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高分子担持キラルジルコニウム触媒の製造方法 コモンズ

国内特許コード P08P005694
整理番号 E076P90
掲載日 2008年9月26日
出願番号 特願2007-061132
公開番号 特開2008-222803
登録番号 特許第5180493号
出願日 平成19年3月10日(2007.3.10)
公開日 平成20年9月25日(2008.9.25)
登録日 平成25年1月18日(2013.1.18)
発明者
  • 小林 修
  • 上野 雅晴
  • 猿橋 康一郎
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 高分子担持キラルジルコニウム触媒の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】
本発明は、空気中でも安定で、長期保存の可能な実用的な高分子固定型のキラルなジルコニウム触媒を提供する。
【解決手段】
本発明は、キラルな配位子を有するキラルジルコニウムにおいて、当該ジルコニウムがさらにポリマーに結合したイミダゾール基を配位子とていることを特徴とするキラルなジルコニウム化合物、その製造方法、及びそれを用いた触媒に関する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


医薬品、香料、化粧料、農薬、あるいは機能性ポリマー合成等の分野において各種の不斉合成反応法が重要な手段となってきている。これらの不斉合成に用いられる不斉触媒の中には、高活性で、目的の反応を高選択的に進行させるものも多く存在するが、多くは酸素、光、熱等の外部刺激により分解や不活性化を起こしやすく不安定である。その為、ほとんどの不斉触媒は、安定な前駆体から使用直前に調製する必要があり、安定で、長期保存が可能であり、反応後に回収、再利用できるような不斉触媒は極めてまれであるというのが実情である。



本発明者らは、これまで不斉マンニッヒ型反応等に於いて有用なキラルジルコニウム触媒を開発し報告している(例えば、特許文献1及び2参照、並びに非特許文献1等参照)。しかし、このようなキラルジルコニウム触媒もまた、空気中や水存在下では不安定であり長期保存して利用したり、反応後に回収、再利用したりすることはほとんど不可能であった。そのためほとんどの反応系に於いて、反応毎にその場で調製し、使用していたのが実情である。
本発明者らは以上の問題を解決する方法として、長期保存に於いても高い触媒能を維持し、安定で反応後の回収、再利用も可能なキラルジルコニウム触媒の創成を目指し、ゼオライトに担持させたマンニッヒ型反応に適切な実用的キラルジルコニウムを開発した(特許文献3参照)。
一方、本発明者らは、マンニッヒ型に適した触媒を調製した後にヘキサンを加えることにより発生する不溶性固体もまた触媒的不斉マンニッヒ型反応を効果的に促進し、目的物を高収率且つ高選択的に合成する手法を見いだし、この不溶性固体もまた、長期に亘って安定に保存可能であることを明らかとした(非特許文献2参照)。この不斉触媒の安定化にはアミンや溶媒の寄与が大きく、実際ここで単離した粉末は、ジルコニウム成分:配位子:安定化剤が1:2:2の割合でジルコニウム金属周りの6配座空間を埋めていることが示されている。
上記触媒は反応終了後、ヘキサン等の貧溶媒を加えることにより、再び不溶性固体となって回収、再使用できるが、粉末状の為取り扱いに難がある。そのため、汎用される解決法としては不斉配位子を高分子上に固定化するのが一般的であるが、この触媒系に於いては中心金属と不斉配位子が1:2の形を取っているため、事実上不可能であった。ちなみに1:1の形を取っているアザディールス-アルダー反応用の3、3-アリール型においては高分子固定化に成功している(特許文献4参照)。



【特許文献1】
特開1999-033407号公報
【特許文献2】
特開2003-261490号公報
【特許文献3】
WO-003076072号公報
【特許文献4】
特開2001-252569号公報
【非特許文献1】
Ishitani, H., Ueno, M., Kobayashi, S. J. Am. Chem. Soc., 2000, 122, 8180
【非特許文献2】
Saruhashi, K. Kobayashi, S., J.Am.Chem.Soc. 2006, 128, 11232-11235

産業上の利用分野


本発明は、キラルな配位子を有するキラルジルコニウムにおいて、当該ジルコニウムがさらにポリマーに結合したイミダゾール基を配位子とていることを特徴とするキラルなジルコニウム化合物、その製造方法、及びそれを含有してなる触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
の一般式(1)、
【化1】


(式中、L及びLは、それぞれ独立して次の一般式(2)、
【化2】


(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又はパーフルオロアルキル基を示す。)
で表されるビナフタレン誘導体が酸素原子で配位した基を示し、
及びYはそれぞれ独立して炭素数3~30の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示し、Z及びZはそれぞれ独立してポリスチレン又はスチレン共重合体を示す。)
で表されるキラルなジルコニウム化合物。

【請求項2】
スチレン共重合体が、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体である請求項1に記載のキラルなジルコニウム化合物。

【請求項3】
スチレン共重合体が、スチレン-ジビニルベンゼン-アクリル酸エステル共重合体である請求項に記載のキラルなジルコニウム化合物。

【請求項4】
次の一般式(3)、
【化3】


(式中、L及びLは、それぞれ独立して次の一般式(2)、
【化4】


(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又はパーフルオロアルキル基を示す。)
で表されるビナフタレン誘導体が酸素原子で配位した基を示し、
及びYはそれぞれ独立して炭素数3~30の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示し、Rはそれぞれ独立してスチリル基、アクリロイル基又はジビニルフェニル基を示す。)
で表される重合可能なイミダゾリル基を配位したキラルなジルコニウム化合物を、単独又は他のモノマーの存在下に重合させて、請求項1~3のいずれかに記載のキラルなジルコニウム化合物を製造する方法。

【請求項5】
他のモノマーが、ジビニルベンゼン、アクリル酸エステル、及び置換基を有してもよいスチレンからなる群から選ばれる1種又は2種以上のモノマーである請求項に記載の方法。

【請求項6】
前記一般式(3)で表される重合可能なイミダゾリル基を配位したキラルなジルコニウム化合物が、ジルコニウム塩、次の一般式(2)、
【化5】


(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又はパーフルオロアルキル基を示す。)
で表されるビナフタレン誘導体、並びに、次の一般式(6)及び/又は一般式(7)、
【化5-2】


(式中、Yは、炭素数3~30の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示し、Rはそれぞれ独立してスチリル基、アクリロイル基又はジビニルフェニル基を示す。)
【化5-3】


(式中、Yは、炭素数3~30の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示し、Rはそれぞれ独立してスチリル基、アクリロイル基又はジビニルフェニル基を示す。)
で表されるイミダゾール誘導体を反応させて製造されるものである請求項4又は5に記載の方法。

【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載のキラルなジルコニウム化合物を含有してなる触媒。

【請求項8】
触媒が、不斉マンニッヒ型反応の触媒である請求項に記載の触媒。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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