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カルシウムイオン水の製造方法、セメント硬化体及びその製造方法

国内特許コード P08P005728
整理番号 06-011
掲載日 2008年9月26日
出願番号 特願2007-059252
公開番号 特開2008-222458
登録番号 特許第5092134号
出願日 平成19年3月8日(2007.3.8)
公開日 平成20年9月25日(2008.9.25)
登録日 平成24年9月28日(2012.9.28)
発明者
  • 森村 毅
  • 野村 正人
  • 山中 好治
出願人
  • 学校法人近畿大学
発明の名称 カルシウムイオン水の製造方法、セメント硬化体及びその製造方法
発明の概要

【課題】貝殻から不純物を含まない高濃度のカルシウムイオン水溶液を製造すること、
また、このカルシウムイオン水を用い、機械的強度及び耐久性を高めたセメント硬化体を提供することを課題とする。
【解決手段】貝殻を焼成した粉末を酸性水溶液中で溶解させた後、この溶解液をろ過して不純物を除去したカルシウムイオン水を得る。このようにして得られたカルシウムイオン水を用い、セメント、細骨材12あるいは細骨材12及び粗骨材11と混練してモルタル1aあるいはコンクリート1bを得る。セメント粒子を構成するイオン21とカルシウムイオン水に含まれるカルシウムイオン22が結合し、曲げ強度等機械的強度に優れたモルタル1aあるいはコンクリート1bとなる。また、空隙内にカルシウム化合物2が形成されるため、空隙率が小さく、耐久性に優れる。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


食用にされた後の貝殻の多くは廃棄物として海や河川に捨てられている。しかし、貝殻は多量のカルシウムを含んでいるため、資源を有効活用すべく再利用できることが望ましい。そこで、貝殻からカルシウムイオン水を製造する方法(例えば、特許文献1、2)や、貝殻を利用したモルタルやコンクリート等のセメント硬化体(例えば、特許文献3、4、非特許文献1)等、貝殻の再利用化が進められている。



特許文献1に記載の発明では、貝殻焼成カルシウムをクエン酸や酒石酸のナトリウム塩あるいはカリウム塩に溶解させてカルシウム溶液製剤を得ている。そして、このカルシウム溶液製剤を有効成分とし、食品の制菌剤として利用している。



特許文献2では、貝類の殻等を有機酸で溶解し、溶解の過程でろ過助剤を添加することで気泡を大量に発生させずに貝殻等カルシウム源の溶解時間を短縮させている。



また、特許文献3では、貝殻に酸性溶液を接触させ、貝殻に付着している有機物の還元腐敗を抑制しながら、表面にミネラル分と有機物の分解で生じた有機酸とを付着させた貝殻をセメントペーストに混練した貝殻リサイクルブロックである。貝殻には有機物が付着しているため、そのままセメント材料に混入させると腐臭が激しく、また、強度低下をきたすことになるが、事前に有機物を取り除くことでこれら課題を解決している。



特許文献4では、貝殻を焼成した焼成カルシウムをセメントに対して2~80重量%の割合でセメント、骨材等に混入させてモルタルを成形している。



また、非特許文献1では、貝殻焼成カルシウム粉を水に入れてかき混ぜた後、この貝殻焼成カルシウム粉の入った水を用いて、セメントと骨材とを混練して得たモルタル及びコンクリートを得て、機械的強度の向上を図っている。

【特許文献1】特開平11-290044号公報

【特許文献2】特開平9-77673号公報

【特許文献3】特開2004-307257号公報

【特許文献4】特開2004-131333号公報

【非特許文献1】「イオン化Ca混入による強化モルタル及びコンクリートに関する研究」近畿大学工学部、近畿大学工学部研究報告、No38 平成16年12月発行

産業上の利用分野


本発明は、焼成した貝殻を原料とする高濃度のカルシウムイオン水の製造方法、また、カルシウムイオン水を用いて機械的強度及び耐久性を向上させたセメント硬化体及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
貝殻を焼成し、酸化カルシウムを含有する貝殻粉末を得る工程と、
酸性水溶液に前記貝殻粉末及び炭酸水素ナトリウムを入れて、前記貝殻粉末を溶解してカルシウムイオンを含む貝殻粉末溶解液を得る工程と、
前記貝殻粉末に含まれる不純物を沈降させ、カルシウムイオンを含む前記貝殻粉末溶解液の上澄み液をろ過する工程とを具備することを特徴とするカルシウムイオン水の製造方法。

【請求項2】
前記酸性水溶液として酢酸水溶液を用いたことを特徴とする請求項1に記載のカルシウムイオン水の製造方法。

【請求項3】
セメントと、骨材と、カルシウムイオン水とを混練してなるセメント硬化体であって、
前記カルシウムイオン水として、請求項1あるいは請求項2に記載の製造方法で作ったカルシウムイオン水を用い、
前記カルシウムイオン水に含まれるカルシウムイオンの結合手が前記セメントの粒子を構成するイオンと結合したカルシウム化合物を形成することを特徴とするセメント硬化体。

【請求項4】
前記セメント硬化体の空隙に前記カルシウム化合物を存在させ、
前記カルシウム化合物が前記空隙表面の前記セメントの粒子間を架橋して結合していることを特徴とする請求項3に記載のセメント硬化体。

【請求項5】
セメントと、骨材と、請求項1あるいは請求項2に記載の製造方法で作ったカルシウムイオン水のみを混練する工程と、
前記カルシウムイオン水に含まれるカルシウムイオンの結合手で前記セメントの粒子を構成するイオンと結合させたカルシウム化合物を形成する工程とを具備することを特徴とするセメント硬化体の製造方法。

【請求項6】
前記混練する工程で生じる空隙に前記カルシウムイオン水を入れて、
前記カルシウムイオン水に含まれる前記カルシウムイオンの結合手と前記空隙表面の前記セメントの粒子を構成するイオンとを結合させて前記カルシウム化合物を形成させることを特徴とする請求項5に記載のセメント硬化体の製造方法。
産業区分
  • 窯業
  • 処理操作
  • 廃棄物処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007059252thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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