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セラミックス系複合体の製造方法及びその複合前駆体粒子の製造方法

国内特許コード P08A013747
掲載日 2008年9月26日
出願番号 特願2005-253338
公開番号 特開2007-063092
登録番号 特許第4953223号
出願日 平成17年9月1日(2005.9.1)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 石原 知
  • 西村 聡之
  • 田中 英彦
出願人
  • 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明の名称 セラミックス系複合体の製造方法及びその複合前駆体粒子の製造方法
発明の概要 【課題】粉砕工程や気相反応を用いることなく、第二相粒子を含有するセラミックス系複
合体を、簡便に製造する方法を提供すること。
【解決手段】セラミックス材料の構成元素の全て又は一部を含み、焼成することによって
有機-無機変換によりセラミックスとなる高分子前駆体物質、該高分子前駆体物質を溶解
する溶媒及び第二相粒子を混合し、さらに、この混合液と該高分子前駆体物質を溶解しな
い溶媒を混合することにより、溶解された該高分子前駆体物質を第二相粒子を核とする複
合前駆体粒子として混合溶媒溶液中に析出させることを特徴とする複合前駆体粒子含有ス
ラリーの製造方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


高分子物質を出発原料として用い、熱分解・焼成過程を経て、セラミックスを合成する
前駆体法は、材料微細構造の制御が容易であり、高性能耐熱材料の製造方法として期待さ
れている。とくに、耐熱複合材料用の連続強化繊維として、ポリカルボシラン高分子前駆
体から焼成されたSi-C-O系セラミックス繊維が知られている(非特許文献1)。



また、高分子前駆体粉末からセラミックスバルク材を作製する方法として、ポリシラザ
ン高分子の架橋熱処理によって得た固体前駆体を機械的に粉砕して粉末とし、加圧成形お
よび焼成のプロセスを経てSi-C-N系セラミックスを作製する手法が開発されている(非特
許文献2)。また、ポリカルボシラン高分子の固体を粉砕して粉末とし、酸化不融化処理
、加圧成形および焼成のプロセスを経てSi-C-O系セラミックスを作製した例も報告されて
いる(非特許文献3)。



しかしながら、このような高分子前駆体固体物質の機械的粉砕においては、不純物が混
入しやすいという問題がある。また、高分子前駆体によっては、粉砕に長時間を必要とす
る場合もある。前駆体化学物質を原料として、機械的粉砕を経ないで直接にセラミックス
粉末を作製する手法としては、シラン化合物などの気相反応により、Si-C系などのセラミ
ックス微粉末が作製されている(非特許文献4)。しかしながら、この手法では、気相反
応を利用するために、生産性が低いという問題がある。



一方、セラミックス粉末にカーボンナノチューブなどの第二相粒子を混合して焼結する
ことにより、第二相粒子を含有するセラミックス系複合材料が知られている。たとえば、
SiC粉末にカーボンナノチューブを10%混合して焼結することによる複合材料の作製とそ
の機械的性質が報告されている(非特許文献5)。しかしながら、セラミックス粉末に第
二相粒子を混合して焼結する手法では、セラミックス粉末間に第二相粒子が偏在し、第二
相粒子の添加量が多くなるにしたがって、セラミックス粉末の焼結が困難となり、機械的
性質などの低下を招くため、第二相粒子の適切な添加量が限られてしまう。



また、SiOガスなどを利用した気相反応により、カーボンナノチューブ表面にSiCを析出
させる手法が報告されている(非特許文献6および特許文献1)。しかしながら、この手
法では、カーボンナノチューブ表面にSiCを薄く析出させる目的としては適しているが、S
iCセラミックスとカーボンナノチューブの複合材料を作製するためには、SiCの析出膜を
厚くする必要があり、工業的生産性としては問題がある。



セラミックス粉末中にカーボンナノチューブを含有する複合粉末の製造方法として、カ
ーボンナノチューブを溶媒に分散させ、か焼によりセラミックスとなることができる水溶
性塩を混合し、乾燥およびか焼する手法が提案されている(特許文献2)。この方法では
、酸化物系セラミックスの複合粉末を作製することができるが、炭化物系や窒化物系セラ
ミックスの複合粉末を作製することは容易ではない。



【非特許文献1】
S. Yajima他:J. Am. Ceram. Soc., 59 (1976), 324-327.
【非特許文献2】
R. Riedel他:Nature, 355 (1992), 714-717.
【非特許文献3】
K. Kakimoto他:J. Am. Ceram. Soc., 82 (1999), 2337-2341.
【非特許文献4】
岡部安三、北條純一、加藤昭夫:日本化学会誌, (1980), 188-193.
【非特許文献5】
R.Z. Ma他:J. Mater. Sci., 33 (1998), 5243-5246.
【非特許文献6】
J. W. Liu他:Chem. Phys. Lett., 348 (2001), 357-360.
【特許文献1】
特開2005-075720号公報
【特許文献2】
特開2004-256382号公報

産業上の利用分野


本発明は、焼成により内部に第二相粒子を含有するセラミックス系複合体を製造する方
法及びその前段階として内部に第二相粒子を含有する複合前駆体粒子を製造する方法に関
する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下のステップ(a)及び(b)を設けた複合前駆体粒子含有スラリーの製造方法。
(a)セラミックス材料の構成元素の全て又は一部を含み、焼成することによって有機-無機変換によりセラミックスとなるポリシリレン類である高分子前駆体物質、前記高分子前駆体物質を溶解する溶媒及び第二相粒子を混合して混合液を得る。
(b)前記混合液と前記高分子前駆体物質を溶解しない溶媒を混合することにより、溶解された前記高分子前駆体物質を前記第二相粒子を核とする複合前駆体粒子として混合溶媒溶液中に析出させる

【請求項2】
前記ステップ(b)は、前記高分子前駆体物質を溶解しない溶媒に前記混合液を滴下するステップである、請求項1記載の複合前駆体粒子含有スラリーの製造方法。

【請求項3】
前記第二相粒子は直径が1μm以下の繊維状物質である、請求項1又は2記載の複合前駆体粒子の製造方法。

【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の方法で製造した前記スラリーから溶媒を除去するステップを設けた、内部に第二相粒子を含有する複合前駆体粒子の製造方法。

【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の方法で製造した前記複合前駆体粒子の高分子成分を焼成することによって内部に前記第二相粒子を含有するセラミックス材料を形成する、セラミックス系複合体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005253338thum.jpg
出願権利状態 登録
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