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船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出方法及び装置

国内特許コード P08A014151
掲載日 2008年12月19日
出願番号 特願2005-041649
公開番号 特開2006-224836
登録番号 特許第4016115号
出願日 平成17年2月18日(2005.2.18)
公開日 平成18年8月31日(2006.8.31)
登録日 平成19年9月28日(2007.9.28)
発明者
  • 草田 健太郎
  • 木村 利治
  • 寺西 陽子
出願人
  • 防衛装備庁長官
発明の名称 船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出方法及び装置
発明の概要 【課題】 船舶の探知に関して、雑音中に埋もれた探知信号である交流水中電界信号又は交流磁気信号を抽出する信号処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】 所定のサンプリング周波数で、電界センサより交流水中電界信号又は磁気センサより交流磁気信号を取り込み、離散ウェーブレット変換用DSP45で周波数帯域分割を行い、探知信号と有色雑音を分離し、その後ノイズキャンセル部用DSP47で白色雑音を除去することにより、探知信号を抽出する。また、ノイズキャンセラ本体47bは探知信号のような非定常信号用に拡張するため、FIRフィルタのフィルタ係数を状態変数とするカルマンフィルタを含み、データ点毎に前記フィルタ係数を逐次最適値に調整し、白色雑音に埋もれた信号を抽出する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


航行している船舶は、その船体の腐食や防食に起因して水中に電流が流れ、電磁界を発生している。この電磁界は船舶の有するプロペラの回転等により周期的(極低周波)に変化する性質がある。



従来、本出願人において、前記航行している船舶の腐食や防食に起因する交流水中電界信号又は交流磁気信号の検出による探知方法として、電界又は磁界のセンサシステムから得られた離散測定データに対して、自己相関処理を行うことにより雑音を取り除き、フーリエ解析を用いて周波数解析を行う方法が採られていた。



また、白色雑音除去のためのノイズキャンセラとしては、適応フィルタを用いたものがある。適応フィルタとは信号、雑音ともに定常性があるという仮定の下、観測信号を入力として抽出したい信号(所望信号)との平均2乗誤差を最小にするようにフィルタ係数を少しずつ自己調整し、最適推定値を出力するフィルタである。この最適フィルタ係数を求めるアルゴリズムを適応アルゴリズムといい、代表的なもとのとして、LMSアルゴリズムやSDMアルゴリズムがある。その適応フィルタを利用したノイズキャンセラの一例として、白色雑音によって乱された正弦波を観測信号とし、その観測信号から原信号、この場合正弦波、を抽出する適応ラインエンハンサと呼ばれるものがある。図5に適応ラインエンハンサの構成図を示す。



図5の適応ラインエンハンサは、FIR(有限インパルス応答)フィルタ30と適応アルゴリズム(LMSアルゴリズム等)31とを備え、FIRフィルタ30はN個(N:整数)の遅延演算子30aとN個のフィルタ係数部30bを有している。yk-1,yk-2,…,yk-Nは離散時刻kでの1段目~N段目の遅延演算子30aの出力信号、h1,k,h2,k,…,hN,kは離散時刻kでの1段目~N段目のフィルタ係数部30bのフィルタ係数である。フィルタ係数h1,k,h2,k,…,hN,kはFIRフィルタ30の入力信号yと出力z^との誤差eに応じて所定の適応アルゴリズムで変化させる。



この場合、例えば、白色雑音vによって乱された正弦波信号zを入力信号yとしたとき、その入力信号から白色雑音の抑圧された原信号(正弦波)を出力z^として抽出することができる。

産業上の利用分野


本発明は、船舶の探知に関して、雑音中に埋もれた探知信号である船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号を抽出する信号処理技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
船舶の探知を行うため、水中での船舶の腐食や防食に起因する交流水中電界信号又は交流磁気信号を探知信号として抽出する船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出方法であって、
界センサによって検出された交流水中電界信号又は磁気センサによって検出された交流磁気信号を、所定のサンプリング周波数で離散測定データとして得する取得ステップと、
取得された前記離散測定データを離散ウェーブレット変換で周波数帯域分割することにより、前記探知信号の存在する周波数帯域と測定環境下での有色雑音の周波数帯域とを分離する分離ステップと、
前記離散ウェーブレット変換による周波数帯域分割後の前記離散測定データに対して、白色雑音除去のためのディジタルフィルタであるノイズキャンセラを適用して、前記探知信号を抽出する抽出ステップと、
を含むことを特徴とする船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出方法。

【請求項2】
前記ノイズキャンセラは、前記周波数帯域分割後の前記離散測定データが入力されるFIRフィルタ及びカルマンフィルタを有し、
前記抽出ステップは、
前記FIRフィルタのフィルタ係数を状態変数として前記カルマンフィルタによりデータ点毎に最適フィルタ係数を逐次求める導出ステップと
求められた前記最適フィルタ係数により構成される前記FIRフィルタによって、前記周波数帯域分割後の離散測定データから白色雑音除去後離散データを得る白色雑音除去ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1記載の船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出方法。

【請求項3】
前記ノイズキャンセラは適応フィルタをさらに有し、
前記導出ステップに先だって、前記周波数帯域分割後の前記離散測定データを前記適応フィルタにかけ、所定の適応アルゴリズムにより一度フィルタ係数を求め、該フィルタ係数を正規化したものを、前記状態変数である前記FIRフィルタのフィルタ係数の初期値に設定する処理を実行することを特徴とする請求項2記載の船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出方法。

【請求項4】
船舶の探知を行うため、水中での船舶の腐食や防食に起因する交流水中電界信号又は交流磁気信号を探知信号として抽出する船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出装置であって、
交流水中電界信号を検出する電界センサ又は交流磁気信号を検出する磁気センサと、
検出された前記交流水中電界信号又は前記交流磁気信号を所定のサンプリング周波数で離散測定データとして取り込み、この離散測定データを離散ウェーブレット変換で周波数帯域分割して前記探知信号の存在する周波数帯域と測定環境下での有色雑音の周波数帯域とを分離する離散ウェーブレット変換手段と、
前記離散ウェーブレット変換手段による周波数帯域分割後の前記離散測定データから白色雑音を除去して前記探知信号を抽出するディジタルフィルタであるノイズキャンセラと
を備えたことを特徴とする船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出装置。

【請求項5】
前記ノイズキャンセラは、前記周波数帯域分割後の前記離散測定データが入力されるFIRフィルタ及びカルマンフィルタを有し、
前記カルマンフィルタは、前記FIRフィルタのフィルタ係数を状態変数としてデータ点毎に最適フィルタ係数を逐次求め
前記FIRフィルタは、前記カルマンフィルタによって求められた前記最適フィルタ係数により構成され、前記周波数帯域分割後の前記離散測定データから白色雑音除去信号を得ることを特徴とする請求項4記載の船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出装置。

【請求項6】
前記ノイズキャンセラは適応フィルタをさらに有し、
前記周波数帯域分割後の前記離散測定データを前記適応フィルタにかけ、所定の適応アルゴリズムにより一度フィルタ係数を求め、そのフィルタ係数を正規化したものを、前記状態変数である前記FIRフィルタのフィルタ係数の初期値とすることを特徴とする請求項5記載の船舶に伴う交流水中電界信号又は交流磁気信号抽出装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005041649thum.jpg
出願権利状態 登録
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