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金属ナノ粒子-炭素複合体、これによる触媒、ならびにこれを用いたナノカーボン類の製造方法およびナノカーボン類 新技術説明会

国内特許コード P08P005953
掲載日 2008年9月5日
出願番号 特願2007-043265
公開番号 特開2007-290949
登録番号 特許第4590643号
出願日 平成19年2月23日(2007.2.23)
公開日 平成19年11月8日(2007.11.8)
登録日 平成22年9月24日(2010.9.24)
優先権データ
  • 特願2006-100227 (2006.3.31) JP
発明者
  • 瀧田 祐作
  • 西口 宏泰
  • 永岡 勝俊
  • 柏木 猛
出願人
  • 国立大学法人 大分大学
発明の名称 金属ナノ粒子-炭素複合体、これによる触媒、ならびにこれを用いたナノカーボン類の製造方法およびナノカーボン類 新技術説明会
発明の概要

【課題】工業的に有用なナノカーボン類を、糖類の熱分解を応用・改良したプロセスにより、金属ナノ粒子-炭素複合体を前駆体として用いて安価に大量生産する方法を提供する。
【解決手段】糖類またはその誘導体から選ばれる炭素含有化合物と金属含有化合物の混合物、またはこれらの溶液、または分散体、または混合物を極性溶媒の溶液とし、ゲージ圧力が-100~200kPaであり、温度が300℃~2000℃好ましくは500℃~1000℃の気相反応雰囲気に液滴状態または微粒子化噴霧で導入し、同時に不活性ガス又は酸素を導入して熱分解することにより、金属の粒子が炭素材料内に実質的に均一に分散されたものであって、XRD法によって測定される金属の粒子径が0.5nm~50nmである金属ナノ粒子-炭素複合体を得る方法。さらにこれを前駆体として用いて安価かつ効率的にナノカーボン類を製造する方法。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


近年、ナノカーボン類と総称される新規炭素材料、特にカーボンナノチューブやヘリングボーン型カーボンナノファイバー、カーボンナノコイル、カーボンナノホーン等の繊維状ナノカーボン類、あるいはフラーレン、その他これらに限らずナノないしミクロンオーダーの構造を有する炭素材料(以下、ここではこれらを「ナノカーボン類」と総称する。)がいくつか発見され、その形状と潜在用途から注目されている。これらの中では特に、カーボンナノチューブは、従来の炭素材料と比較して著しく高強度かつ高導電性であるなどの性質により、近年、新材料として特に注目されている。これらナノカーボン類の製造には、炭素が生成する各種化学的手法が用いられており、例えば、炭素電極によるアーク放電、炭化水素の不完全燃焼、炭化水素や一酸化炭素の熱分解による方法などが挙げられる。
上記のうちでは、最近は特に、触媒の存在下、炭化水素や一酸化炭素等の炭素を含有する化合物の熱分解によるCVD(Chemical Vapor Deposition)法が、大量生産への有望な技術として注目されている。



しかしながら、ここで用いる触媒の多くは、主に遷移金属を無機担体、例えばシリカ、アルミナ、ゼオライト等に担持しているため、生成したナノカーボン類にはこれら無機化合物が大量に残存するが、これらは不純物であり、除去するには酸またはアルカリによる洗浄処理を要する、という問題点を有している。あるいは、触媒に金属カルボニルやメタロセンを用いる方法もあるが、これらの化合物は毒性を有しているため、安全上の対策が必要という問題点がある。このようにこれらのナノカーボン類の製造は、未だ充分といえる大量生産法が確立されていないため、工業的用途に用いるには高価であり、利用が制限されているという問題を有している。



一方、炭素を生成させる反応として、古くから知られているものに、糖類(炭水化物、含水炭素)の熱分解がある。この方法では、原料に糖類、すなわちCnH2mOmの一般式で表されるものを用いる。したがって、加熱することによりCnH2mOm→nC+mH2Oで表される反応式によって脱水と同時に炭素が生成する方法である。この方法の特徴は、原料が安価であることと、プロセスが単純で取り扱い物質の安全性も高く、さらに副生物が水であるので、炭素材料を大量かつ安価に、そのうえ環境への負荷も少ないという特徴を有している。
この方法により、糖類を含む原料を加熱することで活性炭のような炭素材料が得られることは、例えば、英国特許第292039号(特許文献1)により知られており、また最近では、含水炭素を含む廃棄物を焼成して活性炭とする例は、特開平9-208963号公報(特許文献2)や、パルプ(含水炭素の誘導体であるセルロースを含む)を加圧成型しながら熱分解する例は、特開2000-53467号公報(特許文献3)などで紹介されている。しかしながら、これらの方法は、いずれもナノカーボン類の製造を目的にしたものではなく、またその製造に関する記載はない。



一方、アルミニウムシリケート分子体の気孔をテンプレートに用い、糖類等からナノチューブを生成させた例は、特開2003-34516公報(特許文献4)で紹介されている。この方法では、テンプレートに糖類(炭水化物水溶液)またはフルフリルアルコールを含浸させて加熱分解して炭素を生成し、テンプレートを溶解するというプロセスの性質上、安価に大量製造するという目的からすると不十分である。

【特許文献1】、英国特許第292039号

【特許文献2】特開平9-208963号公報

【特許文献3】特開2000-53467号公報

【特許文献4】特開2003-34516号公報

産業上の利用分野


本発明は金属ナノ粒子-炭素複合体、これによる触媒、ならびにこれを用いたナノカーボン類の製造方法およびナノカーボン類の製造法、より詳しくは、炭素含有化合物と金属含有化合物の混合物またはこれらの溶液または分散体を、温度が400℃~2000℃である気相反応雰囲気に液滴状態で導入して熱分解することを特徴とする、金属ナノ粒子-炭素複合体、これによる触媒、ならびにこれを用いたナノカーボン類の製造方法およびナノカーボン類の製造法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
大きさがX線回折(CuKα、波長1.5418Å)によって測定される0. 5nm~200nmである微細な金属及び又は金属酸化物が炭素質内に実質的に均一に分散された炭素質微細構造体を、ナノカーボン生長反応ガスの雰囲気にて400℃~2000℃の範囲内で加熱反応させることを特徴とするナノカーボン類の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007043265thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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