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高効率レーザー発振装置

国内特許コード P08A013758
掲載日 2008年9月26日
出願番号 特願2005-284722
公開番号 特開2007-096070
登録番号 特許第4894214号
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
登録日 平成24年1月6日(2012.1.6)
発明者
  • 古海 誓一
  • 目 義雄
出願人
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 高効率レーザー発振装置
発明の概要

【課題】 キラル液晶を用いた光共振器を必要としないレーザー発振光デバイスにおいて、光励起エネルギーしきい値の低いレーザー発振光デバイスを提供しようというものである。
【解決手段】 キラル液晶にレーザー発振発光性材料を添加して、キラル液晶を光励起してレーザーを発振させる従来のシステムは、キラル液晶に直線偏光で光励起していたが、本発明は、キラル液晶の分子掌性と逆方向の円偏光で光励起することによって高効率にレーザー発振させる。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


次世代フォトニックデバイスとして電流注入型有機半導体レーザーが注目されており、これを達成するためには位相や伝搬方向をフィードバックさせる光共振器構造が必要不可欠である。電流注入型有機レーザーデバイスの構築に先立ち、π電子共役系高分子や色素を添加した高分子などの発光材料を用いた光励起型レーザー発振に関する研究例が報告されている(非特許文献1、2)。



すなわち、DFB(Distributed Feedback)(非特許文献3)、DBR(Distributed Bragg Reflector)(非特許文献4、5)、マイクロディスク(非特許文献6)やマイクロリング(非特許文献7)といったさまざまな分布帰還型共振器構造がこれまでに提案され、光励起によるレーザー発振が確認されている。



しかしながら、これらの光共振器構造体を作製するためにはフォトリソグラフィー法などの煩雑な工程が必要とされ、簡便に得ることはできない。



これに対し、キラル液晶(コレステリック液晶)をラビング処理した基板の間に挟むと、自己組織的に分子らせん軸が基板に対して垂直に配向したプラーナー配向を形成し、液晶分子のらせん軸に沿って屈折率が周期的に変化しているため光の干渉が生じ、ブラックの反射条件を満たすある特定の光を反射し、一種の共振器を形成する。最近では、色素を添加したキラル液晶をパルス光で励起すると、液晶の反射バンド端でレーザー発振することが見出されている(非特許文献8、非特許文献9)。




【非特許文献1】A. Dodabalapur, E. A. Chandross, M. Berggren, and R. E. Slusher, Science, 277, 1787 (1997).

【非特許文献2】M. D. McGehee and A. J. Heeger, Adv. Mater., 12, 1655 (2000).

【非特許文献3】H. Kogelnik and C. V. Shank, Appl. Phys. Lett., 18, 152 (1971).

【非特許文献4】I. P. Kaminov, H. P. Weber, and E. A. Chandross, Appl. Phys. Lett., 18, 497 (1971).

【非特許文献5】N. Tessler, G. J. Denton, and R. H. Friend, Nature, 382, 695 (1996.

【非特許文献6】M. Kuwata-Gonokami, R. H. Jordan, A. Dodabalapur, H. E. Katz, M. Schilling, R. E. Slusher, and S. Ozawa, Opt. Lett., 20, 2093 (1995).

【非特許文献7】S. V. Frolov, Z. V. Vardeny, and K. Yoshino, Appl. Phys. Lett., 72, 1802 (1998).

【非特許文献8】V. I. Kopp, B. Fan, H. K. M. Vithana, A. Z. Genack, Opt. Lett., 23, 1707 (1998).

【非特許文献9】古海 誓一ほか3名、オプトニューズ vol.138、No.6(光の話題;キラル液晶分子によるレーザー発振の電場制御)、(2003)

産業上の利用分野


本発明は外部共振器を必要としないレーザー発生装置に関する。詳しくは、本発明は、キラル液晶を用いることにより、容易にレーザー発振を可能とした微小レーザー発生装置に関する。さらに詳しくは、蛍光材料を添加したキラル液晶を円偏光で光励起することによる、励起光エネルギーの極めて低いレーザー発振装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
励起光源と、前記励起光源からの光を円偏光に可能な偏光子と、前記円偏光が入射され、レーザー発振可能な光デバイスと、を有するレーザー発振装置であって、
前記光デバイスが、光学活性部位を有していない液晶材料と、光学活性部位を有している化合物との混合物であるキラル液晶に発光性材料を添加してなり、
前記発光性材料が発光性有機色素、高分子系発光材料、あるいは無機系発光半導体微粒子のいずれかであり、
前記キラル液晶の反射スペクトルが前記発光性材料の発光スペクトルに重なっており、
前記円偏光が、前記キラル液晶の分子掌性と逆方向であり、
基板法線方向である0度以上、基板法線方向に対して45度以下の入射角で入射された円偏光により光励起されることによって、前記光デバイスが高効率にレーザー発振可能であることを特徴とする、レーザー発振装置

【請求項2】
前記キラル液晶が、(化1)で表される光学活性部位を有していないネマチック液晶材料(ただし、式中n、mは、1ないし5))であり、また、前記キラル剤が(化2)で表される鏡像異性体化合物の(i)か(ii)の何れかの化合物であることを特徴としている、請求項1に記載するレーザー発振装置
【化学式1】






【化学式2】





【請求項3】
前記発光性有機色素が(化3)で表される化合物を含むことを特徴としている、請求項に記載するレーザー発振装置
【化学式3】




産業区分
  • 固体素子
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005284722thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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