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混紡型高分子ファイバーの製造方法及びその不織布の製造方法 新技術説明会

国内特許コード P08A013786
掲載日 2008年10月7日
出願番号 特願2006-008058
公開番号 特開2007-186831
登録番号 特許第5207265号
出願日 平成18年1月16日(2006.1.16)
公開日 平成19年7月26日(2007.7.26)
登録日 平成25年3月1日(2013.3.1)
発明者
  • 小林 尚俊
  • 五十嵐 聡
  • 田中 順三
出願人
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 混紡型高分子ファイバーの製造方法及びその不織布の製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】 2種以上の高分子ファイバーを、簡便に混紡させることができ、血管新生、神経再生のための細胞接着、細胞増殖に適した足場材料として適用可能な、しかも多機能化をも可能な、新しい混紡型高分子ファイバーの製造方法を提供する。
【解決手段】 高分子溶液に電圧を印加し、高分子溶液のジェットを噴射して高分子ファイバーを形成させるエレクトロスピニング法を利用して高分子ファイバーを製造する方法において、複数種の高分子溶液の紡糸開始点が同一または近接するようにして、前記複数種の高分子溶液のジェットを噴射することで、複数種の高分子が含有された単一の高分子ファイバーを形成させる。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


従来より、高分子ファイバーの作製方法としては、従来より、エレクトロスピニング法が知られている。この方法は、高電圧によって紡糸を行う方法である。具体的には、高分子溶液に高電圧を印加すると溶液表面に電荷が誘発、蓄積され、電荷の反発力が表面張力を超えると荷電した溶液のジェットが噴射される。噴射したジェットは、溶媒の蒸発によりさらに細かいジェットとなって、最終的にコレクタと呼ばれる部分に高分子ファイバーが形成される。このような方法によれば、外径が数十マイクロメートルから数百ナノメートルレベルのファイバーの作製が可能である。



しかし、従来では、このようなファイバーが有する特性は、原料とする一種類の高分子の性質に制約されることになる。このため、材料に多機能化や新規な機能付加を求める近年の要請に対して必ずしも適切な方法とは言えないのが実情であった。仮に多機能化や新規機能を付加しようとする場合には、エレクトロスピニング法でファイバーを製造した後に、表面改質等の工程がさらに必要となり、製造工程が煩雑で面になるという問題があった。



ただ、エレクトロスピニング法には、微細なナノサイズ、あるいはマイクロサイズの高分子ファイバーの形成が可能であるという特徴があることから、本発明者らは、このような特徴を生かしての多機能化や機能付加のための方策の確立について検討を進めてきた。



多機能化等のためには、各々、性質、特性の異なる高分子の成分を混合してファイバーを形成することが考えられる。従来でも、たとえば、2種類以上の高分子成分を混合させたファイバーを製造する方法として、2種類の絹成分を溶媒に溶解させて混合したものを用い、エレクトロスピニング法によって数十nm~数百nmの極細繊維、あるいはその不織布を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この方法によれば、家蚕再生絹糸や、野蚕絹、合成絹糸等の各種の絹材料を用いることができるだけでなく、糸の太さを変えること、フィルム状や不織布状にすることも可能とし、絹および絹様材料の応用範囲を著しく拡大することができるとされている。また、この方法による極細繊維からなる高品質の不織布は、特に医療材料として有用であるのともされている。しかしながら、この方法は、絹フィブロインおよび絹様材料等の特定の場合においては有効であるが、混合成分を溶解するために特定の溶媒を使用しなければならず、他の広範囲な種類の任意の高分子材料には適用困難であるという限界があった。そして、混合溶解の条件や混合比等の調整も必ずしも容易ではないという問題があった。



一方、従来より、2種類以上の複数の高分子ファイバーからなる不織布を作製するための方法として、エレクトロスピニング法により各々の高分子ファイバーを紡糸するためのノズルを並べ、これらノズルや、コレクタ部分を往復運動させることによって、2種類以上の高分子ファイバーが混紡された不織布や、多層構造を持つ不織布の作製も行われてきている。しかし、この方法では、ノズル等の往復運動のために、使用するノズルの数だけの駆動装置が必要になり、その駆動、制御のための機構は複雑なものになるという問題がある。しかも、この方法では、ノズル等の往復動にともなって、特定種の高分子が局在化、偏在化することがあり、均一な多機能体、あるいは新規機能付加した不織布を形成することは容易ではないという問題があった。

【特許文献1】特開2004-068161号公報

産業上の利用分野


本発明は、混紡型高分子ファイバーの製造方法及びその不織布の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
高分子溶液に電圧を印加し、高分子溶液のジェットを噴射して高分子ファイバーを形成させるエレクトロスピニング法により高分子ファイバーを製造する方法において、複数種の高分子溶液の紡糸開始点が同一または近接するようにして、前記複数種の高分子溶液の各々を噴射することで、複数種の高分子成分が含有された単一のファイバーを形成させることを特徴とする混紡型高分子ファイバーの製造方法。

【請求項2】
高分子は、生体由来高分子および合成高分子のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
生体由来高分子は、コラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、ラミニン、キチンおよびキトサンのうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項4】
合成高分子は、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリビニルアルコールおよびこれら共重合体のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項5】
高分子は、多糖分子もしくはその部分構造、オリゴペプチド、オリゴ糖、およびプロテオグリカンの少くともいずれかが結合可能とされる官能基を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項6】
少くとも1種の高分子成分の貧溶媒を含有する凝固浴中にファイバーを回収することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。

【請求項7】
凝固浴中には有機化合物、無機化合物および金属の1種以上を含有させていることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。

【請求項8】
請求項1から5のいずれかの方法において、混紡型高分子ファイバーが集積された不織布を回収板上に得ることを特徴とする混紡型高分子ファイバー不織布の製造方法。

【請求項9】
回収板は表面形状がパターニングされたものであることを特徴とする請求項8に記載の製造方法
産業区分
  • 高分子化合物
  • 布製品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006008058thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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