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水素結合性置換基を有する8-置換グアノシン誘導体及びそれを含むオリゴヌクレオチド

国内特許コード P08A013861
整理番号 NUBIC-2006000074
掲載日 2008年10月16日
出願番号 特願2006-352017
公開番号 特開2008-162916
登録番号 特許第5105404号
出願日 平成18年12月27日(2006.12.27)
公開日 平成20年7月17日(2008.7.17)
登録日 平成24年10月12日(2012.10.12)
発明者
  • 齋藤 烈
  • 齋藤 義雄
  • 花輪 和夫
  • 松本 桂彦
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 水素結合性置換基を有する8-置換グアノシン誘導体及びそれを含むオリゴヌクレオチド
発明の概要

【課題】本発明はグアニンの8位に機能性置換基を有する8-置換グアノシン誘導体及びそれを含むオリゴヌクレオチドを提供することを課題とする。
【解決手段】天然の2’-デオキシグアノシン及びグアノシンを出発物質として、一連の1)ブロモ化、2)Pd触媒を用いたアルキレン化合物のカップリング反応、3)糖部分の水酸基無保護条件下での接触水添工程、を含む8-置換グアノシン誘導体の合成方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


近年、PCR法を用いた核酸の利用法として、In vitro selection法が注目されている。In vitro selection法では、まず、多数のランダム配列領域を持つ多数の一本鎖核酸ライブラリーを、様々なセレクション系により特定機能で選び出す。続いて、選び出された核酸をPCRによって増幅した後、同様のセレクションを行う。このサイクルを繰り返すことで、特定機能を持つ配列に収束させることが可能となる。In vitro selection法は、もともと、ある特定の物質に対して特異的に結合する核酸分子種を選び出す手法として開発されたため、Systematic Evolution of Ligands by Exponential enrichment (SELEX)とも呼ばれる。この手法で得られた結合能を有する核酸はアプタマーと呼ばれ、酵素のような触媒能を持ったDNA、RNAはそれぞれデオキシリボザイム、リボザイムと呼ばれる。



アプタマーは、特定の二次構造を持つ場合が多い。それらは、ヘアピン(hairpin)、バルジ(bulge)、シュードノット(pseudoknot)、グアニンカルテット(G-quartet)等の構造に分類される。アプタマーは、そのような二次構造をとることで、標的分子を特異的に認識して結合すると考えられており、デオキシリボザイムまたはリボザイムにおいても二次構造が重要な役割を担っていると考えられる。
しかしながら、天然のDNAアプタマー、デオキシリボザイムまたはリボザイムは、抗体または酵素に比べ、その結合能及び触媒能は極めて小さい。その理由は、以下の二つが考えられる。
1)抗体または酵素などの蛋白質は20種のアミノ酸から構成されるのに対し、DNAは4種類のヌクレオシドしかない。
2)蛋白質はイミダゾールまたはアミノ基などの活性中心に多く存在する官能基を持つのに対して、核酸にはそのようなものがない。
このため、In vitro selection法では、結合能及び触媒能を高めるための種々の機能性置換基を導入した修飾DNAの利用が有効になると考えられる。



上記のような修飾DNAの合成には、機能性置換基を導入した修飾ヌクレオシドが有用である。修飾ヌクレオシドは種々知られているが、グアニン誘導体は、他の核酸塩基の誘導体と比較して少なく、その構造は特定のものに限られている。例えば、特開2004-262791号公報(特許文献1)では、グアニンの8位にメチル基を有する8-置換グアノシン誘導体が記載されている。しかしながら、該公報に記載の方法では、グアニンの8位に機能性置換基を導入することはできない。

【特許文献1】特開2004-262791号公報

産業上の利用分野


本発明は、グアニンの8位に水素結合性置換基を有する8―置換グアノシン誘導体及びそれを含むオリゴヌクレオチド、ならびにそれらの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(III):
【化学式1】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、R-NH、-SH、-CN、-OH、-NH-C(=R)NH(Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、-COOR’(R’は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す。)、-CONH、-CSNH、-C(=NH)NH、-NH-COCF、-OCOCH及び-S-SC(CHからなる群から選ばれる水素結合性置換基または該水素結合性置換基がトリフルオロアセトアミド基により保護されてなる有機基であり、mは0~9の整数である。)で表される化合物を、糖部分の水酸基を無保護条件下、接触水添させる工程を含む、下記式(I):
【化学式2】



(式中、Rは-NH、-SH、-CN、-OH、-NH-C(=R)NH(Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、-COOR’(R’は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す。)、-CONH、-CSNH、-C(=NH)NH、-NH-COCF、-OCOCH及び-S-SC(CHからなる群から選ばれる水素結合性置換基であり、Rは水素原子または水酸基であり、nは1~10の整数である。)で表される8-置換グアノシン誘導体の製造方法。

【請求項2】
8-置換グアノシン誘導体が、下記式(a):
【化学式3】



(式中、Rは水素原子または水酸基である。);
下記式(b):
【化学式4】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、Rは酸素原子またはイミノ基である。);
下記式(c):
【化学式5】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、Rは-C(=NH)NH、-COOR”(R”は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す。)、-CONHまたは-CSNHである。);あるいは
下記式(d):
【化学式6】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、Rは-OCOCHまたは-S-SC(CHである。)
で表されるものである、請求項1記載の製造方法。

【請求項3】
下記式(III):
【化学式7】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、R-NH、-SH、-CN、-OH、-NH-C(=R)NH(Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、-COOR’(R’は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す。)、-CONH、-CSNH、-C(=NH)NH、-NH-COCF、-OCOCH及び-S-SC(CHからなる群から選ばれる水素結合性置換基または該水素結合性置換基がトリフルオロアセトアミド基により保護されてなる有機基であり、mは0~9の整数である。)で表される化合物を、糖部分の水酸基を無保護条件下、接触水添させる工程を含む、下記式(II):
【化学式8】



(式中、Rは-NH、-SH、-CN、-OH、-NH-C(=R)NH(Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、-COOR’(R’は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す。)、-CONH、-CSNH、-C(=NH)NH、-NH-COCF、-OCOCH及び-S-SC(CHからなる群から選ばれる水素結合性置換基または該水素結合性置換基がトリフルオロアセトアミド基により保護されてなる有機基であり、Rは水素原子または水酸基であり、DMTrはジメトキシトリチル基であり、nは1~10の整数である。)で表される8-置換グアノシン誘導体の製造方法。

【請求項4】
8-置換グアノシン誘導体が、下記式(e):
【化学式9】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、DMTrはジメトキシトリチル基である。);
下記式(f):
【化学式10】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、Rは酸素原子またはイミノ基であり、DMTrはジメトキシトリチル基である。);
下記式(g):
【化学式11】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、Rは-C(=NH)NH、-COOR”(R”は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す。)、-CONHまたは-CSNHであり、DMTrはジメトキシトリチル基である。);あるいは
下記式(h):
【化学式12】



(式中、Rは水素原子または水酸基であり、Rは-OCOCHまたは-S-SC(CHであり、DMTrはジメトキシトリチル基である。)
で表されるものである、請求項3記載の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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