TOP > 国内特許検索 > 二酸化チタンを製造する方法

二酸化チタンを製造する方法

国内特許コード P08A013802
掲載日 2008年10月7日
出願番号 特願2006-052959
公開番号 特開2007-230809
登録番号 特許第4635257号
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
登録日 平成22年12月3日(2010.12.3)
発明者
  • 李 継光
  • 石垣 隆正
出願人
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 二酸化チタンを製造する方法
発明の概要

【課題】 同様の出発原料からアナターゼ、ルチルおよびブルッカイトの相制御された二酸化チタンの製造方法を提供すること。
【解決手段】 二酸化チタンを製造する方法は、三塩化チタンと酸化剤とpH調整剤とを混合する工程と、混合する工程で得られた混合溶液を150℃以上の温度で加熱する工程とを包含し、酸化剤は、過硫酸アンモニウム、過塩素酸、硝酸、および、過酸化水素からなる群から選択され、三塩化チタン中のチタンTi3+と酸化剤とのモル比は、1:1である。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要

二酸化チタンは、例えば、ペンキおよび化粧品用の白色顔料として古くから知られている。また、近年、ナノ結晶からなる二酸化チタンは、大気または水から汚染物質を除去するための光触媒、太陽エネルギーを収集するための光電池材料、次世代超薄キャパシタ用の誘電体材料、さらには、高屈折率(2.4~2.9)を利用した光学素子として注目されている。


二酸化チタン(TiO2)は、3つの結晶構造(すなわち、ルチル(正方晶系)、アナターゼ(正方晶系)およびブルッカイト(斜方晶系))を有する。ルチル型二酸化チタン(以降では、単に、ルチルまたはR-TiO2と称する)は、主に、白色顔料、塗料、着
色料、化粧品に応用されている。アナターゼ型二酸化チタン(以降では、単に、アナターゼまたはA-TiO2と称する)は、光触媒技術に応用されている。また、ブルッカイト型二酸化チタン(以降では、単に、ブルッカイトまたはB-TiO2と称する)は、ルチルおよびアナターゼに比べて光触媒特性が高いことが示唆されており、有望な光触媒候補でもある。


ルチルとアナターゼとブルッカイトとは、結晶構造の違いから、用途に応じて製造され用いられ得る。例えば、空気中にて安定で取り扱いの簡便なTiCl3水溶液を出発原料として、ブルッカイトを製造する方法がある(例えば、特許文献1を参照)。


図11は、従来技術によるブルッカイトを製造する工程を示す図である。工程ごとに説明する。


工程S1110:三塩化チタンと尿素とを混合する。
工程S1120:工程S1110で得られた混合溶液を加熱し、水酸化チタン(III)を析出させる。ここで析出する水酸化チタン(III)の粒子の形状およびサイズ(すなわち、粒径)を制御することにより、単分散状ブルッカイト団粒を得ることができる。
工程S1130:工程S1120で析出された水酸化チタン(III)を大気中で洗浄する。
工程S1140:工程S1130で洗浄された水酸化チタン(III)を大気中で乾燥させる。この結果、ナトリウム等の不純物を含有せず、かつ、ルチルおよび/またはアナターゼを含有しない、単相ブルッカイト型二酸化チタンが得られる。
工程S1150:工程S1140で得られたB-TiO2を大気中でアニールする。こ
のアニールによって、単分散B-TiO2の結晶性が向上し得る。
従来技術によれば、水熱処理を用いることなく、反応温度100℃以下かつ大気圧下でブルッカイト単体を得ることができる。


【特許文献1】特開2005-336015号公報

産業上の利用分野

本発明は、マイルドな反応条件にて二酸化チタンを製造する方法に関する。より詳細には、マイルドな反応条件にて、同じ原料から出発して、ルチル、アナターゼおよびブルッカイトの相制御された二酸化チタンを製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ルチル型二酸化チタンを製造する方法であって、三塩化チタンと酸化剤とpH調整剤とを混合する工程であって、前記酸化剤は、過塩素酸、硝酸、および、過酸化水素からなる群から選択され、前記三塩化チタン中のチタンTi3+と前記酸化剤とのモル比は、1:1である、工程と、前記混合する工程で得られた混合溶液を150℃以上の温度で加熱する工程とを包含し、前記混合溶液のpHは、0.5未満に調整され、前記三塩化チタンの濃度C(mol/L)は、0<C<1.5の範囲である、方法。
【請求項2】
ブルッカイト型二酸化チタンを製造する方法であって、三塩化チタンと酸化剤とpH調整剤とを混合する工程であって、前記酸化剤は、過塩素酸、硝酸、および、過酸化水素からなる群から選択され、前記三塩化チタン中のチタンT3+と前記酸化剤とのモル比は、1:1である、工程と、前記混合する工程で得られた混合溶液を150℃以上の温度で加熱する工程と
を包含し、前記混合溶液のpHは、1.0~1.5の範囲に調整され、前記三塩化チタンの濃度C(mol/L)は、0.05<C<0.1の範囲である、方法。
【請求項3】
アナターゼ型二酸化チタンを製造する方法であって、三塩化チタンと酸化剤とpH調整剤とを混合する工程であって、前記酸化剤は、過塩素酸、硝酸、および、過酸化水素からなる群から選択され、前記三塩化チタン中のチタンT3+と前記酸化剤とのモル比は、1:1である、工程と、前記混合する工程で得られた混合溶液を150℃以上の温度で加熱する工程とを包含し、前記三塩化チタンの濃度C(mol/L)が0.5以下である場合、前記混合溶液のpHは4.0~14の範囲に調整され、前記三塩化チタンの濃度C(mol/L)が0.5を越える場合、前記混合溶液のpHは7.0~14の範囲に調整される、方法。
【請求項4】
前記加熱する工程は、150℃以上250℃以下の温度範囲で、1時間~12時間の間加熱する、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記加熱する工程で得られた生成物を洗浄し、乾燥する工程をさらに包含する、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2006052959thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
特許についてのご質問及びご相談等については、公開特許番号、ご質問内容・ご相談内容等、お名前、会社名、ご連絡先(電話番号、FAX番号、メールアドレス)をご記入の上、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close