求フレームは中間ノードを経由して終点ノードまで順方向に中継され、グループACK要求フレームを受信した終点ノードはグループACKフレームを始点ノードへ向けて返信し、グループACKフレームは中間ノードを経由して始点ノードまで逆方向に中継され、グループACKフレームを受信した始点ノードはグループACK返答フレームを送信し、グループACK返答フレームは中間ノードを経由して終点ノードまで順方向に中継されることを特徴とする請求項2に記載の多段無線中継方法。


【請求項15】
前記グループACK要求フレームを送信した前記始点ノードは、それまでに逆方向データフレームを一度でも受信している場合には、終点ノードからのグループACKフレームが到来するまで、送信周期Tssにより送信フレームと同様にダミーフレームを送り続け、それまでに逆方向データフレームを全く受信していない場合にはなんらフレームを送信せず、前記ダミーフレームを受信した前記中間ノードでは当該ノードの前記待ち受けバッファが空である場合にはダミーフレームを後続ノードへ順方向に送信し、前期待ち受けバッファに送るべき送信フレームがある場合には当該フレームを先行ノードもしくは後続ノードへ送信することを特徴とする請求項14記載の多段無線中継方法。


【請求項16】
前記中間ノードが前記グループACKフレームを受信した場合、当該中間ノードがそれ以前に全く逆方向の送信フレームを受信したことがなければ、ただちに当該グループACKフレームを前記先行ノードへ逆方向に送信することを特徴とする請求項14記載の多段無線中継方法。


【請求項17】
前記始点ノードが逆方向の送信フレームを全く受信しなかった場合には前記グループACK返答フレームを送信しないことを特徴とする請求項14に記載の多段無線中継方法。


【請求項18】
前記グループACKフレームには前記終点ノードにおいて受信に失敗した順方向の送信フレーム番号が記載され、前記グループACK返答フレームには前記始点ノードにおいて受信に失敗した逆方向の送信フレーム番号が記載されることを特徴とする請求項14に記載の多段無線中継方法。


産業区分
  • 電信
  • 伝送方式
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2005141617thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close