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チオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物 新技術説明会

国内特許コード P08A014282
整理番号 06-05-08
掲載日 2009年3月13日
出願番号 特願2006-226338
公開番号 特開2008-050283
登録番号 特許第5282258号
出願日 平成18年8月23日(2006.8.23)
公開日 平成20年3月6日(2008.3.6)
登録日 平成25年6月7日(2013.6.7)
発明者
  • 松岡 浩司
  • 照沼 大陽
  • 幡野 健
  • 鈴木 康夫
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
発明の名称 チオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物 新技術説明会
発明の概要

【課題】医薬品として供し得るデンドリマー の提供。
【解決手段】 次式(I)

(式中、E及びEは、炭素、ケイ素、ゲルマニウムのいずれかであり、互いに同一でも異なっていてもよく、R、Rは、同一又は異なった炭化水素基を示し、R及びRは、同一又は異なった炭化水素鎖を示し、Yはチオグリコシド型シアル酸残基を示し、lは0~2の整数であり、mは0~2の整数であり、kは0又は1の数を示し、kが0のときは3-mは1である)で表されるチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


デンドリマーとは、ギリシャ語の「dendra」(樹木)を語源とする規則正しく分岐した樹状高分子化合物の総称である。デンドリマーによる球状のナノメートルスケールの空間は、様々な官能基を組み込むことで比較的自由にデザイン可能であることから、ナノテクノロジーの分野において、新規デンドリマーのデザインが現在盛んに行われている。
特に、近年、生体機能分野におけるデンドリマーの利用が著しく、生体系における外部刺激に応答するデンドリマー、DDS(薬物送達システム)に利用可能なデンドリマー、分子センサーとして機能し得るデンドリマーなど、多面的にその有効性を生かすべく研究が進んでいる。



なかでも、生体に対する外部環境からの干渉、特に、細菌やウィルスなどの感染に対する有効な防御ツールとしてデンドリマーの利用は、特に、注目を浴びている。
例えば、腸管出血性大腸菌O-157が産生するベロ毒素による生体への攻撃を有効に防御し得るデンドリマーの開発などが行われている。腸管出血性大腸菌O-157が産生するベロ毒素は、赤痢菌由来のシガ毒素と類似した細菌毒素のAB5ファミリーに属するタンパク質である。これらの毒素は、腎臓細胞上のグロボトリオシルセラミド(Gb3、Galα1-4Galβ1-4Glcβ1-Cer)中のグロボ3糖部分を認識し、接着することにより細胞内に取込まれ毒性を示すことが報告されている。



すでに、本発明者らは、当該グロボ3糖を結合したカルボシランデンドリマー をコア骨格とするクラスター化合物を合成し、それに強いベロ毒素阻害活性があることを報告している(非特許文献1及び2、並びに特許文献1及び2参照)。



また、本発明者らは、各種糖鎖含有カルボシランデンドリマー化合物に関する知見に基づいて(非特許文献3参照)、インフルエンザウィルス等のウィルス表面に存在するヘマグルチニンを特異的に接着し、生体に対するウィルス感染を防止し得る物質として、シアリルラクトース含有デンドリマーを開示した(特許文献2参照)。さらに、生体内における適合性および安全性に優れたアミド結合を介して糖鎖を結合するデンドリマーの開示も行っている(特許文献3参照)。
一方、医薬品としてはすでに、インフルエンザ膜タンパク質のイオンチャンネル阻害剤(シンメトレルR(アマンタジン))やシアリダーゼの阻害剤(タミフルR(リン酸オセルタミビル)とリレンザR(ザナミビル))が、インフルエンザの特効薬として処方されている。しかしながら、これらの特効薬は何れも天然物とは異なるため、その耐性ウィルスの出現が危惧されており、近年、シンメトレルRやタミフルRに対する耐性ウィルスが出現した事例の報告もある。




【非特許文献1】Matsuoka等,Tetrahedron Letters 40:7839-7842 1999

【非特許文献2】Nishikawa等,Proc.Natl.Acad.Sci., USA.99:7669-7674 2002

【非特許文献3】Matsuokaら,Bull.Chem.Soc.Jpn.,71:2709-2713 1998

【特許文献1】特開2004-107230

【特許文献2】国際公開公報WO02/02588

【特許文献3】特開2003-212893

産業上の利用分野


本発明は、チオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物及び該デンドリマー化合物を有効成分として含有する医薬に関する。より詳細には、チオグリコシド型シアル酸を結合させたデンドリマー化合物であって、インフルエンザウィルスによる感染阻害活性を有するデンドリマー化合物、及び該デンドリマー化合物を有効成分として含有する医薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次式(I)
【化学式1】


(式中、E及びEは、炭素又はケイ素のいずれかであり、互いに同一でも異なっていてもよく、R及びRは同一又は異なる炭素数3~6のアルキル基、フェニル基、ビニル基、アルケン基又はアルキン基を示し、R及びRは同一又は異なる炭素数3~12のアルキレン基、エーテル基又はアルケニレン基を示し、YはN-アセチルノイラミン酸残基又はN-グリコリルノイラミン酸残基であって、これらの2位の位置にSが結合し、このSを介してRと結合しており、lは0~2の数を示し、mは0~2の数を示し、kは0又は1の数を示し、kが0のときは3-mは1であり、kが1の場合にRは、mが0のときEと結合し、mが1又は2のときRと結合する)で表されるチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物及びその薬剤上許容される塩並びにそれらの水和物。

【請求項2】
及びEがケイ素である請求項1に記載のチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物及びその薬剤上許容される塩並びにそれらの水和物。

【請求項3】
がフェニル基、Rが-C-O-C-、Rが-C-、Yが以下の置換基
【化学式2】


を示し、lが1であり、mが2であり、kが0である請求項2に記載のチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物及びその薬剤上許容される塩並びにそれらの水和物。

【請求項4】
が-C-O-C-、Rが-C-、Yが以下の置換
【化学式3】


を示し、lが0であり、mが2であり、kが0である請求項2に記載のチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物及びその薬剤上許容される塩並びにそれらの水和物。

【請求項5】
がメチル基、Rが-C-O-C-、Rが-C-、Yが以下の置換基
【化学式4】


を示し、lが1であり、mが0であり、kが0である請求項2に記載のチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物及びその薬剤上許容される塩並びにそれらの水和物。

【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のチオグリコシド型シアル酸結合デンドリマー化合物、その薬剤上許容される塩及びそれらの水和物、並びに薬剤上許容される担体を含有することを特徴とする感染症予防及び治療のための医薬組成物。

【請求項7】
前記感染症がインフルエンザウィルス感染症であることを特徴とする請求項6に記載の医薬組成物。
産業区分
  • 有機化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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