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誘発電位検査装置及びそれを用いた誘発電位検査システム コモンズ

国内特許コード P08A013965
整理番号 P05-024
掲載日 2008年10月31日
出願番号 特願2005-058258
公開番号 特開2006-239096
登録番号 特許第4547498号
出願日 平成17年3月2日(2005.3.2)
公開日 平成18年9月14日(2006.9.14)
登録日 平成22年7月16日(2010.7.16)
発明者
  • 井川 信子
  • 谷萩 隆嗣
出願人
  • 国立大学法人 千葉大学
発明の名称 誘発電位検査装置及びそれを用いた誘発電位検査システム コモンズ
発明の概要 【課題】
高い検査精度を有しながらも測定時間の短縮を行うことのできる誘発電位検査装置を提供すること。
【解決手段】
誘発電位信号データを記録する誘発電位データ記録部と、誘発電位データ記録部が記録した誘発電位信号データに対してWavelet変換を行うWavelet変換部と、Wavelet変換部が変換した誘発電位信号データを表示装置に表示する表示部と、を有する誘発電位検査装置とする。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


ABRとは、両耳あるいは方耳から音刺激を与えてから10ms以内の潜時をもって現れる短潜時の聴性誘発反応であって、その反応は、1μV以下の低電位の振幅を有し、また、第I波から第VII波と呼ばれる波を含んで構成される多様性の陽性波として観測される。



ABRの信号(以下「ABR信号」という。)におけるピーク潜時は安定した一次反応であって再現性が高く、また、生理学及び解剖学においてその起源がほぼ特定され、脳幹聴覚経路上のどの部分であるかがほぼ明らかにされている。したがって、このABRを検査することで聴覚障害又は脳幹障害の診断補助、脳幹内病変が聴覚系神経路に与える障害の程度の診断、及び、意識障害や脳死判定の補助等臨床検査を行うことが可能であり、また、耳鼻科においては他覚的聴覚検査としても利用することができる。なお他覚的聴覚検査とは、新生児や乳幼児を含め、被験者が自分で“聞こえるか聞こえないか”について正確な意思表示ができない場合、全身麻酔下の被験者や重症な身体障害により意思表示が困難な場合、更には、犯罪捜査などで被験者が“聞こえているのに聞こえないふりをする”いわゆる詐称難聴の可能性のある場合などにおいて実施される検査である。



ところで、ABR信号は微弱な信号であって多くのノイズが含まれており、精度の高い検査のためにはこのノイズを除去する必要がある。ノイズを除去する方法としては例えばABR信号を複数加算し、その平均を算出する方法がある(以下「加算平均法」という。例えば下記非特許文献1参照)。



しかしながら、上記加算平均法では、多数回(2000回程度)のABR信号測定を行う必要があるため、測定に時間がかかるという課題が残る。例えば加算平均法の典型的な例では検査に20分程度要してしまい、被験者に与える負担は大きい。



また一方で、上記加算平均法の平均回数を低減する方法として、例えば下記非特許文献2及び3にはカルマンフィルタを用いてABR伝達関数を求める方法が記載されている。



【非特許文献1】
「誘発電位検査装置Neuropackμ」、日本光電総合カタログ、日本光電株式会社、2001年
【非特許文献2】
井川信子、谷萩隆嗣“カルマンフィルタを適用した最小分散推定による聴性脳幹反応波形の伝達関数の推定と特徴抽出”、Journal of Signal Processing(信号処理)、2004年、8巻、4号、335~349頁
【非特許文献3】
Nobuko Ikawa, Takashi Yahagi、“FeatureExtraction and Identification of Transfer Function for Auditory BrainstemResponse,”、Journal of Signal Processing, 2004, Vol. 8,No.6, pp.473-484

産業上の利用分野


本発明は、誘発電位検査装置に関し、特に、聴性脳幹反応(Auditory Brainstem Response、以下「ABR」という)の検査に好適なものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
聴性脳幹反応に基づく、時間に対する誘発電位信号データを記録する誘発電位信号データ記録部と、
前記誘発電位信号データ記録部が記録した前記時間に対する誘発電位信号データに対して連続Wavelet変換を行い、時間に対する周波数の変化に変換するWavelet変換部と、
第V波における前記時間データに対する周波数の変化を、表示装置に表示する表示制御部と、を有する誘発電位検査装置。

【請求項2】
前記Wavelet変換部が行うWavelet変換の基底関数は、Gauss関数、Mexican Hat関数、及びMeyer関数の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1記載の誘発電位検査装置。

【請求項3】
被験者に装着される複数の電極と、
被験者に音圧刺激を与えるためのイヤホンと、
表示装置と、
前記複数の電極から取得される、聴性脳幹反応に基づく、時間に対する誘発電位信号データを記録する誘発電位信号データ記録部、前記誘発電位信号データ記録部が記録した前記時間に対する誘発電位信号データに対して連続Wavelet変換を行い、時間に対する周波数の変化に変換するWavelet変換部、第V波における前記時間データに対する周波数の変化を表示装置に表示する表示制御部、前記イヤホンに対して音圧刺激を出力させる音出力部、を有する誘発電位検査装置と、を有する誘発電位検査システム。

【請求項4】
前記誘発電位検査装置における前記Wavelet変換部が行うWavelet変換の基底関数は、Gauss関数、Mexican Hat関数、及びMeyer関数の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項3記載の誘発電位検査システム。

【請求項5】
聴性脳幹反応に基づく、時間に対する誘発電位信号データを記録する誘発電位信号データ記録部と、
前記誘発電位信号データ記録部が記録した前記時間に対する誘発電位信号データに対して離散Wavelet変換を行い、前記誘発電位信号データを、第V波の存在する周波数範囲を含む複数の周波数範囲で分割するWavelet変換部と、
前記Wavelet変換部が変換した、第V波の存在する周波数範囲を含む複数の周波数範囲で分割された前記誘発電位信号データを、表示装置に表示する表示制御部と、を有する誘発電位検査装置。

【請求項6】
前記Wavelet変換部が行うWavelet変換の基底関数は、Gauss関数、Mexican Hat関数、Meyer関数、Daubechies関数、Biorthogonal関数の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1記載の誘発電位検査装置。

【請求項7】
被験者に装着される複数の電極と、
被験者に音圧刺激を与えるためのイヤホンと、
表示装置と、
前記複数の電極から取得される、聴性脳幹反応に基づく、時間に対する誘発電位信号データを記録する誘発電位信号データ記録部、前記誘発電位信号データ記録部が記録した前記時間に対する誘発電位信号データに対して離散Wavelet変換を行い、前記誘発電位信号データを、第V波の存在する周波数範囲を含む複数の周波数範囲で分割するWavelet変換部、前記Wavelet変換部が変換した、第V波の存在する周波数範囲を含む複数の周波数範囲で分割された前記誘発電位信号データを、表示装置に表示する表示制御部、前記イヤホンに対して音圧刺激を出力させる音出力部、を有する誘発電位検査装置と、を有する誘発電位検査システム。

【請求項8】
前記誘発電位検査装置における前記Wavelet変換部が行うWavelet変換の基底関数は、Gauss関数、Mexican Hat関数、Meyer関数、Daubechies関数、Biorthogonal関数の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項7記載の誘発電位検査システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005058258thum.jpg
出願権利状態 登録
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