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多塩素化ビフェニル及びダイオキシン類を脱塩素化する微生物群集及びデハロバクター属細菌、並びに該微生物群集及び該デハロバクター属細菌の用途 コモンズ

国内特許コード P08P005832
整理番号 NU-0167
掲載日 2008年11月7日
出願番号 特願2007-114943
公開番号 特開2008-263925
登録番号 特許第5305212号
出願日 平成19年4月25日(2007.4.25)
公開日 平成20年11月6日(2008.11.6)
登録日 平成25年7月5日(2013.7.5)
発明者
  • 吉田 奈央子
  • 葉 麗珍
  • 馬場 大輔
  • 片山 新太
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 多塩素化ビフェニル及びダイオキシン類を脱塩素化する微生物群集及びデハロバクター属細菌、並びに該微生物群集及び該デハロバクター属細菌の用途 コモンズ
発明の概要

【課題】PCBを脱塩素化する新規な微生物群集及び微生物を提供することを目的とする。【解決手段】以下の特性を備え、多塩素化ビフェニル及びダイオキシン類を脱塩素化する微生物群集が提供される:(1)脱塩素化能を有する微生物としてデハロバクター(Dehalobacter)属細菌を含む;(2)水素を電子供与体として脱塩素化を行う;(3)酢酸及び二酸化炭素を炭素源として利用できる;(4)10mM以下の硝酸又は硫酸の存在下で脱塩素化活性を維持する;(5)3価鉄により脱塩素化活性が阻害される。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


環境汚染物質であるポリ塩化ビフェニル(以下、「PCB」と略す)の処理方法として、高温焼却法、脱塩素化分解法(化学抽出分解法、有機アルカリ金属分解法、触媒水素化脱塩素化法、アルカリ触媒分解法、金属ナトリウム法など)、水熱酸化分解(超臨界水化法、水熱分解法など)、還元熱化学分解法(溶融触媒抽出法、気相水素還元法)等が開発されている。一方、生物学的にPCBを分解する方法の研究も進められおり、PCB脱塩素化能を有する微生物又は微生物群集に関していくつかの報告がなされた(非特許文献1~5)。具体的には、PCBを脱塩素化する微生物としてクロロフレキシ(Chloroflexi)門デハロコッコイデス(Dehalococoides)属細菌が単離されている(非特許文献1)。海洋環境からは、クロロフレキシ門のo-17およびDF-1が集積物として獲得されている(非特許文献2、3)。一方、昨年には、河川堆積物培養物において、ファーミキューテス(Firmicutes)門のデハロバクター(Dehalobacter)属細菌がデハロコッコイデス属細菌と共にPCBを脱塩素化することを示唆することが報告された(非特許文献4)。また、デハロコッコイデス属細菌が単独で脱塩素化をすることが示された(非特許文献5)。

【非特許文献1】Fennell, D. E., I. Nijenhuis, S. F. Wilson, S. H. Zinder, and M. M. Haggblom. 2004. Dehalococcoides ethenogenes strain 195 reductively dechlorinates diverse chlorinated aromatic pollutants. Environ. Sci. Technol. 38:2075?2081.

【非特許文献2】Cutter, L. A., J. E. M. Watts, K. R. Sowers, and H. D. May. 2001. Identification of a microorganism that links its growth to the reductive dechlorination of 2,3,5,6-chlorobiphenyl. Environ. Microbiol. 3:699-709.

【非特許文献3】Wu, Q., J. E. M. Watts, K. R. Sowers, and H. D. May. 2002. Identification of a bacterium that specifically catalyzes the reductive dechlorination of polychlorinated biphenyls with doubly flanked chlorines. Appl. Environ. Microbiol. 68:807-812.

【非特許文献4】Yan, T., T. M. LaPara, and P. J. Novak 2006. The effect of varying levels of sodium bicarbonate on polychlorinated biphenyl dechlorination in Hudson River sediment cultures. Environ. Microbiol. 8:1288-1298.

【非特許文献5】Bedard,D., L. Kirsti, M. Ritalahti, and Frank E. Loffler.(2007) Dehalococcoides in a Sediment-Free, Mixed Culture Metabolically Dechlorinate the Commercial Polychlorinated Biphenyl Mixture Aroclor 1260 Appl. Envir. Microbiol. In press

産業上の利用分野


本発明は新規な微生物群集及びデハロバクター属細菌に関する。詳しくは、多塩素化ビフェニル及びダイオキシン類を脱塩素化する微生物群集及びデハロバクター属細菌、並びにその取得法及び用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の特性、即ち、
(1)脱塩素化能を有する微生物としてデハロバクター(Dehalobacter)属細菌を含む;
(2)水素を電子供与体として脱塩素化を行う;
(3)酢酸及び二酸化炭素を炭素源として利用できる;
(4)10mM以下の硝酸又は硫酸の存在下でも脱塩素化活性を維持する;
(5)3価鉄により脱塩素化活性が阻害される、
を備え、多塩素化ビフェニル及びダイオキシン類を脱塩素化する微生物群集であって、
脱塩素化能を有する微生物としてデハロバクター属細菌を2種含み、
前記デハロバクター属細菌の片方における16SリボソームRNA遺伝子が配列番号1の塩基配列を有し、他方における16SリボソームRNA遺伝子が配列番号2の塩基配列を有し、
受託番号がNITE P-353である、微生物群集。

【請求項2】
以下の特性、即ち、
(1)水素を電子供与体として脱塩素化を行う;
(2)酢酸及び二酸化炭素を炭素源として利用できる;
(3)10mM以下の硝酸又は硫酸の存在下でも脱塩素化活性を維持する;
(4)3価鉄により脱塩素化活性が阻害される、
を備え、多塩素化ビフェニル及びダイオキシン類を脱塩素化するデハロバクター属細菌であって、
16SリボソームRNA遺伝子が配列番号1又は2の塩基配列を有し、
受託番号がNITE P-353である微生物群集に含まれる
デハロバクター属細菌。

【請求項3】
請求項に記載の微生物群集、又は請求項に記載のデハロバクター属細菌を、多塩素化ビフェニル及び/又はダイオキシン類を含む汚染物に作用させることを特徴とする浄化方法。

【請求項4】
前記多塩素化ビフェニルが2,3,4,5-テトラクロロビフェニル又は2,3,4-トリクロロビフェニルであることを特徴とする、請求項に記載の浄化方法。

【請求項5】
前記ダイオキシン類が1,2,3-トリクロロジベンゾ-p-ジオキシンであることを特徴とする、請求項又はに記載の浄化方法。

【請求項6】
デハロバクター属細菌を多塩素化ビフェニルに作用させることを特徴とする、多塩素化ビフェニルを1塩素化物まで脱塩素化する方法であって、
前記デハロバクター属細菌が、請求項に記載の微生物群集に含まれるデハロバクター属細菌、又は請求項に記載のデハロバクター属細菌であることを特徴とする方法。

【請求項7】
前記多塩素化ビフェニルが2,3,4,5-テトラクロロビフェニル又は2,3,4-トリクロロビフェニルであり、前記1塩素化物が2-モノクロロビフェニル又は4-モノクロロビフェニルであることを特徴とする、請求項に記載の方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • その他衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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