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回折格子装置

国内特許コード P08A013641
整理番号 10907
掲載日 2008年8月22日
出願番号 特願2004-372061
公開番号 特開2006-178223
登録番号 特許第4727981号
出願日 平成16年12月22日(2004.12.22)
公開日 平成18年7月6日(2006.7.6)
登録日 平成23年4月22日(2011.4.22)
発明者
  • 海老塚 昇
出願人
  • 独立行政法人理化学研究所
発明の名称 回折格子装置
発明の概要

【課題】高分散で高い回折効率を有し、しかも単純な構成で製作が容易な回折格子装置を提供する。
【解決手段】光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角プリズムと、直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、上記第1の直角プリズムの上記第1の面とが、略平行して対面するようにして、上記光軸周りに回動自在な状態で配設され、上記第1の直角プリズムが上記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、上記光軸周りの上記所定の方向とは反対の方向に上記所定の角度だけ回転する第2の直角プリズムと、上記第1の直角プリズムと上記第2の直角プリズムとの間に配設され、上記第1の直角プリズムの上記第1の面と略平行して対面する面と、上記第2の直角プリズムの上記第2の面と略平行して対面する面とを有する回折格子とを有する。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


近年、天文学、地球惑星科学、気象学、大気環境学の分野においては、2次元検出器の進歩により、撮像機能と分光機能との両方の機能を備えた多数の観測装置が開発されてきており、こうした観測装置においては、分散素子としてグリズムが多く用いられている。



なお、グリズム(grism)とは、任意の次数、任意の波長の光を直進あるいは任意の方向に進ませるように透過型回折格子とプリズムとを組み合わせた透過型分散素子である。



そして、従来のグリズムは、グリズムを構成するプリズムの頂角が固定されているために、直進波長や最大効率波長は固定されていた。



そのため、広い波長で高分散分光測定を行う場合に、直進波長の異なる複数のグリズムを用意しなければならないという問題点があった。



そこで、本願出願人は、頂角が変角可能なプリズムとボリューム・フェイズ・ホログラム(Volume Phase Hologram:VPH)とを組み合わせて構成するようにし、複数のグリズムを用いることなしに、単一で広い波長の高分散分光測定を行うことができるグリズムに関する出願を行い、貴庁における審査を経て、特許第3576538号として特許されている(特許文献1を参照する。)。



ここで、図1には、特許第3576538号公報に記載されたグリズムの実施の形態の一例に対応する概念構成説明図が示されている。



このグリズム200を構成するボリューム・フェイズ・ホログラム206を挟み込んで配設された2つのプリズムのプリズム202,204は、頂角α,γが変角可能なものであり、頂角α,γを変化させることによって(図1において破線で示したグリズム200参照)、高い回折効率を保ったまま波長範囲を任意に選択することができるものである。なお、符号208ならびに210はいずれもグリズム200近傍に配置されたレンズである。



しかしながら、上記したグリズム200のプリズム202,204を、例えば、透明な材料により形成される2つの外部部材と、使用波長領域において透明であって2つの外部部材の間に封入される液体の内部部材300とにより構成した場合には、上記したようにしてプリズム202,204の頂角α,γを変角して広い波長の高分散分光測定を実現することができるものの、プリズム202,204の構成の一部である内部部材300が液体なので、製作工程が複雑になる恐れがあった。

【特許文献1】特許第3576538号公報

産業上の利用分野


本発明は、回折格子装置に関し、さらに詳細には、天文学、地球・惑星科学、気象学、環境計測、環境衛生学などの各種観測装置、理化学、鉱物、生物、病理学などの各種分光分析装置、食品・バイオ、医薬品、化学製品の製造装置や品質管理装置、光通信などの通信・情報分野や無機材料・有機材料の分野などに用いて好適な回折格子装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略平行して対面するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとの間に配設され、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面と略平行して対面する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面と略平行して対面する面とを有する回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項2】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略平行して対面するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとの間に配設され、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面と略平行して対面する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面と略平行して対面する面とを有する第1の回折格子と、
前記第2の直角三角形プリズムの後段に前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第3の面を備え、前記第2の直角三角形プリズムが前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第3の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第4の面と、前記第3の直角三角形プリズムの前記第3の面とが、略平行して対面するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第3の直角三角形プリズムが前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向に前記所定の角度だけ回転する第4の直角三角形プリズムと、
前記第3の直角三角形プリズムと前記第4の直角三角形プリズムとの間に配設され、前記第3の直角三角形プリズムの前記第3の面と略平行して対面する面と、前記第4の直角三角形プリズムの前記第4の面と略平行して対面する面とを有する第2の回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置され、
前記第3の直角三角形プリズムと前記第4の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第3の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第4の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項3】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムの前記頂角の略2倍の大きさの頂角と該頂角を含む二等辺三角形形状の側面とを有し、前記頂角を形成する2つの面のうちの一方の面が前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面と対面するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する二等辺三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記二等辺三角形プリズムとの間に配設され、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面と略平行して対面する面と、前記二等辺三角形プリズムの前記一方の面と対面する面とを有する第1の回折格子と、
前記第1の直角三角形プリズムの前記頂角の大きさと等しい大きさの頂角を有し、直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略平行して対面するようにして、前記二等辺三角形プリズムの後段に前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記二等辺三角形プリズムが前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第2の直角三角形プリズムと前記二等辺三角形プリズムとの間に配設され、前記二等辺三角形プリズムの前記頂角を形成する2つの面のうちの他方の面と対面する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面と略平行して対面する面とを有する第2の回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項4】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略直交あるいは任意の角度をなして位置するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとの間に配設され、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面に対して斜めに位置する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面に対して斜めに位置する面とを有する回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項5】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略直交あるいは任意の角度をなして位置するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとの間に配設され、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面に対して斜めに位置する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面に対して斜めに位置する面とを有する第1の回折格子と、
前記第2の直角三角形プリズムの後段に前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第3の面を備え、前記第2の直角三角形プリズムが前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第3の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第4の面と、前記第3の直角三角形プリズムの前記第3の面とが、略直交あるいは任意の角度をなして位置するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第3の直角三角形プリズムが前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向に前記所定の角度だけ回転する第4の直角三角形プリズムと、
前記第3の直角三角形プリズムと前記第4の直角三角形プリズムとの間に配設され、前記第3の直角三角形プリズムの前記第3の面に対して斜めに位置する面と、前記第4の直角三角形プリズムの前記第4の面に対して斜めに位置する面とを有する第2の回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置され、
前記第3の直角三角形プリズムと前記第4の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第3の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第4の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項6】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムの前記頂角の略2倍の大きさの頂角と該頂角を含む二等辺三角形形状の側面とを有し、前記頂角を形成する2つの面のうちの一方の面が前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面側に位置するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する二等辺三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記二等辺三角形プリズムとの間に配設され、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面に対して斜めに位置する面と、前記二等辺三角形プリズムの前記一方の面と対面する面とを有する第1の回折格子と、
前記第1の直角三角形プリズムの前記頂角の大きさと等しい大きさの頂角を有し、直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略平行あるいは任意の角度をなして位置するようにして、前記二等辺三角形プリズムの後段に前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記二等辺三角形プリズムが前記光軸周りの前記反対の方向に前記所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第2の直角三角形プリズムと前記二等辺三角形プリズムとの間に配設され、前記二等辺三角形プリズムの前記頂角を形成する2つの面のうちの他方の面と対面する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面に対して斜めに位置する面とを有する第2の回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項7】
光軸周りに回動自在な状態で配設され、直角を形成するとともに頂角を形成する第1の面を備えた第1の直角三角形プリズムと、
直角を形成するとともに頂角を形成する第2の面と、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面とが、略平行して対面するようにして、前記光軸周りに回動自在な状態で配設され、前記第1の直角三角形プリズムが前記光軸周りの所定の方向に所定の角度だけ回転するときに、前記光軸周りの前記所定の方向とは反対の方向に前記所定の角度だけ回転する第2の直角三角形プリズムと、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとによって挟み込まれ、前記第1の直角三角形プリズムの前記第1の面が面接触する面と、前記第2の直角三角形プリズムの前記第2の面が面接触する面とを有する回折格子と
を有し、
前記第1の直角三角形プリズムと前記第2の直角三角形プリズムとは、初期状態において、前記第1の直角三角形プリズムの直角三角形の面と前記第2の直角三角形プリズムの直角三角形の面とが鏡像関係に配置された
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項8】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6または請求項7のいずれか1項に記載の回折格子装置において、
前記回折格子は、ボリューム・フェイズ・ホログラムである
ことを特徴とする回折格子装置。

【請求項9】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の回折格子装置において、さらに、
前記回折格子装置に外部から入射する光が通過するレンズと、
前記回折格子装置から外部へ出射する光が通過するレンズと
配設した
ことを特徴とする回折格子装置。
産業区分
  • 光学装置
  • 光学装置
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004372061thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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