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固体酸化物形燃料電池及びそのシール方法 UPDATE

国内特許コード P08S000101
整理番号 NUBIC-2004JP0015
掲載日 2008年10月16日
出願番号 特願2006-513882
登録番号 特許第5093645号
出願日 平成17年5月24日(2005.5.24)
登録日 平成24年9月28日(2012.9.28)
国際出願番号 JP2005009428
国際公開番号 WO2005117179
国際出願日 平成17年5月24日(2005.5.24)
国際公開日 平成17年12月8日(2005.12.8)
優先権データ
  • 特願2004-159954 (2004.5.28) JP
発明者
  • 野村 浩司
  • ▲高▼波 歳久
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 固体酸化物形燃料電池及びそのシール方法 UPDATE
発明の概要 高いガスバリア性を有する一方、容易に燃料電池セルを取り外すことも可能な固体酸化物形燃料電池及びそのシール方法を提供する。
固体酸化物形燃料電池に用いられる燃料電池セルを固定する部分の空気領域10と燃料領域11との間をシールするために、不燃性ガスによるシールを用いる。シールは、シール用ガス管7とシール領域8と、シール領域に不燃性ガスを供給するための不燃性ガス供給口9とからなる。シール領域のガス圧は、空気領域及び燃料領域のガス圧よりも僅かに高くする。
従来技術、競合技術の概要


燃料電池はその電解質によって様々な形式に分類されるが、その中で固体酸化物形燃料電池(以下、本明細書ではSOFCと略す。)は、電解質に高温でイオン導電性を持つ酸化物を用いるものである。SOFCは、各種燃料電池の中で最も高温で運転されるものであり、その電池動作温度は800℃~1000℃に達する。運転温度が高温であるため、SOFCに用いられる装置の材質の選択は難しく、通常、ほとんどの部分がセラミックスで作成される。



図1を用いて、従来のSOFCの燃料電池セル部分のシール方法を説明する。固体電解質1と空気極2と燃料極3とからなる燃料電池セルは、燃料管4にシール材5を用いて固着されている。燃料電池は反応ガスである水素と酸素を外部より供給し、化学反応させることで起電力を得るものである。特に燃料ガスとして用いられる水素は分子量が小さく、無色、無臭の可燃性ガスであるため、僅かな隙間からでも漏れやすいので、燃料電池セルと燃料管との間には高いガスバリア性を有するシール材が要求される。



ここで、SOFCの動作温度が高温になることから、このシール材5にはゴムやシリコーン系のシール材等は用いることはできない。SOFCでは、一般的にはセラミックスやガラス質等をシール材として用いて、燃料電池セルを燃料管に完全に固着している。



このように、800℃を超える高温領域でのシール技術は非常に重要な意味を持っており、様々なシール方法が開発されている。例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3では、シール部がSOFCの動作温度より高い融点を持つ超微粒子酸化物を主成分とするシール液剤を塗布して焼成することで得られる焼結体からなるシール材を用いたものを開示している。



また、ガラス質等を用いたシール方法としては、例えば特許文献4では、珪酸ソーダガラスの組成比を制御して、固相線以上、液相線以下の固液共存範囲で固相がマトリックスを形成し、液層がシール材として機能する2元系以上の酸化物からなるシール材を開示している。また、特許文献5では、セラミックス繊維で補強された金属箔を骨材とし、この骨材に珪酸ソーダガラスを保持させたシール材を開示している。特許文献6では、セパレータを予め酸素雰囲気中で熱処理して表面に酸化物層を形成することにより、セパレータとガラス質のシール材の適合性を上げ、シール性を向上させている。特許文献7、特許文献8では、円筒形セルとフランジ間、及びフランジとガスシール板(仕切板)間のシールにガラスを用いる固体電解質燃料電池を開示している。



また、特許文献9では、セパレータの上下面にそれぞれ凹部と突起部を備え、これらが嵌合するありほぞ継ぎ手構造とするとともに、セパレータと固体電解質の間に耐熱性金属のガスケットを挿入し互いに面接触させて気密性を確保する方法を開示している。



特許文献10では、固体電解質燃料電池において、接合しようとする2つの材料の成分をともに含んだ材料をシール材として用いるシール方法を開示している。上述の技術は、平板型の燃料電池を対象としているが、円筒型構造の燃料電池の場合、円筒形のセルとこれを保持する仕切板との間をシールする必要がある。



さらに、特許文献11では、金属部材が貯留部に充填され境界部の一部又は全部に金属部材が充填されるシール性を有する複合体を開示している。



これらの従来技術はすべてシール材により燃料電池セルが燃料管等に完全に固着されるものであった。



【特許文献1】
特開平11-154525号公報
【特許文献2】
特開平10-116624号公報
【特許文献3】
特開平10-12252号公報
【特許文献4】
特開平5-325999号公報
【特許文献5】
特開平6-231784号公報
【特許文献6】
特開平8-7904号公報
【特許文献7】
特開平5-29010号公報
【特許文献8】
特開平5-29011号公報
【特許文献9】
特開平9-115530号公報
【特許文献10】
特開平9-129251号公報
【特許文献11】
特開2002-349714号公報

産業上の利用分野


本発明は、固体酸化物形燃料電池及びそのシール方法に関し、特に、不燃性ガスをシール材として用いる固体酸化物形燃料電池及びそのシール方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
燃料電池の動作温度が高温である固体酸化物形燃料電池であって、該燃料電池は、
固体電解質と空気極と燃料極とからなる燃料電池セルと、
前記空気極に接する空気領域と、
前記燃料極に接する燃料領域と、
前記空気領域と燃料領域との間のシール領域に、該シール領域のガス圧が前記空気領域及び燃料領域のガス圧よりも僅かに高くなるように不燃性ガスを供給する不燃性ガス供給口を有する、前記空気領域と燃料領域との間に挟まれる前記燃料電池セルの周縁端部をシールするための不燃性ガスによるシール手段と、
を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項2】
請求項に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記不燃性ガスは、窒素ガスであることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記不燃性ガスは、前記固体酸化物形燃料電池から排出される排気ガスであることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の固体酸化物形燃料電池であって、前記空気領域と燃料領域とその間に挟まれる前記燃料電池セルとからなる燃料電池ユニットを複数有し、さらに、前記複数の燃料電池ユニットを分離して積層するための複数のセパレータを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項5】
請求項に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記シール手段は、前記複数の燃料電池ユニットの間に挟まれる前記セパレータの周縁端部をシールすることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れかに記載の固体酸化物形燃料電池において、前記シール手段は、前記燃料電池セルに固着されていないことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項7】
請求項1乃至請求項6の何れかに記載の固体酸化物形燃料電池であって、さらに、前記シール手段の動作が異常となったときに機能するフェイルセーフ手段を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項8】
請求項に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記フェイルセーフ手段は、複数の不燃性ガス供給手段からなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項9】
請求項又は請求項に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記フェイルセーフ手段は、前記燃料領域への燃料供給を遮断する手段からなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。

【請求項10】
固体電解質と空気極と燃料極とからなる燃料電池セルと、前記空気極に接する空気領域と、前記燃料極に接する燃料領域とを有する固体酸化物形燃料電池において、前記空気領域と燃料領域との間のシール領域をシールする方法であって、該方法は、
前記空気領域と燃料領域との間に挟まれる前記燃料電池セルの周縁端部をシールするための不燃性ガスを前記シール領域に、前記空気領域及び燃料領域のガス圧よりも僅かに高いガス圧で供給しながら、燃料電池の燃料を供給することを特徴とする固体酸化物形燃料電池のシール方法。

【請求項11】
請求項10に記載の固体酸化物形燃料電池のシール方法であって、さらに、前記不燃性ガスの供給に異常があった場合には、燃料電池への燃料の供給を停止することを特徴とする固体酸化物形燃料電池のシール方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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