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新規動原体タンパク質シュゴシン 実績あり

国内特許コード P08S000154
整理番号 B44P03
掲載日 2009年2月27日
出願番号 特願2005-515905
登録番号 特許第4287857号
出願日 平成16年11月24日(2004.11.24)
登録日 平成21年4月3日(2009.4.3)
国際出願番号 JP2004017428
国際公開番号 WO2005054471
国際出願日 平成16年11月24日(2004.11.24)
国際公開日 平成17年6月16日(2005.6.16)
優先権データ
  • 特願2003-401943 (2003.12.1) JP
  • 特願2004-279450 (2004.9.27) JP
発明者
  • 渡辺 嘉典
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 新規動原体タンパク質シュゴシン 実績あり
発明の概要

コヒーシンと協調して減数第一分裂における姉妹動原体の同一方向性及び接着の維持を保証する因子として、分裂酵母シゾザッカロミセス・ポンベに由来する減数分裂特異的な新規動原体タンパク質Sgo1(シュゴシン)や、染色体分配制御活性を有するそのホモログやパラログ、並びにそれらをコードするDNAを提供するものである。分裂後期にRec8を保護するタンパク質を解明するために、Rec8と共発現する場合、有糸分裂の成長を抑制し、分裂後期における姉妹染色分体の分離を妨げる遺伝子を、分裂酵母遺伝子中にスクリ-ニングした。このアプロ-チにより、第一分裂後期において動原体性のRec8を分解から保護(守護)する減数分裂特異タンパク質Sgo1を見い出す。また、出芽酵母のSgo1ホモログ及び分裂酵母の有糸分裂パラログSgo2を見い出した。

従来技術、競合技術の概要

真核生物においては、細胞周期がS期の間に姉妹染色分体の接着が確立され、G2期全体を通してM期まで保持される。有糸分裂の間、この接着は染色体の全長に沿って破壊され、姉妹染色分体が細胞の反対側へ分配することを可能にし(均等分裂)、各娘細胞が各染色体のコピ-を1つ受け取ることを確実にしている。対照的に、減数分裂は1回のDNA複製に続く2回の染色体分離からなり、それによって1個のディプロイド生殖細胞から4個のハプロイド配偶子が形成される。減数第一分裂の間、相同染色体(ホモログ)は再結合するためにペアになり、一方のホモログから生成される姉妹染色分体が、他方のホモログから生成される姉妹染色分体に共有結合的に接着する、キアズマを形成する。したがって、ホモログが減数第一分裂で分離するためには、姉妹染色分体の接着は染色体腕部に沿って解離され、キアズマを解離しなくてはならない。しかし、姉妹染色分体の接着は減数第二分裂までセントロメアで保持され、有糸分裂で行うのと同様に姉妹染色分体が分離する場合に、残留した動原体性の接着を利用する。それ故、減数分裂では姉妹染色分体の接着が2段階で解離されることが必要とされる。しかし、減数第一分裂の間のみ、及びセントロメアにおいてのみ、動原体性の接着を保護するための分子機構は、未だ解決されていない(例えば、Annu Rev Genet 35,673-745(2001)参照)。


姉妹染色分体の接着の分子的特性と、分裂後期の開始時において姉妹染色分体の接着を解離する機構とに関する重要な手掛かりがある(例えば、Annu Rev Genet 35,673-745(2001)、Curr Opin Cell Biol 12,297-301(2000)、Curr Biol 13,R104-14(2003)、Annu Rev Cell Dev Biol 17,753-77(2001)、Genes Dev 16,399-414(2002)参照)。様々な真核生物において、姉妹染色分体の接着は、Scc1(分裂酵母シゾザッカロミセス・ポンベのRad21)を含む多サブユニットコヒ-シン複合体に依存している。分裂後期促進複合体(APC)依存性のセキュリンの分解、Cut2/Pds1によって、Cut1/Esp1エンドペプチタ-ゼ(セパラーゼ)を解離することが可能となり、順にRad21/Scc1を切断し、姉妹染色分体の接着を解離する。減数分裂の間、コヒ-シンサブユニットRad21/Scc1は減数分裂における対応物であるRec8によって置換される(例えば、Cell 98,91-103(1999)、Mol.Cell.Biol.19,3515-3528(1999)、Nature 400,461-4(1999)、Genes Dev 15,1349-60(2001)、J Cell Biol 160,657-70(2003)参照)。Rec8複合体は減数第一分裂後にセントロメアにのみ存在し、Rec8を枯渇させることによって動原体性の接着が破壊されることから、セントロメアにおけるRec8の存在によって、減数第一分裂全体を通して、接着の持続性が与えられると考えられてきた(例えば、Nat Cell Biol 1,E125-7(1999)参照)。染色体の腕部に沿ったRec8は第一分裂後期にセパラーゼによって切断されるが、動原体性Rec8は特異的に第二分裂中期まで保護されることが、いくつかの証拠により示されている(例えば、Cell 103,387-98(2000)、Embo J 22,5643-53(2003)参照)。出芽酵母SPO13は動原体性Rec8の保護に関係しているが(例えば、Genes Dev 16,1659-71(2002)、Genes Dev 16,1672-81(2002)参照)、SPO13は動原体性ではなく、間接的に機能すると考えられる。ショウジョウバエMEI-S332はセントロメアに存在するタンパク質であり、減数第一分裂の間に動原体性の接着が持続するために必要であり、且つ減数分裂における動原体性の接着のプロテクター候補としての特性を有するが、このような保護の詳細については今のところ解明されていない(例えば、Annu Rev Cell Dev Biol 17,753-77(2001)、Cell 83,247-256(1995)参照)。いくつかの生命体においてゲノムシーケンスプロジェクトが完成したにもかかわらず、これらのタンパク質のホモログは出現していないため、保護に関する一般的な見解を形成することができない。同時に、分裂酵母の研究は、動原体性Rec8複合体をリクルートし、減数第一分裂中に動原体性の接着を確実にする、動原体周囲のヘテロクロマチンの重要性に焦点を当てている(例えば、Science 300,1152-5(2003)参照)。しかし、減数第一分裂において、動原体周囲のヘテロクロマチンだけでは、減数第二分裂に対して、Rec8の特異的な保護を与えることができない。

産業上の利用分野

本発明は、分裂酵母シゾザッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)に由来するRec8コヒ-シンのプロテクタータンパク質Sgo1(シュゴシン)や、染色体分配制御活性を有するそのホモログやパラログ、並びにそれらをコードするDNAに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】以下の(a)又は(b)のタンパク質をコードするDNA。
(a)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質
【請求項2】配列番号1に示される塩基配列又はその相補的配列からなるDNA。
【請求項3】配列番号1に示される塩基配列又はその相補的配列の全部を含み、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項4】請求項2記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項5】配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
【請求項6】配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質。
【請求項7】以下の(a)又は(b)のタンパク質をコードするDNA。
(a)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号4に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質
【請求項8】配列番号3に示される塩基配列又はその相補的配列からなるDNA。
【請求項9】配列番号3に示される塩基配列又はその相補的配列の全部を含み、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項10】請求項8記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項11】配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
【請求項12】配列番号4に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質。
【請求項13】以下の(a)又は(b)のタンパク質をコードするDNA。
(a)配列番号6に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号6に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質
【請求項14】配列番号5に示される塩基配列又はその相補的配列からなるDNA。
【請求項15】配列番号5に示される塩基配列又はその相補的配列の全部を含み、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項16】請求項14記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項17】配列番号6に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
【請求項18】配列番号6に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質。
【請求項19】以下の(a)又は(b)の染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
(a)配列番号8,10,12,14,16,18又は20に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号8,10,12,14,16,18又は20に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
【請求項20】配列番号7,9,11,13,15,17又は19に示される塩基配列又はその相補的配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項21】配列番号7,9,11,13,15,17又は19に示される塩基配列又はその相補的配列の全部を含み、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項22】請求項7,9,13,15,19,20又は21記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質をコードするDNA。
【請求項23】配列番号8,10,12,14,16,18又は20に示されるアミノ酸配列からなる染色体分配制御活性を有するタンパク質。
【請求項24】配列番号8,10,12,14,16,18又は20に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ染色体分配制御活性を有するタンパク質。
【請求項25】請求項5,6,11,12,23又は24記載のタンパク質と、マーカータンパク質及び/又はペプチドタグとを結合させた融合タンパク質。
【請求項26】請求項5,6,11,12,23又は24記載のタンパク質に特異的に結合する抗体。
【請求項27】抗体がモノクローナル抗体であることを特徴とする請求項26記載の抗体。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) SORST 平成14年度採択課題
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