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炭化物単結晶とその製造方法

国内特許コード P08A013807
掲載日 2008年10月7日
出願番号 特願2006-083622
公開番号 特開2007-254232
登録番号 特許第4817099号
出願日 平成18年3月24日(2006.3.24)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
登録日 平成23年9月9日(2011.9.9)
発明者
  • 大谷 茂樹
  • 相澤 俊
  • 小嶺 信二
出願人
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
発明の名称 炭化物単結晶とその製造方法
発明の概要

【課題】窒化物薄膜成長用基板として利用可能な亜粒界のない良質なTiC単結晶の育成方法を提供する。
【解決手段】式Ti1-xZrxC(ただし、0.05≦x≦0.35)で示される、炭化チタンTiCに、5モル%から35モル%の炭化ジルコニウムZrCを固溶させた炭化物単結晶。この炭化物単結晶は、例えば、TiC粉末にZrC粉末を混合した圧粉体等を焼結した焼結棒を原料棒として浮遊帯域溶融法により単結晶を成長させることにより製造することができる。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


近年、窒化ガリウム系半導体は、青色から紫外の光を発する発光ダイオードの材料とし
て利用され、また、ワイドギャップ半導体としてシリコンや砒化ガリウムを越える性能を
持つ電子制御素子としても注目されている。



現在、窒化ガリウム系半導体は主にサファイヤ基板上に形成されているが、表1に示す
ように、窒化ガリウムとサファイヤ(Al2O3)は格子定数や熱膨張係数が大きく異なり、
形成される窒化ガリウム系半導体層は多くの欠陥(貫通転位 10/cm)を含有する
。この問題を解決する基板として、窒化ガリウム基板が用いられるが、窒化ガリウム基板
は非常に高価である。
【表1】




この他、良質な窒化ガリウム系半導体を形成する基板として、二ホウ化ジルコニウム(Z
rB2)単結晶がある(特許文献1)。この基板は、表1に示すように、窒化ガリウムと格子
定数、熱膨張係数が近い値を持つことから、基板結晶とほぼ同じ転位密度(<107/cm
)を有する良質な窒化物膜が成長する。このZrB2は、一致溶融するため、効率的な結晶
育成法である融液からの結晶育成が可能である。ZrB2は、融点が3220℃の高温である
ため、単結晶を成長するには、ルツボを用いない浮遊帯域溶融法(フローティング・ゾー
ン法、FZ法)を用いている。



しかしながら、ZrB2は、3000℃を越える高い育成温度が必要なため、インチサイズの大
きさを持つ大型単結晶の育成には至っていない。従って、二ホウ化ジルコニウム同様に、
窒化物に格子定数、熱膨張率の近い値を持ち、かつ結晶の育成温度が二ホウ化ジルコニウ
ムより低い、炭化チタンが注目される。



この物質は、表1に示すように、窒化ガリウムとの格子定数や熱膨張係数の違いがそれ
ほど大きくなく、また、図1の相図に示すように、炭素との間に共融点(図1 A点、2
776℃)を持つので、ZrB2より450℃低い温度からの結晶育成が可能である(特許文
献2、3)。



本発明者等は、この温度付近において、これまで浮遊帯域溶融法(フローティング・ゾ
ーン法、FZ法)によるTiC単結晶の製造技術を開発してきた(特許文献2~6)。即
ち、原料高純度化に依る良質化(特許文献4)、タングステンなどを添加しての結晶育成
による結晶の良質化(特許文献5、6)を試みたが、亜粒界は減少するだけで、亜粒界の
含有しない良質なTiC単結晶は育成されていない(非特許文献1)。




【特許文献1】特開平2002-43223号公報

【特許文献2】特開昭55-62855号公報

【特許文献3】特開昭58-60699号公報

【特許文献4】特開昭63-256598号公報

【特許文献5】特開平1-286996号公報

【特許文献6】特開平2-44100号公報

【非特許文献1】“Growth conditions of high purity TiC single crystal using the floating zone method”S.Otani, T.Tanaka and Y.Ishizawa J. Crystal growth 92(1988)8-12.

【非特許文献2】“Preparation of (La1-xCex)B6single crystals by the floating zone method” S.Otani, T.Tanaka and Y.Ishizawa J. Crystal growth 108(1991)425-428.

産業上の利用分野


本発明は、TiCにZrCを固溶させた炭化物単結晶及びその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(Ti1-xZrx)C(ただし、0.05≦x≦0.35)で示される、炭化チタン(TiC)に、5モル%か
ら35モル%の炭化ジルコニウム(ZrC)を固溶させた炭化物単結晶。

【請求項2】
請求項1に記載の炭化物単結晶の炭素組成(原子比)が、C/(Ti+Zr)=0.92~94であるこ
とを特徴とする炭化物単結晶。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の炭化物単結晶よりなることを特徴とする窒化物成長用基板。

【請求項4】
浮遊帯域溶融法により単結晶を成長させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
の炭化物単結晶の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006083622thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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