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複合体粒子含有スラリー及び複合体粒子の製造方法

国内特許コード P08A013748
掲載日 2008年9月26日
出願番号 特願2005-253466
公開番号 特開2007-063468
登録番号 特許第4953224号
出願日 平成17年9月1日(2005.9.1)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 石原 知
  • 西村 聡之
  • 田中 英彦
出願人
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 複合体粒子含有スラリー及び複合体粒子の製造方法
発明の概要

【課題】マトリックス材料に対する分散性のよい粒子、すなわち、高分子物質に第二相粒子を含む複合体粒子及び該複合体粒子を含有するスラリーを簡便に製造する方法を提供すること。
【解決手段】溶媒可溶な高分子物質、該高分子物質を溶解する溶媒及び第二相粒子を混合
し、さらに、この混合液と該高分子物質を溶解しない溶媒を混合することにより混合溶媒
溶液を形成し、溶解された該高分子物質の粒子を第二相粒子を核とする複合体として混合
溶媒溶液中に析出させることを特徴とする複合体含有スラリーの製造方法。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


プラスチック材料やゴム材料などの高分子マトリックス中に第二相粒子を分散させた複
合材料が、優れた機械的性質や導電性など、マトリックス材料のみでは発現できない特性
を示すことが知られている。例えば、プラスチック材料に炭素繊維のような炭素系フィラ
ーや炭化チタンウイスカーのような導電性の第二相粒子を分散させることにより、強度特
性と導電性を併せて向上できることが知られている。



また、カーボンナノチューブは直径1μm以下の中空繊維状材料であり、その導電性や
電子放出特性などを利用した機能的材料として期待されている。そして、高分子マトリッ
クス中に分散させた複合材料が、高い機械的性質や導電性などの有用な特性を示すと報告
されている。さらには、カーボンナノチューブ以外に、窒化物系や酸化物系のナノチュー
ブも合成されている。



このような複合材料を作製するためには、溶融樹脂あるいは溶媒に所望の第二相粒子を
均一に分散させる必要があるが、粒子相互の凝集力及び溶媒等に対する低い親和性のため
に、均一に分散させることは必ずしも容易ではない。特に、カーボンナノチューブのよう
な微細な繊維状材料の場合、その傾向が強い。相互の凝集力及び溶媒等に対する低い親和
性のために、カーボンナノチューブを均一に分散したポリマー系ナノコンポジットなどを
製造することは容易ではない。



これまでに、カーボンナノチューブの溶媒に対する分散性を改善するために様々な試み
がなされている。まず、超音波をかけながらカーボンナノチューブを溶媒中に分散させる
方法(特許文献1)が提案されている。しかし、超音波を照射している間は分散していて
も照射が終了するとカーボンナノチューブが凝集してしまうという問題がある。また、カ
ーボンナノチューブと比較的親和性の高い溶媒を用いることが提案されており、そのよう
な溶媒として、種々の溶媒(特許文献2)、界面活性剤(非特許文献1)、アミド系極性
有機溶媒(特許文献3)などが開示されている。さらには、導電性ポリマーを混合する(
特許文献4)方法や、複数のアミノ基を有する高分子系化合物を混合する(特許文献5)
方法も開示されている。しかしながら、親和性の高い溶媒を用いる方法では、溶媒の種類
が限定されるという問題があり、また、用途によっては、他の高分子物質を混合すること
が好ましくない場合もある。



一方、SiOガスなどを利用した気相反応により、カーボンナノチューブ表面にSiCを析出
させる手法が報告されている(非特許文献2及び特許文献6)。しかしながら、この手法
では、カーボンナノチューブ表面にSiCを薄く析出させる目的としては適しているが、SiC
の析出膜を厚くする場合には工業的生産性としては問題がある。また、ポリジベンゾジシ
ラアゼピンなどのポリマーでカーボンナノチューブ表面を被覆することにより、カーボン
ナノチューブ表面に絶縁性、反応性、光学的可視性、溶媒分散性を付与すること(特許文
献7)も報告されている。しかしながら、この報告においては、カーボンナノチューブ表
面に光学的可視性を付与することを主目的としており、溶媒分散性については具体的に開
示されていない。また、ポリマーを第二相粒子に吸着被覆する方法では、マトリックスと
なる溶融樹脂あるいは分散のための溶媒と混合した際に、吸着被覆したポリマーが再溶解
する可能性もある。




【特許文献1】特開2000-86219号公報

【特許文献2】特開2000-72422号公報

【特許文献3】特開2005-162877号公報

【特許文献4】特開2005-97499号公報

【特許文献5】特開2004-276232号公報

【特許文献6】特開2005-75720号公報

【特許文献7】特開2004-2119号公報

【非特許文献1】M. J. O’Connel 他:SCIENCE, 297, 26 July (2002), 593-596.

【非特許文献2】J. W. Liu他:Chem. Phys. Lett., 348 (2001), 357-360.

産業上の利用分野


本発明は、高分子物質に第二相粒子を含む複合体粒子、例えば、プラスチック材料、ゴ
ム材料などの複合添加粒子として利用できる粒子に関し、特に、複合体粒子を含有するス
ラリー及び該複合体粒子を簡便に製造する方法に関する

特許請求の範囲 【請求項1】
以下のステップ(ア)及び(イ)を設けた複合体含有スラリーの製造方法。
(ア)ポリカルボシラン及びポリビニルシランからなる群から選択される高分子物質、前記高分子物質を溶解する溶媒及び第二相粒子を混合した溶液を形成する。
(イ)前記溶液と前記高分子物質を溶解しない溶媒とを混合することにより、前記第二相粒子を核として前記高分子物質が析出した複合体含有スラリーを得る。

【請求項2】
前記ステップ(イ)における前記溶液と前記高分子物質を溶解しない溶媒との混合は、前記高分子物質を溶解しない溶媒に前記溶液を滴下することにより行う、請求項1に記載の複合体含有スラリーの製造方法。

【請求項3】
前記第二相粒子は直径が1μm以下の繊維状物質である、請求項1または2に記載の複合体含有スラリーの製造方法。

【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の方法で製造したスラリーから溶媒を除去するステップを設けた、複合体粒子の製造方法。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005253466thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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