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キトサンの極細繊維及びその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P08P005798
整理番号 NI0700012
掲載日 2008年12月25日
出願番号 特願2007-156768
公開番号 特開2008-308780
登録番号 特許第4992024号
出願日 平成19年6月13日(2007.6.13)
公開日 平成20年12月25日(2008.12.25)
登録日 平成24年5月18日(2012.5.18)
発明者
  • 大川 浩作
  • 山本 浩之
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 キトサンの極細繊維及びその製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】高分子溶液の粘度低下を引き起こす事なく分子鎖の自由運動頻度を上げ、かつ、速やかに揮発する性質を有する溶媒を探求することで、天然多糖類の有機酸溶液から直接ナノ繊維を得る。
【解決手段】多糖類の有機溶媒溶液の吐出口とターゲットとの間に高電圧が印加され、該高電圧の電場の引力により該多糖類をターゲットに曳いて細化し、直径が40nm以上100nm以下である極細繊維とする。多糖類はセルロース又はキトサンであることを特徴とする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年、医療分野では、足場材料、細胞接着等のために直径100nm以下の繊維(以下ナノ繊維)の作製が望まれている。



この細さの繊維直径を持つ繊維の作製を達成できる手法は幾つか知られている。このなかで、電気紡糸(エレクトロスピニング)法は、種々の高分子溶液から直接ナノ直径を持つ繊維を作製できる(例えば、下記特許文献1参照)。既に広範な種類の高分子のナノ繊維作製に適用可能である事が報告されているが、代表的な2種の天然多糖である、セルロースキトサンについては、安定的に繊維生産可能な紡糸条件は未だ見いだされていない。



セルロースキトサンは、天然多糖類の中でも特に産生量の高いものであり、繊維原料としての重要な天然資源である。溶液紡糸においては、セルロースキトサンを溶解し、かつ、曳糸性に優れた溶液を与え、同時に結晶性の高い繊維として凝集させる溶媒は、これまでにも幾つか知られている。セルロースの場合、とくに、パルプ原料から生産される再生セルロース繊維工業の歴史が示すように、N-メチルモルホリンN-オキシドを含む水溶液を紡糸溶媒および酸性凝固剤の種々に組み合わせが提案され、工業生産に用いられてきた。



近年、高分子溶液からナノ繊維を直接紡糸する技術として、電気紡糸を取り扱う材料系文献基礎科学的側面の解明を試みた学術論文が多数出版されている。



電気紡糸によって作製されるナノ繊維材料は、微細な繊維が絡まり合ってできた不織布シート状の形態を持つ。電気紡糸時のポリマー濃度、粘性係数、および、溶液表面張力を最適化する事により、60ナノメートルから100ナノメートルの平均直径のナノ繊維の不織布様材料が形成可能である。電気紡糸に関する最初の特許は、1930年代のFormhaltによるものであり、この文献では、セルロースアセテート溶液の電気紡糸が試みられている。



上述のように、電気紡糸の現在の開発用途として、医療工学系材料が主流であるので、とくに、セルロースあるいはキトサンに代表される生体適合性良好な天然多糖の電気紡糸が試みられてきた。しかしながら、セルロースあるいはキトサン溶液の直接電気紡糸によるナノ繊維形成の成功例は無い。通常の溶液紡糸に関しては、セルロースキトサンについては、溶液紡糸の条件はほぼ確立され、透明な紡糸原液を与える溶媒も見いだされている。これらの溶媒のほとんどは、電気紡糸に用いるには不適切な場合が多い。



上記の理由として幾つかの高分子化学的理由は考えられるが、最も考慮すべき事項は、天然多糖の溶解状態での高分子構造である。天然多糖の電気紡糸に関する出版物の幾つかは、繊維形成不成功または貧再現性の結果を記載しているが、このような実験例の多くは、前述の考察が欠けているように思われる。即ち、特にセルロースキトサンのような高結晶性かつ分子間相互作用力の極めて強い高分子の電気紡糸を成功裏に行うためには、紡糸原液内の高分子鎖の相互作用の状態を制御し、分子鎖間非共有結合および物理的な分子鎖の絡まり合いを極力抑え、溶液中高分子の自由運動を促進する必要がある。反面、溶質高分子のこのような状態は、溶液粘度の低下を引き起こすので、電気紡糸技術における二律背反的な要素となる。さらに、溶媒の揮発性も繊維形成に関わる要因である。




【特許文献1】特開2006-312794号公報

産業上の利用分野


本発明は、電気紡糸によるキトサンの極細繊維及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トリフロロ酢酸のみに、分子量が230,000から1,810,000のキトサンを2~8重量%溶解した有機溶媒溶液の吐出口とターゲットとの間に高電圧が印加され、該高電圧の電場の引力により該キトサンの有機溶媒溶液を該ターゲットに曳いて細化しアルカリ処理して得た繊維であって、該繊維の直径が40nm以上100nm以下であることを特徴とする極細繊維。

【請求項2】
トリフロロ酢酸のみに、分子量が230,000から1,810,000のキトサンを2~8重量%溶解した有機溶媒溶液の吐出口とターゲットとの間に高電圧を印加し、該高電圧の電場の引力により該キトサンの有機溶媒溶液を該ターゲットに曳いて細化した後に、アルカリ処理を施して、直径が40nm以上100nm以下の繊維とすることを特徴とする極細繊維の製造方法
産業区分
  • 布製品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007156768thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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