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魚類を性転換させる方法、魚類の精子の搾出方法

国内特許コード P08A013899
整理番号 3
掲載日 2008年10月31日
出願番号 特願2003-038356
公開番号 特開2004-242633
登録番号 特許第3721405号
出願日 平成15年2月17日(2003.2.17)
公開日 平成16年9月2日(2004.9.2)
登録日 平成17年9月22日(2005.9.22)
発明者
  • 中村 將
出願人
  • 国立大学法人 琉球大学
発明の名称 魚類を性転換させる方法、魚類の精子の搾出方法
発明の概要

【課題】ハタ科の魚類の精子を効率よく得る目的で、精子を搾出するための新規な方法を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】本発明により、成熟年齢に達したハタの雌個体にアロマターゼ阻害剤を投与することによってその個体を雄に性転換させることを特徴とする、魚類を性転換させる方法及び魚類の精子の搾出方法が与えられた。本発明の方法によってハタ科の魚類の精子を効率よく得ることが可能であり、よってハタの養殖に資することができる。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要
ハタは熱帯や亜熱帯に属する南方の海洋に生息する魚であって、美味であることから食用に適している。そのために、我が国においては沖縄を中心に活発に養殖が試みられている。その際に最も大きな問題となるのは雄の精子の確保が困難であるということであり、そのために稚魚を大量に得ることができず、ハタの養殖において障害となっている。その問題を解決するためには雄を増やすことが必要となるため、これまでに、チャイロマルハタ(Epinephelus coioides)の雌個体に男性ホルモン(アンドロゲン)を投与することにより、雌から雄への性転換させる方法が試みられてきた(非特許文献1)。しかしこの方法では、得られる精子の数が少なく、また性転換しても後に雌に戻ってしまうなどという障害があり、未だに実用には至っていない。
【0003】
ところで、アロマターゼは、テストステロンからエストラジオールへの芳香化反応を触媒する酵素であって、エストラジオール-17βの生合成において重要な役割を果たすことにより、女性ホルモンの生合成に関与していることが知られている。アロマターゼの活性を阻害する作用を有するアロマターゼ阻害剤を生体に投与すると、エストラジオールに代表される女性ホルモンの生合成が抑制される。このような作用を有するアロマターゼ阻害剤は、乳癌の治療剤として医療の現場においても使用されている。乳腺は女性ホルモンの刺激を受けて活性化するために、女性ホルモンの抑制は乳癌の治療において有効であるからである。
【0004】
一方本発明者らは、魚類の性分化の機構について種々の検討を行ってきた。その中で、ティラピア類やサケ科魚類を性ホルモン処理する事によって種々の知見を得てきた。それら一連の検討の中で本発明者らは、アロマターゼ阻害剤であるファドロゾールを性分化する前の未成熟なティラピア(Oreochromis niloticus)に投与すると雌が雄に性転換した、という知見を得ている(非特許文献2)。このようなアロマターゼの作用を考えると、上記の知見は、エストロゲンに代表される女性ホルモンが卵巣分化に直接関与しており、エストロゲンの欠如が精巣分化を誘導することを示しているものである。
【0005】
【非特許文献1】
Shinn-Lih Yeh et al., Aquaculture 62214 (2002) p1-11
【非特許文献2】
中村將 日本水産学会誌 2000年第66巻第3号 p376-379
産業上の利用分野
本発明は、ハタ科に属する魚類の成熟年齢に達した雌の個体にアロマターゼ阻害剤を投与することによってその個体を雄に性転換させることを特徴とする、魚類を性転換させる方法及び当該方法により得られた性転換した魚類に関する。更に本発明は、アロマターゼ阻害剤を投与することにより雌から雄に性転換した個体より精子を搾出することを特徴とする、魚類の精子の搾出方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 ハタ科に属する魚類の成熟年齢に達した雌の個体にアロマターゼ阻害剤を投与することによって該個体を雄に性転換させることを特徴とする、魚類を性転換させる方法。
【請求項2】 前記アロマターゼ阻害剤がファドロゾールである、請求項1記載の方法。
【請求項3】 前記ハタ科に属する魚類がマハタ属に属する魚類である、請求項1記載の方法。
【請求項4】 前記マハタ属に属する魚類がカンモンハタである、請求項3記載の方法。
【請求項5】 ハタ科に属する魚類の成熟年齢に達した雌の個体にアロマターゼ阻害剤を投与することにより雌から雄に性転換した個体を作製し、雄に性転換した該個体より精子を得ることを特徴とする、魚類の精子の搾出方法。
産業区分
  • 水産
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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