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自閉症の診断薬 コモンズ

国内特許コード P08A013976
整理番号 P05-045
掲載日 2008年10月31日
出願番号 特願2005-125770
公開番号 特開2006-300844
登録番号 特許第4677556号
出願日 平成17年4月22日(2005.4.22)
公開日 平成18年11月2日(2006.11.2)
登録日 平成23年2月10日(2011.2.10)
発明者
  • 橋本 謙二
  • 伊豫 雅臣
  • 森 則夫
  • 武井 教使
  • 三辺 義雄
  • 中村 和彦
  • 岩田 泰秀
  • 関根 吉統
  • 土屋 賢治
  • 辻井 正次
出願人
  • 学校法人千葉大学
発明の名称 自閉症の診断薬 コモンズ
発明の概要

【課題】
新しい自閉症の診断薬を提供すること。
【解決手段】
抗脳由来神経栄養因子抗体を有効成分とする自閉症の診断薬であって、該抗体を用いて血液中の脳由来神経栄養因子を測定することによって、自閉症が診断される。とくに、抗脳由来神経栄養因子抗体と標識化抗脳由来神経栄養因子抗体とを用いて患者血液中の脳由来神経栄養因子の濃度を測定することによって該診断が容易に行われる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


自閉症は、アメリカのカナー博士により、1943年に“情緒接触の自閉的障害”として、最初に記載された障害である。発症は人生の極めて早期であり、主要症状として周囲からの極端な孤立と自閉化、特異な言語症状、強迫的な同一性保持が指摘されている。自閉症は、人生の早い時期に障害が現れ、発達の過程によって状態が変わっていく発達障害であり、未だ特定できない高次の中枢神経系の障害であると推測されている。



一方、高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、他人との社会的関係の形成の困難さ、言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。自閉症の罹病率は、子供1万人あたり7~16人であり、高機能自閉症は自閉症のおおよそ11~34%であると報告されている(非特許文献1)。高機能自閉症の原因は現在のところ明らかでないが、脳の機能障害および発達障害を基盤とする生物学的要因と発達段階における環境からの心理学的要因が複雑に絡み合っているものと推測されている。



自閉症の診断は、米国精神医学会の診断基準(DSM-IV)、世界保健機構WHOのICD-10、ADI-R(Autism Diagnostic Interview-Revised)を用いた面接で行なわれている。自閉症の研究では、自閉症患者の血液中のセロトニンの量が増加していることが報告されているが、自閉症の生物学的マ-カ-は未だ確立されていない。一方、セロトニンの再取り込みを阻害する抗うつ薬は、自閉症の治療薬として使用されていることより、自閉症におけるセロトニン神経系の関与が示唆されている。また、セロトニン受容体およびドーパミン受容体の拮抗薬である非定型抗精神病薬リスペリドンも自閉症に有効であることが示唆されている。自閉症の病態の特殊性から早期診断、早期治療、社会復帰活動、予防といった包括的な治療体系の確立が望まれている。



ところで脳由来神経栄養因子(BDNF)は、脳内で発見された神経栄養因子の一つであり、脳内神経回路網の形成や発達、さらにはその生存維持に重要な役割を果たしていることが判明している。さらに1990年代後半には、脳由来神経栄養因子はシナプスの可塑性にも関与し、記憶や学習にも重要な役割を果たしていることが知られており、また神経細胞死に対して神経保護作用も有することが報告されている。セロトニン取り込み阻害薬などの抗うつ薬の慢性投与により、ラット海馬における脳由来神経栄養因子の量が増加することが示唆されており、脳由来神経栄養因子とセロトニン神経系との関係も指摘されている。最近の遺伝子改変動物を用いた研究より、脳由来神経栄養因子の減少はセロトニン神経系の低下を引き起こし、攻撃性などの精神症状との関連が報告された(非特許文献2)。しかしながら、自閉症患者の血液中における脳由来神経栄養因子の濃度を測定した報告があるが(非特許文献3)、比較する健常者の年齢が異なり、病態による変化であるか、年齢に伴う変化であるかは明らかでない。




【非特許文献1】マッキントッシュ KEら著、Annotation: The similarilities and differences between autistic disorder and Aspergar’s disorder: a review of the empirical evidence. Journal of Child Psychology and Psychiatry (2004) 45: 421-434)

【非特許文献2】ライオンズ,WEら著、 Brain-derived neurotrophic factor-deficient mice develop aggressiveness and hyperphagia in conjunction with brain serotonergic abnormalities. Proc Natl Acad Sci USA (1999) 96: 15239-15244)

【非特許文献3】ミヤザキ,Kら著、Serum neurotrophin concentrations in autism and mental retardation: a pilot study. Brain Dev (2004) 26: 292-295.

産業上の利用分野


本発明は、自閉症の診断薬に属する。さらに詳しくは抗脳由来神経栄養因子抗体を主成分とする自閉症の診断薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
抗脳由来神経栄養因子抗体を主成分とする高機能自閉症の診断薬。

【請求項2】
患者の血液中の脳由来神経栄養因子の濃度を測定するための請求項1記載の高機能自閉症の診断薬。

【請求項3】
抗脳由来神経栄養因子抗体および標識化抗脳由来神経栄養因子抗体からなる高機能自閉症の診断薬。
産業区分
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 権利存続中
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