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バクテリアセルロース有機ゲルを利用したリチウムイオン導電性材料、それを用いたリチウムイオン電池及びバクテリアセルロースエアロゲル

国内特許コード P08S000104
整理番号 NUBIC-2004JP0049
掲載日 2008年10月16日
出願番号 特願2006-531321
登録番号 特許第5110462号
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
登録日 平成24年10月19日(2012.10.19)
国際出願番号 JP2005011978
国際公開番号 WO2006025148
国際出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
国際公開日 平成18年3月9日(2006.3.9)
優先権データ
  • 特願2004-250716 (2004.8.30) JP
発明者
  • 矢野 彰一郎
  • 澤口 孝志
  • 萩原 俊紀
  • 前田 英明
  • 中島 恵
  • 佐々木 一博
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 バクテリアセルロース有機ゲルを利用したリチウムイオン導電性材料、それを用いたリチウムイオン電池及びバクテリアセルロースエアロゲル
発明の概要

機械的強度に優れ、イオン伝導性が高いリチウムイオン導電性材料を提供する。さらに無機材料及び/又は有機材料を取り込ませたバクテリアセルロース複合材料を提供する。また、バクテリアセルロースエアロゲルを提供する。
バクテリアセルロースヒドロゲル中の水を、リチウム化合物を含有する非水溶媒で置換する。バクテリアセルロース産生菌を、無機材料及び/又は有機材料が添加された培養培地中で培養する。バクテリアセルロースヒドロゲルを脱水乾燥する。

従来技術、競合技術の概要


従来、種々の形式の電池が実用に供されているが、電子機器のワイヤレス化等に対応するために、軽量で高起電力と高エネルギーを得ることができ、しかも自己放電の少ないことからリチウムイオン電池が注目を集めている。特に、近年一層の軽量化と薄膜化の要求に伴い、従来の電解液に代えて、ポリマー電解質を用いたリチウムイオン電池の実用化が急がれている。このようなリチウムイオン電池によれば、従来の電解液電池と比較して、電解液の漏れが少ないので、外装として、従来の金属缶に代えて、アルミニウム薄膜を有するラミネート樹脂フィルム等を用いることができ、かくして、屈曲性を有する薄型電池とすることができる点からも、種々のポリマー電解質を用いたリチウムイオン電池が研究開発されている(例えば特許文献1を参照)。



ポリマー電解質は、直線状のポリマー分子鎖の三次元の絡み合い、即ち、物理架橋したポリマーからなるマトリックス中に電解液を担持した所謂物理ゲルと、化学架橋したポリマー分子鎖からなるマトリックス中に電解液を担持した所謂化学ゲルに分けられる。化学ゲルを用いて電池を製造する場合には、例えば、電池容器内において、いわばその場でモノマーの重合によって架橋ポリマーを形成させて、簡便に化学ゲルを得ることができる利点があるが、反面、電池の電極やセパレータ中に未反応モノマーや重合開始剤が残存して、電池特性に好ましくない影響を与えるという欠点を有する。物理ゲルを用いて電池を製造する場合には、物理ゲルに適度な機械的強度を付与するために、電解液中のポリマー濃度を増やす必要があり、また、ポリマー濃度を増やさないのであれば、高分子量のポリマーを用いる必要があるが、このような場合には、加熱下に電解液中にポリマーを溶解させることが必要となり、また、そのために多大の時間を要することとなる。更に、加熱による電解質塩の劣化等の問題も生じる。



セルロースは、植物細胞壁の主成分であり、紙・パルプの原料としては高等植物である木材のセルロースが蒸解・漂白により利用されている。またセルロースを作るのは高等植物だけではなく、また、その他のセルロース源としてバクテリア、海藻、ホヤ等も知られているが、1886年、A.J.Brownが、ある種の酢酸菌が炭水化物を含む培地にセルロース膜を形成することを報告して以来、この系は生合成モデルとして注目され、研究が行われてきた。その結果、酢酸菌が生産するバクテリアセルロースは、純粋なセルロースとして菌体外に排出され、その形状としては幅数十nmのリボン状微細繊維が網目構造が形成していることが観察されるとともに、パルプ繊維に比較して極端に細いことが明らかにされた。また、その特徴としては、微細な構造を有すること、セルロースとして純度が高いこと、ヤング率が高いこと、生分解性が高いこと等も知られている。その利用は主に高付加価値製品に限定されている。例えば、特開昭59-120159号に開示されている医療用パッド、特開昭61-281800号に開示されている音響用振動板、特開昭62-36467号に開示されている高力学強度成形材料等に詳しく記載されている如くである。

【特許文献1】特開2003-317695

【特許文献2】特開昭59-120159号

【特許文献3】特開昭61-281800号

【特許文献4】特開昭62-36467号

産業上の利用分野


本発明はバクテリアセルロース有機ゲル(以下、「バクテリアセルロースオルガノゲル」とも記載する。)、及びそれを利用したリチウムイオン導電性材料、その製造方法、及びそれを用いたリチウムイオン電池に関する。また本発明は、バクテリアセルロースエアロゲル、その製造方法、及びそれを用いた新規複合材料とその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 バクテリアセルロースヒドロゲル中の水が、リチウム化合物を含有する非水溶媒で置換されている、リチウムイオン導電性材料。
【請求項2】 非水溶媒が、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレートおよびポリプロピレングリコールジアクリレートからなる群より選択される、請求項1記載のリチウムイオン導電性材料。
【請求項3】 非水溶媒が、ポリエチレングリコールジメチルエーテルである、請求項2記載のリチウムイオン導電性材料。
【請求項4】 リチウム化合物が、過塩素酸リチウム(LiClO)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)およびリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(LiN(CFSO)からなる群より選択される、請求項1から3までのいずれか1項記載のリチウムイオン導電性材料。
【請求項5】 リチウム化合物が、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドである、請求項4記載のリチウムイオン導電性材料。
【請求項6】 バクテリアセルロースヒドロゲルを、リチウム化合物を含有する非水溶媒中に浸漬させ、減圧及び加熱下に一定期間放置し、引き続き昇温させ更に減圧下で一定期間放置することにより分散媒交換を行う、リチウムイオン導電性材料の製造方法。
【請求項7】 非水溶媒が、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレートおよびポリプロピレングリコールジアクリレートからなる群より選択される、請求項6記載の方法。
【請求項8】 非水溶媒が、ポリエチレングリコールジメチルエーテルである、請求項7記載の方法。
【請求項9】 リチウム化合物が、過塩素酸リチウム(LiClO)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)およびリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(LiN(CFSO)からなる群より選択される、請求項6から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】 一段階目の加熱温度及び放置時間がそれぞれ30~90℃及び12~36時間であり、かつ二段階目の加熱温度及び放置時間がそれぞれ100~160℃及び12~36時間である、請求項6から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】 一段階目の加熱温度及び放置時間がそれぞれ60℃及び24時間であり、かつ二段階目の加熱温度及び放置時間がそれぞれ130℃及び24時間である、請求項10記載の方法。
【請求項12】 陽極、陰極及びその間に配置された請求項1から5までのいずれか1項記載のリチウムイオン導電性材料を含む、リチウムイオン電池。
産業区分
  • その他電子
  • 高分子化合物
  • 微生物工業
  • 導電材料(抵抗)
  • 電線ケーブル
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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