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コロイド粒子の沈殿・浮遊方法及びその方法を利用した処理装置 新技術説明会

国内特許コード P08A014179
掲載日 2009年1月9日
出願番号 特願2007-069670
公開番号 特開2008-229427
登録番号 特許第5239006号
出願日 平成19年3月17日(2007.3.17)
公開日 平成20年10月2日(2008.10.2)
登録日 平成25年4月12日(2013.4.12)
発明者
  • 大川 浩一
  • 中村 貴司
出願人
  • 国立大学法人秋田大学
発明の名称 コロイド粒子の沈殿・浮遊方法及びその方法を利用した処理装置 新技術説明会
発明の概要

【課題】本発明は、超音波を水溶液に照射することで、生成する硝酸等を利用して酸性化剤等のpH調整剤や凝集剤を使用せずに、もしくは、削減して溶液中の微粒子を沈殿させるものである。
【解決手段】水溶液への超音波照射により、水溶液中に定常波を発生させ、その力や急激な圧力変化で、さまざまな化学反応を得る。また、空気雰囲気においては水と空気が反応し亜硝酸、硝酸等の強酸が水溶液中に合成される。アルゴン雰囲気中では、これら強酸は合成されず過酸化水素のみ生成する。まず、ゼータ電位を測定することで、各pHにおける粒子の電位を算出でき、沈殿させることのできるpH値(等電点)を見つける。沈殿させたい場合はゼータ電位の等電点のpH値になるよう超音波を照射する。また、場合により反応雰囲気を変更する。逆に浮遊させたい場合はゼータ電位の等電点のpH値を避けるように超音波を照射する。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


コロイド溶液中の粒子は、プラスか、マイナスに帯電しており、反発によって拡散している状態を保つ。粒子の帯電量がゼロになると、沈殿が起こる。これらの現象はゼータ電位の値によって、拡散、沈殿の起こりやすさを知ることができる。この値は、粒子の種類、形状、サイズおよび溶液のpH、濃度に起因するところが多い。コロイド溶液は、使用目的によって、溶液内のコロイド粒子を沈殿させたいか拡散させたいか異なる。たとえば泥水や微粉末金属溶液等の不要な微粉末を含有する溶液処理の場合はコロイド粒子の沈殿が望まれる。特に、鉱物等を採取した後は成形に水を利用するため石粉末のコロイド溶液が多量に生じる。その処理は、粒子の帯電量(ゼータ電位)をゼロにし、沈殿させる方法が利用され、pH調整剤や無機凝集剤を用いる。そのために、沈殿物は純粋な鉱石のみだけでなく、投入薬剤由来の化学元素が混合することとなり、廃棄や再利用に悪影響を及ぼす。沈殿させたくない場合とは、化粧水等が挙げられる。化学薬品やpH調整剤が利用され、使用時に有効成分であるコロイド粒子が均一に取り出せるよう、溶液内での均一分散が望まれる。
従来、超音波は主に物理的作用である振動、攪拌や粉砕等の効果を狙った利用が多く、汚泥等を超音波で破壊し、そのあと、酸性化剤を加えて沈殿させているケースがある(非特許文献1)。本発明はそれらと性質が異なり、超音波の高周波数域を水溶液に照射することで、キャビティ(高温高圧場)、ラジカル、過酸化水素、亜硝酸、硝酸といった化学反応を選択的に引き起こし、それ、もしくはそれらを利用して安定なコロイド溶液(懸濁液)を作成もしくは懸濁液中の浮遊物を沈殿させる方法である。また、化学的作用の補助として、高周波数により微粒子に微細振動を与える物理的作用による力が、ゼータ電位による粒子間の反発力に勝った場合は粒子が結合し、粒子塊となり沈殿をより起こしやすい状態にする。逆にコロイド溶液や懸濁液を作成する場合は、微細振動による攪拌作用が補助となり、均一に分散しやすい状態とする。
なお、公知技術として、水溶性有機物や微生物等のコロイド粒子を含む処理水に対して、高周波分離手段により高周波をかけて高周波電界による誘導プラズマを発生させて処理水を最適に共振させることで、水溶性有機物の吸着性を促進させるようになっており、この高周波電界による誘導プラズマによって水溶性有機物は水分子に再び溶け込むことがなくなり完全分離させるようになっていることが知られている(特許文献1,2を参照)。




【特許文献1】特開2000-263056

【特許文献2】特開2003-112186

【非特許文献1】第15回ソノケミストリー討論会講演論文集(2006) 汚染土壌中VOCの洗浄・無害化プロセス 香田忍ら pp31‐32

産業上の利用分野


本発明は、微粒子に関し、特にコロイド粒子の沈殿・浮遊方法及びその方法を利用した処理装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
コロイド粒子を含む溶液に、50kHz~1000kHzの超音波を照射し、化学反応を引き起こすことにより、前記溶液中に硝酸、亜硝酸及び/又は過酸化水素を生成させ、前記溶液のpHを前記コロイド粒子の等電点のpHへと近づけることによって前記コロイド粒子を沈殿させる、コロイド粒子の沈殿方法。

【請求項2】
前記超音波の照射時間を変更することにより前記溶液のpHを制御する、請求項1に記載のコロイド粒子の沈殿方法。

【請求項3】
前記超音波の照射により、前記溶液中に、前記硝酸、前記亜硝酸及び/又は前記過酸化水素、並びに、ラジカルを連続的に生成させる、請求項1に記載のコロイド粒子の沈殿方法。

【請求項4】
さらに、前記超音波の出力及び周波数を変更することにより前記コロイド粒子を微細化せずに沈澱させる、請求項1に記載のコロイド粒子の沈澱方法。

【請求項5】
前記化学反応の反応雰囲気を制御することにより前記硝酸、前記亜硝酸及び/又は前記過酸化水素の生成量を制御する、請求項1に記載のコロイド粒子の沈殿方法。

【請求項6】
振動子を備えた超音波発生装置を用いて前記振動子から池に超音波を照射して池中のコロイド粒子を処理するシステムであって、請求項1~5のいずれかに記載のコロイド粒子の沈殿方法により、池中のコロイド粒子を沈殿させる、システム。
産業区分
  • 処理操作
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007069670thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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