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高分子材料、その製造方法およびエレクトロクロミック素子

国内特許コード P08A013766
掲載日 2008年9月26日
出願番号 特願2005-308291
公開番号 特開2007-112957
登録番号 特許第5062712号
出願日 平成17年10月24日(2005.10.24)
公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
登録日 平成24年8月17日(2012.8.17)
発明者
  • 樋口 昌芳
  • 林 灯
  • クルス ディルク ジー
出願人
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 高分子材料、その製造方法およびエレクトロクロミック素子
発明の概要

【課題】電位を制御することによって容易に発色および消色を制御可能、かつ、加工可能な高分子材料、その製造方法、それを用いたエレクトロクロミック素子を提供する。
【解決手段】式(1)で表される高分子材料は、ビスターピリジン誘導体と、金属イオンと、カウンターアニオンとを含む。

【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


エレクトロクロミック特性を有する材料を利用した調光素子、表示素子等の光学デバイスの研究が盛んに行われている。このような材料には、酸化タングステンに代表される無機材料、ビオロゲンに代表される有機材料、導電性高分子材料がある。



これらの材料を調光素子、表示素子等の光学デバイスに適用する場合、これら材料が発色と消色とを容易に切り替え可能であることが望ましい。しかしながら、無機材料および有機材料では、良好な消色(透明性)は得られるものの、発色が悪い。一方、導電性高分子材料では、良好な発色は得られるものの、消色(透明性)は悪い。これは、導電性高分子材料の導電性がπ電子共役系によるためである。すなわち、ノンドープの導電性高分子材料は、光吸収が強く、高分子自身が濃い黄色、赤色、緑色、藍色等の色を有しているためである。



このような消色の問題を解決した導電性高分子材料を利用したエレクトロクロミック表示素子の技術がある(特許文献1を参照。)。特許文献1に記載の技術は、第1の透明電極と、第1の透明電極に接して設けられたグラフト導電性高分子層と、グラフト導電性高分子層に接触する電解質層と、第1の透明電極との間にグラフト導電性高分子層と電解質層とを挟んでなる第2の電極とを有するエレクトロクロミック表示素子を開示している。グラフト導電性高分子層は、主鎖である導電性高分子材料と共役系分子ペンダントとを金属または金属イオンを介して結合することによって形成されている。



上記共役系分子ペンダントによって、導電性高分子材料は、固有のπ電子の結合状態を変化させるか、または、π-π*遷移エネルギーを変化させる。それにより、導電性高分
子材料による光吸収領域が短波長側または長波長側に移動し、可視光領域での光吸収が目立たなくなる程度に抑制される。その結果、導電性高分子材料が透明になり得る。




【特許文献1】特開2004-20928号公報

産業上の利用分野


本発明は、エレクトロクロミック特性を有する高分子材料、その製造方法、および、それを用いたエレクトロクロミック素子に関する。より詳細には、本発明は、電位を制御することによって容易に発色および消色を制御可能な高分子材料、その製造方法、および、それを用いたエレクトロクロミック素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1~第N(Nは2以上の整数)のビスターピリジン誘導体と、第1~第N(Nは2以上の整数)の金属イオンと、第1~第N(Nは2以上の整数)のカウンターアニオンとを含む式(6)で表される、エレクトロクロミック素子用高分子材料であって、
【化学式1】



ここで、M、…、M(Nは2以上の整数)は、それぞれ異なる第1~第Nの金属イオンであり、R、…、R(Nは2以上の整数)は、すべて同一、すべて異なる、または、一部同一の、炭素原子および水素原子を含む、または、ターピリジル基を直接接続するスペーサであり、R、…、R、R、…、R、R、…、R、R、…、R(Nは2以上の整数)は、すべて同一、すべて異なる、または、一部同一の水素原子、アリール基またはアルキル基であり、n、…、nはそれぞれ重合度を表す2以上の整数であり、前記第1~第Nのカウンターアニオンは、すべて同一、すべて異なる、または、一部同一である、高分子材料。

【請求項2】
前記R、…、Rのスペーサは、それぞれ、アリール基またはアルキル基である、請求項1に記載の高分子材料。

【請求項3】
前記アリール基は、
【化学式2】



式(2)~式(5)からなる群から選択される、請求項2に記載の高分子材料。

【請求項4】
式(8)に示される第1~第N(Nは2以上の整数)のビスターピリジン誘導体のそれぞれと、第1~第N(Nは2以上の整数)の金属イオンM~M金属塩のそれぞれとを、酢酸およびメタノール中でそれぞれ還流させる工程であって、
【化学式3】



ここで、M、…、M(Nは2以上の整数)は、それぞれ異なる第1~第Nの金属イオンであり、、…、R(Nは2以上の整数)は、すべて同一、すべて異なる、または、一部同一の、炭素原子および水素原子を含む、または、ターピリジル基を直接接続するスペーサであり、R、…、R、R、…、R、R、…、R、R、…、R(Nは2以上の整数)は、すべて同一、すべて異なる、または、一部同一の水素原子、アリール基またはアルキル基であり、n、…、nはそれぞれ重合度を表す2以上の整数である、工程と、
前記それぞれ還流させる工程で得られた第1~第N(Nは2以上の整数)の反応物を混合する工程と
を包含する、エレクトロクロミック素子用高分子材料を製造する方法。

【請求項5】
前記R、…、Rのスペーサは、それぞれ、アリール基またはアルキル基である、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
前記アリール基は、
【化学式4】



式(2)~式(5)からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。

【請求項7】
第1の透明電極基板と、第2の透明電極基板と、前記第1の透明電極基板と前記第2の透明電極基板との間に位置する請求項1~3のいずれかに記載の高分子材料とを含む、エレクトロクロミック素子。

【請求項8】
第1の透明電極基板と、第2の透明電極基板と、前記第1の透明電極基板と前記第2の透明電極基板との間に位置する高分子材料とを含み、
前記高分子材料は、ビスターピリジン誘導体と、金属イオンと、カウンターアニオンとを含む式(1)で表され、
【化学式5】



ここで、Mは、前記金属イオンであり、Rは、炭素原子および水素原子を含む、または、ターピリジル基を直接接続するスペーサであり、R、R、RおよびRは、すべて同一、すべて異なる、または、一部同一の水素原子、アリール基またはアルキル基であり、nは重合度を表す2以上の整数である、エレクトロクロミック素子。

【請求項9】
前記スペーサは、アリール基またはアルキル基である、請求項8に記載のエレクトロクロミック素子。

【請求項10】
前記アリール基は、
【化学式6】



式(2)~式(5)からなる群から選択される、請求項9に記載のエレクトロクロミック素子。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005308291thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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