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光学活性スルホニルイミン化合物の製造方法 コモンズ

国内特許コード P08P005685
整理番号 E076P80
掲載日 2008年9月19日
出願番号 特願2007-053559
公開番号 特開2008-214262
登録番号 特許第4943185号
出願日 平成19年3月3日(2007.3.3)
公開日 平成20年9月18日(2008.9.18)
登録日 平成24年3月9日(2012.3.9)
発明者
  • 小林 修
  • 松原 亮介
  • 土幸 隆司
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 光学活性スルホニルイミン化合物の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】カルボニル化合物とエナミン誘導体を用いるアルドール付加反応型の触媒的不斉求核付加反応により簡便でかつ高収率で立体選択的なスルホニルイミン化合物、並びにその加水分解物及び還元物の製造方法を提供する。
【解決手段】次の一般式(1)



(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、Rは、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を表し、Rは、置換基を有してもよいアリール基を表す。)で表されるエンスルホンアミドと、アルデヒド基を有する化合物とを、銅化合物及び不斉炭素原子を含有するジイミンとを含有してなる触媒の存在下で反応させて、対応するスルホニルイミン化合物を製造する方法に関する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


医薬品、農薬、香料、機能性高分子等のファインケミカル分野においては、化学物質の有効性や安全性の観点からより高純度の物質を提供することが望まれてきている。特に、分子中に不斉炭素原子を有する物質については、光学的にもより高純度の物質の提供が望まれてきており、立体選択的又はエナンチオ選択的な化学物質の製造法の開発が望まれてきている。このような製造方法は、一般に不斉合成法として呼ばれており、不斉水素化反応はすでに工業化されてきている。
触媒的不斉アルドール反応は、カルボニル基と水酸基を有する化合物のエナンチオ選択的な製造方法としてファインケミカル分野における重要な化合物の合成方法として活発に検討されてきたが、アルドール反応は自己縮合やオリゴマー化などの副反応が生じやすく必ずしも十分な収率で目的物を得ることはできなかった。特に、アルデヒドを求核剤として用いた場合、自己縮合や、生成物の再反応といった問題を伴うことがよく知られている。近年、アルデヒドを直接、あるいはアルデヒド由来のケイ素、エノレートを用いた触媒的不斉交差アルドール反応が報告され注目されている(非特許文献1~3参照)。
本発明者らは、このような状況において、キラル銅触媒を用いてイミン、アルデヒド、ケトンに対する、ケトン由来のエンカルバメート又はエナミドの触媒的不斉求核付加反応を報告している(特許文献1、及び非特許文献4~7参照)。



しかしながら、これまでの報告では単純なエナミンが使用されてきており、エナミンの改良が求められていた。この改良のひとつとして、キラルなアザエノラートを用いる求核付加反応が報告されていた。アザエノラートは求核性が高く有用であり、特に、アザエノラートを用いた不斉求核付加反応は、光学活性な含窒素化合物を得ることができるために有用であるとされてきた。
一方、化学工業の分野では環境負荷の低減が重要課題となっており、特に不斉点を触媒量の不斉源から合成する試みが活発に検討されている。従来法であるキラルなアザエノラートを用いる不斉求核付加反応は、その選択性には優れるものの不斉源を当量必要とし、反応後多くの場合不斉源を回収しない。アザエノラートを求核剤として用いる触媒的不斉付加反応も検討されているが非常に限られた例が報告されているのみであった。
また、近年、本発明者らは、エナミドやエンカルバメートがキラルルイス酸触媒存在下、エチルグリオキシレートやアシルイミン、アゾジカルボキシレート等種々の求電子剤と反応し、付加体を高収率、高選択的に与えることを見いだしている。



【特許文献1】
WO 2005/070864号
【非特許文献1】
Cordoba,A. 他 J.Org.Chem. 2002,67,301.
【非特許文献2】
Chowdari,R. 他 Tetrahedron Lett. 2002,43,9591.
【非特許文献3】
Denmark,S. E. 他 Angew.Chem.,Int.Ed. 2001,40,4759.
【非特許文献4】
J.S.Fossey et al.,Org. Biomol. Chem.,2005,3,2910-2913
【非特許文献5】
R.Matasubara et al.,Tetrahedron,60,2004,9769-9784
【非特許文献6】
R.Matasubara et al.,Angew. Chem. Int. Ed.,2004,43,1679-1681
【非特許文献7】
R.Matasubara et al.,Angew. Chem. Int. Ed.,2004,43,3258-3260

産業上の利用分野


本発明は、エンスルホンアミド、及びこれと、アルデヒド基を有する化合物とを、有機溶媒中で銅化合物及び不斉炭素原子を含有するジイミンとを含有してなる触媒の存在下で反応させて、スルホニルイミン化合物、並びにその加水分解物及び還元物を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次の一般式(1)
【化1】


(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、Rは、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を表し、Rは、置換基を有してもよいアリール基を表し、また、RとRが一緒になって隣接する炭素原子と共に炭素数5~15の炭素環を形成してもよい。)
で表されるエンスルホンアミドと、次の一般式(2)
【化2】


(式中、Rは、-C(=O)-R基、又は-COO-R基を示し、Rは置換基を有してもよい炭化水素基を示す。)
で表されるアルデヒド基を有する化合物とを、銅化合物及び次の一般式
【化2-2】


(式中、Rはそれぞれ独立して炭素数1~20の直鎖状又は分岐状のアルキル基、又は置換基を有していてもよい炭素数6~26のアリール基を示す。)
で表される不斉炭素原子を含有するジイミンとを含有してなる触媒の存在下で反応させて、次の一般式(3)
【化3】


(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、Rは、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を表し、Rは、置換基を有してもよいアリール基を表し、また、RとRが一緒になって隣接する炭素原子と共に炭素数5~15の炭素環を形成してもよく、は、-C(=O)-R基、又は-COO-R基を示し、Rは置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
で表されるスルホニルイミン化合物を製造する方法。

【請求項2】
不斉炭素原子を含有するジイミンが光学活性体であり、生成する一般式(3)で表されるスルホニルイミン化合物が少なくとも一種の光学活性体を過剰に含むものである請求項に記載の方法。

【請求項3】
一般式(3)で表されるスルホニルイミン化合物が、光学活性体である請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
銅化合物が、過塩素酸銅である請求項1~のいずれかに記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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